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原子爆弾【げんしばくだん】

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典

原子爆弾
げんしばくだん
atomic bomb
原爆と略称される。ウランプルトニウムなどの原子核分裂に伴って放出される巨大なエネルギーを利用した爆弾。原料としては天然のウランから同位体分離により得られるウラン 235,原子炉中に生じるプルトニウム 239が用いられる。最初の原爆実験は 1945年7月 16日,アメリカのニューメキシコ州で行われ,同年8月6日,広島にウラン 235爆弾 (→リトルボーイ ) ,8月9日,長崎にプルトニウム 239爆弾 (→ファットマン ) が投下され甚大な被害を出した。 1kgのウラン 235が完全に核分裂を起せば,およそ 2×1013 calのエネルギーを放出するが,これは TNT火薬の約2万tに相当する。原爆による被害は爆発時の熱,衝撃および放射線の効果だけでなく,残留放射能による影響も大きい。分裂反応の効率を低下させ,反応量を 1kg以下としたものが小型原爆で戦術用に使用される。超臨界量を使用し,効率を高め反応量を 1kg以上としたものが大型原爆で,それに熱核物質を加えたものを強化原爆といい戦略用に使用される。

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知恵蔵

原子爆弾
ウラン(U)またはプルトニウム(PU)を短時間に核分裂させ、そのとき放出される大量のエネルギーを利用した爆弾。ウラン原爆では、核分裂連鎖反応を起こすのに必要な臨界量に達しない量のウランの塊を間隔をおいて配置し、火薬の爆発力で一気に合体させて臨界量以上にする。広島に落とされたのがこのタイプで、ウランが砲身状の筒の両側に置かれていたガンバレル型だった。通称リトルボーイ。爆発エネルギーは推定でTNT火薬換算16kt相当。一方、プルトニウム原爆は、臨界にならないようにプルトニウムを球形に配置し、その周囲で火薬を爆発させてプルトニウムを圧縮(爆縮)し臨界にする。長崎に投下された原爆がこの型。胴の太い形からファットマンと呼ばれた。TNT火薬換算21kt相当とされる。原爆によって放出されるエネルギーの分布は爆風50%、熱線35%、放射線15%と推定される。1945年に米国ニューメキシコ州アラマゴードで行われた世界初の原爆実験はプルトニウム原爆だった。ウラン原爆は実験なしで実戦に使用された。
(渥美好司 朝日新聞記者 / 2008年)

出典:(株)朝日新聞出版発行「知恵蔵」

デジタル大辞泉

げんし‐ばくだん【原子爆弾】
核分裂性物質核分裂連鎖反応により、瞬間的に狭い空間で大量のエネルギーを放出する爆弾。昭和20年(1945)8月、ウラン235を用いたものが広島に、プルトニウム239を用いたものが長崎に、それぞれ初めて投下された。原爆。
[補説]広島市は8月6日午前8時15分、長崎市は8月9日午前11時2分に投下された。

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世界大百科事典 第2版

げんしばくだん【原子爆弾】
ウラン235,プルトニウム239などの原子核分裂の連鎖反応のさい放出される核分裂エネルギーを破壊目的に利用した核兵器。原子爆弾が人間の殺傷,住宅の破壊に実際に用いられたのは1945年8月6日広島市,8月9日長崎市においてだけであり,投下したのはアメリカ軍であった。しかも,その直後に行われた日本人科学者や報道カメラマンの調査資料は占領軍によって押収され,また進駐後アメリカが行った調査も長い間公開されなかった。

出典:株式会社平凡社
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大辞林 第三版

げんしばくだん【原子爆弾】
核分裂の連鎖反応によって瞬間的に大量のエネルギーを放出させる爆弾。ウラン二三五、プルトニウム二三九を原料とする。1キログラムのウラン二三五が爆発して放出するエネルギーは TNT 火薬2万トンが爆発するときのエネルギーにほぼ等しい。核分裂の際に発生する γ 線・ β 線・中性子線などによる放射線障害、熱放射による火災と火傷、衝撃波による破壊などを起こす。1945年(昭和20)8月、ウランを用いたものが6日広島に、プルトニウムを用いたものが9日長崎にアメリカ軍によって投下され、大惨害をもたらした。原爆。

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日本大百科全書(ニッポニカ)

原子爆弾
げんしばくだん
atomic bomb
ウラン235、プルトニウム239などの核分裂性物質の、瞬間的な核分裂連鎖反応で発生する大量のエネルギーを利用した爆弾。アメリカは第二次世界大戦中にマンハッタン計画とよばれる原子爆弾製造計画で、1945年7月16日、アラモゴード砂漠で世界最初の原子爆弾を爆発させ、8月6日には広島に、9日には長崎に、それぞれ1発の原子爆弾を投下して、この二つの都市を壊滅させた。[服部 学]

出典:小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)
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精選版 日本国語大辞典

げんし‐ばくだん【原子爆弾】
〘名〙 核分裂性物質の核分裂連鎖反応により、瞬間的に狭い空間で大量のエネルギーが放出されることによる爆発を利用する爆弾。昭和二〇年(一九四五)八月六日、初めて広島にウラン235を原料としたものが投下され、同九日には長崎にプルトニウム239を原料としたものが投下された。原爆。
※新能率生活(1945)〈上野陽一〉新日本の能率的建て直し「飛行機、ラジオ、テレビジョン、電波探知器、原子爆弾といふように」

出典:精選版 日本国語大辞典
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化学辞典 第2版

原子爆弾
ゲンシバクダン
atomic bomb

原子核分裂あるいは核融合反応によって発生する,巨大なエネルギーを瞬時に放出する爆弾.一般に,原子爆弾といえば 235U の核分裂反応を利用したものであるが,このほかには,239Pu の核分裂を利用したもの(プルトニウム爆弾),重陽子と三重陽子の核融合反応を利用したもの(水素爆弾)などがある.原子爆弾の効果には,高熱,放射線,衝撃波の三つがあり,TNT爆弾とは比較にならない破壊力を示す.原子爆弾の爆発力を表すキロトンまたはメガトンという単位は,このTNT相当量の爆発力をいう.

出典:森北出版「化学辞典(第2版)」
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