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古語拾遺【こごしゅうい】

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典

古語拾遺
こごしゅうい
平安時代前期の歴史書。斎部広成 (いんべのひろなり) 。1巻。大同2 (807) 年成立。神代以降,奈良時代の天平年間 (729~749) にいたるまでの歴史を述し,斎部氏神事に奉仕してきた由来を述べ,さらに当時の朝廷祭祀の不備な事項 11条をあげ,斎部氏に対する不当な処遇を訴えている。平城天皇に献上された。大同1年8月に勅命をもって決着した幣帛 (へいはく) 使になる権利をめぐる中臣氏との争いに関連して書かれたもの。みずからの氏族に関する部分には誇張,付会,歪曲が少なからずあるとみられるが,『日本書紀』などに漏れた伝承や事などを知るうえに貴重である。

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デジタル大辞泉

こごしゅうい〔コゴシフヰ〕【古語拾遺】
平安時代の家伝。1巻。斎部広成(いんべのひろなり)撰。大同2年(807)成立。中臣(なかとみ)氏に押された斎部氏が、その勢力挽回(ばんかい)を図って、同氏の事跡を漢文で記し、平城(へいぜい)天皇に献じたもの。上代史研究の貴重な資料。

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世界大百科事典 第2版

こごしゅうい【古語拾遺】
平安初期に書かれた歴史書。著者斎部広成(いんべのひろなり)。1巻。807年(大同2)2月13日完成。忌部(斎部)氏は大和朝廷時代には中臣氏と並んで祭祀を担当していたが,大化改新後は中臣氏から藤原氏が出て政界で有力になると,中臣氏も奈良時代には祭祀関係の要職を独占するようになった。これを歎いた広成は,806年8月に幣帛使の任命をめぐって中臣氏と争い,平城天皇から下問のあったのを機会に,一族長老として自氏の伝承をまとめ,天皇に献上したのが本書である。

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大辞林 第三版

こごしゅうい【古語拾遺】
歴史書。一巻。斎部いんべ広成著。807年成立。中臣なかとみ氏の勢力の伸長下、祭祀さいし執行の職権を縮小されつつあった旧来の祭祀氏族斎部氏が、平城天皇に提出した愁訴状。神代以来の歴史を扱い、記紀を補う資料として重要。題名は後人の付けたもの。

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日本大百科全書(ニッポニカ)

古語拾遺
こごしゅうい
古代の氏族である斎部(いんべ)氏の由緒を記した歴史書。斎部広成(ひろなり)の撰述(せんじゅつ)で、807年(大同2)に成立。祭祀(さいし)を担当した斎部氏が、同様の職掌に携わっていて勢いを強めた中臣(なかとみ)氏に対抗して、正史に漏れている同氏の伝承を書き記したもの。本書は、正確にいうと、斎部氏によって提出された愁訴(しゅうそ)状であって、『古語拾遺』は後人による命名。伊弉諾(いざなぎ)・伊弉冉(いざなみ)の二神の国生みと、神々の誕生神話から筆をおこし、757年(天平宝字1)の時代までのことが記述されており、斎部氏の氏族伝承をはじめ、記紀に並ぶ古代史の貴重な文献である。[佐伯有清]
『安田尚道・秋本吉徳校註『古語拾遺・高橋氏文』(1976・現代思潮社・新撰日本古典文庫)』

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精選版 日本国語大辞典

こごしゅうい コゴシフヰ【古語拾遺】
平安前期の家伝。一巻。斎部(いんべ)広成著。大同二年(八〇七)成立。中臣氏に押されて衰運にあった斎部氏の勢力挽回をはかるため、斎部家伝来の記録をもとに、国生みから文武天皇までの事跡を述べ、斎部氏の地位、功績が大きいことを力説して平城天皇に献じたもの。記紀に見えない古伝説もあり、上代研究の貴重な史料とされる。

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旺文社日本史事典 三訂版

古語拾遺
こごしゅうい
平安初期,斎部広成 (いんべのひろなり) 撰の歴史書
807年成立。1巻。朝廷の祭祀に携わっていた斎部(忌部)氏が藤原(中臣)氏に圧倒されたため,それに対抗して神代以来の祖先の功績を主張したもの。正史にもれた同氏の古伝承を編集。

出典:旺文社日本史事典 三訂版
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