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受戒【じゅかい】

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典

受戒
じゅかい
仏教の教団に加入するために,遵守すべきめを受けること。その作法は諸説があるが,入団を希望する者はまず自分の指導者となる和尚を決めたのち具足戒を受ける。具足戒の儀式では,その式場である戒壇に 10人の侶が集り,受戒希望者はそのいちいちに敬礼し,衣と鉢とを受け,その使用法を教えられる。そして和尚となるべき人が再確認され,希望者にはわからない場所で,儀式の作法の中心となる羯磨師 (こんまし) を中心に教授師を決める。教授師は希望者のもとに行き,男性であるかどうか,親の許可を得ているかどうか,など二十あまりの点について教団生活の障害 (遮難) があるかかをただし,結果を報告する。障害がなければ希望者はもとの場に来て,具足戒を授けてほしい旨の希望を述べる。羯磨師はこの入団希望者が受戒を希望している旨を席上の僧たちに告げ,再び僧たちの前で形式的に遮難の有無を質問し,そののち入団希望者およびその和尚が適格か否かを3度列席の僧にたずね (羯磨) ,反対がなければ,具足戒が与えられた旨を述べて結論とする。羯磨師による受戒希望の提案 (白) と適格か否かを3度はかる (羯磨) ことを白四羯磨 (びゃくしこんま) という (以上十誦律にほぼう) 。以上が出家修行者 (比丘,比丘尼) となるための作法であるが,中国や日本で信徒たちに団体で戒を授ける儀式を授戒会 (じゅかいえ) と称する。

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デジタル大辞泉

じゅ‐かい【受戒】
[名](スル)出家または在家信者が、の定めたそれぞれの戒律を受けること。

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監修:松村明
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世界大百科事典 第2版

じゅかい【受戒】
戒を受けること。納戒ともいう。また戒を授ける側からは授戒という。仏弟子となるためには必ず道徳の基準となる戒を受けなければならないが,戒には出家と在家,その他の相違によっていくつかの種類があり,それに応じて受戒の作法にも相違がある。在家の戒としては五戒八斎戒(はつさいかい)があり,また出家の戒としては比丘や比丘尼の具足戒,沙弥(しやみ)や沙弥尼の十戒,式叉摩尼(しきしやまに)の六戒(これは十戒に含まれる)などがあるが,八斎戒が1日(1昼夜),式叉摩尼の六戒が2年に限られているのに対し,他は戒しない限り,一生涯保つべきものである。

出典:株式会社平凡社
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大辞林 第三版

じゅかい【受戒】
スル
仏教徒が出家や在家などのそれぞれの立場で、守るべき戒を受けること。納戒。

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日本大百科全書(ニッポニカ)

受戒
じゅかい
仏教の戒律を受持すること、および戒を受ける儀式をいう。受戒のときは、それまでの悪を至心に懺悔(ざんげ)し、心をきよめ、沐浴(もくよく)して身をきよめ、清潔な衣服を着け、高徳の戒師の面前で、まず仏法僧の三宝(さんぼう)に帰依(きえ)し、しかるのち受戒する。不殺生(せっしょう)、不盗、不妄語(もうご)(嘘(うそ)をつかない)などの戒の規則を終身守ることを誓うところに受戒が成立し、そして戒体が身に備わる。戒を備えない人は戒師になれない。受戒の場所を戒場あるいは戒壇という。在家信者の受ける戒は五戒と八斎戒(はっさいかい)で、1人の戒師から受ける。僧になるときは二百五十戒を受ける。このときは戒師のほかに教授師と和尚(おしょう)、および証明のための7人の僧が列席する面前で受ける。東大寺戒壇院ではこの作法で受戒する。戒師がいないときは自誓(じせい)受戒を認める。大乗の菩薩(ぼさつ)戒は仏陀(ぶっだ)を戒師として受ける。それを取り次ぐ師を伝教(でんぎょう)師といい、比叡山(ひえいざん)の一乗戒壇院ではこの作法で受戒する。禅宗では受戒会(え)は1週間を要し、そのほか、浄土宗、日蓮(にちれん)宗、真言宗などにもそれぞれ独得の儀式が定められている。[平川 彰]

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精選版 日本国語大辞典

じゅ‐かい【受戒】
〘名〙 仏語。仏の定めた戒律を受けること。出家、在家を問わず、教団にはいったしるしとして、それぞれ特定の規律に従うことを誓う儀式で、これに従他受と自誓受の二つがあり、従他は特定の師僧から受けるもの、自誓はそうした師の得られないとき、みずから誓って受けるもので、大乗菩薩戒だけの特色である。ただし一般には大乗・小乗とも従他受であるが、特に正式の僧(比丘)になる場合は三師七証の一〇師から受ける。→授戒
※醍醐寺本元興寺伽藍縁起并流記資財帳‐天平一九年(747)「時三尼等官白、伝聞出家之人以戒為本、然無戒師、故度百済国欲受戒白」
※大鏡(12C前)五「この御寺に戒壇たてられて、御受戒あるべかなれば、よの中のあまども、まゐりてうくべかんなり」
[語誌]日本では、天平勝宝六年(七五四)に東大寺で三師七証(戒和上・教授師・羯磨師と七名の立会僧)による受戒が鑑真によって執り行なわれ、天平宝字五年(七六一)下野の薬師寺、筑紫の観世音寺に戒壇を設けての受戒が行なわれた。また、最澄によってそれ以前の具足戒とは異なる大乗戒壇の別立が企てられ、以降、種々の大乗戒が執り行なわれることとなった。

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