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反射炉【はんしゃろ】

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典

反射炉
はんしゃろ
reverberatory furnace(kiln)
石炭,重油,ガスなどを燃料として火炎内に噴射し,炉の天井からの反射熱で装入物を加熱し溶錬する炉。 17世紀にイギリスで創始され,のちアメリカで発達した。アメリカではいまも大規模のものが使われている。日本の製錬溶鉱炉が主流である。溶鉱炉に比し燃料効率は悪いが,高温の排出ガスをボイラ,送風加熱などに利用すれば補償できるので,近来見直されている。長さ数mの小型反射炉はほとんど銅合金溶解用である。最近の重油またはガス加熱の炉は火炎を直接炉床に吹きつけ,必ずしも反射熱によらず,したがって炉型も変化しているが,やはり反射炉といっている。日本では幕末に江川太郎左衛門の築いた伊豆韮山の反射炉が有名であるが,薩摩,長州,水戸にも同様の遺跡がある。

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デジタル大辞泉

はんしゃ‐ろ【反射炉】
冶金用の炉の一。燃焼室と加熱室とが別になっており、天井と側壁放射熱で加熱して鉱石金属を製錬・溶融する。

出典:小学館
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世界大百科事典 第2版

はんしゃろ【反射炉 reverberatory furnace】
LPGガス,石炭,重油などを燃料とし,燃焼した火炎が天井によって反射するように曲げられて金属を加熱溶解,製錬する炉。高炉が出現する以前には製錬用の炉として使用されてきたが,現在では,銅,アルミニウム,およびそれらの合金,可鍛鋳鉄などを大量に溶解する場合に広く採用されている。特徴は,一度に大量の溶解ができること(鋳鉄ではふつう1チャージ15~40tくらい),電気炉に比べて各種経費が安いこと,鋳鉄においては炭素量の少ない溶湯が得られることなどである。

出典:株式会社平凡社
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大辞林 第三版

はんしゃろ【反射炉】
金属の溶解・製錬などに用いる炉の一種。燃焼室と加熱室が分かれており、加熱室の天井および側壁からの反射熱(放射熱)によって溶解する。一時に大量の溶解が可能で、製錬もしやすい。

出典:三省堂
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日本大百科全書(ニッポニカ)

反射炉
はんしゃろ
reverberatory furnace
金属の製錬や溶融に用いる炉の一種で、高温の燃焼ガスなどを炉内に送り装入物を加熱する。炉天井に蓄熱してその輻射(ふくしゃ)熱を利用するところからこの名がある。その特徴は、熱源が内容物と別の場所にあるため、燃料の種類を問わないことで、反面、直接熱効率は低く、ボイラーによる廃熱回収を行うのが通例である。
 パドル炉とよばれる初期の反射炉は、製鋼用として用いられた。日本でも江戸末期各地につくられた反射炉はこの型のもので、大砲鋳造用の青銅を溶解するのに用いられた。江川英龍(ひでたつ)(太郎左衛門)が伊豆韮山(にらやま)に建設した(1858)反射炉がもっとも有名である。
 製鋼用反射炉としては、現在の転炉が主力となるまで世界中で広く用いられた平炉がある。平炉は、炉の両側に大量のれんがを積んだ蓄熱室をもち、ガスの流れ方向をときどき切り換えて熱効率の向上を図っている。
 銅製錬で用いる反射炉は、長大な炉の一端には数多くのバーナーを並べ、銅鉱石を溶融するとともに一部酸化反応も行う。1300℃を超える大量の排ガスの熱は、ボイラーで蒸気あるいは電力として回収される。炉天井は高級れんがの吊天井(つりてんじょう)としてあり、操業しながら交換、修理が可能である。
 このような製錬用のほか、銅、アルミニウムなど金属・合金の溶融炉としてもよく用いられる炉である。[阿座上竹四]

出典:小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)
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精選版 日本国語大辞典

はんしゃ‐ろ【反射炉】
〘名〙 金属の製錬・溶融、鉱石の焙焼などに用いられる炉。燃料と加熱物が直接触れないように燃焼室と加熱室は分かれており、ドーム型の炉頂に沿って導かれる炎と、天井や壁からの輻射熱によって加熱・溶解する。
※財政経済史料‐一・財政・諸費・文武費・嘉永六年(1853)「是は反射炉出来之上銑鉄を以鋳造可仕積」

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化学辞典 第2版

反射炉
ハンシャロ
reverberatory furnace

非鉄金属の製錬に用いられる炉.平らで炉長の長い形状をしており,天井はアーチ形で炉短辺の一端にバーナーを備え,燃料を燃焼させ長い炎を出す.熱は直接または天井から反射し装入物を溶かす.装入は長辺に沿う天井の両側から行い,湯を炉床一面にたたえ,両側の窓から添加物を加えながら製錬を行う.装入は主として火口端に近い半分で行い,ここが溶錬部をなし,煙道端よりの残り半分はスラグや金属のたまり場となり,とくに前床はつけない.炉材はシリカまたはマグネシアれんがで,スラグ水準が侵されやすいので,ここに水ジャケットをつけることもある.

出典:森北出版「化学辞典(第2版)」
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