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労働者災害補償保険【ろうどうしゃさいがいほしょうほけん】

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典

労働者災害補償保険
ろうどうしゃさいがいほしょうほけん
industrial injury insurance
労働者が業務遂行の過程で負傷,発病,あるいは死亡したときに補償を行なう保険。あわせて被災した労働者の社会復帰の促進,被災労働者およびその遺族の援護,労働災害の防止等を目的とする労働福祉事業を行なう総合的な保険制度。略称労災保険。 1947年に労働基準法とともに制定された労働者災害補償保険法に基づく。 1975年4月から原則的に労働災害への全面適用となった。現在は国庫負担,自営業者の特別加入制などが導入されている。業務災害給付の適用には,その認定について経営者側と労働者側でしばしば紛争になることがある。 1973年の法改正で,通勤災害労災に準じた扱いとなった。

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デジタル大辞泉

ろうどうしゃさいがいほしょう‐ほけん〔ラウドウシヤサイガイホシヤウ‐〕【労働者災害補償保険】
労働者の業務上の事由または通勤による負傷・疾病・障害・死亡について災害補償を行う保険。昭和22年(1947)制定の労働者災害補償保険法に基づくもので、政府が管掌し、事業主保険料を負担する社会保険労災補償保険。労災保険。労災。

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世界大百科事典 第2版

ろうどうしゃさいがいほしょうほけん【労働者災害補償保険】
労働者が労働災害にあった場合に,本人やその家族の生活を保障するための社会保険。労災保険ともいう。〈産業社会あるところ,労働災害あり〉といわれるように,資本主義社会・社会主義社会を問わず,産業社会において労働災害が多発しており,また,労働に起因する職業性疾患も多く発生している。それらは直接的または間接的に,企業の生産過程あるいは生産環境そのものの不完全さや,勤労者の作業行動や,また生産素材などに起因する。

出典:株式会社平凡社
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大辞林 第三版

ろうどうしゃさいがいほしょうほけん【労働者災害補償保険】
労働者の業務上の事由または通勤による負傷・疾病・障害・死亡に対して必要な給付を行う保険。使用者が保険料を国に支払い、労働者は国から支給を受ける。1947年(昭和22)制定の労働者災害補償保険法に基づき、通勤による災害については73年に追加。労災保険。

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日本大百科全書(ニッポニカ)

労働者災害補償保険
ろうどうしゃさいがいほしょうほけん
workmen's compensation insurance
労働者災害補償保険法(昭和22年法律50号)に基づく政府管掌の保険制度。略称労災保険。業務上の事由または通勤による労働者の負傷、疾病、障害、死亡に対して保険給付を行うほか、労働福祉事業を行うことによって労働者の福祉増進に寄与することを目的としている。[重田博正]

制度の仕組み

労災保険は、非現業の国家および地方公務員と船員、一部の農林水産業(暫定任意適用事業)を例外として、労働者を使用する事業はすべて適用される。適用事業においては、その事業開始の日をもって事業所単位で自動的に保険関係が成立し、そこで働く者は、雇用形態や雇用期間の長さなどを問わずすべてが適用労働者となる。保険給付には、使用者側の過失の有無は問題とされず、ただその負傷や疾病などが業務上のものであることのみが要件とされる。保険給付つまり業務上認定の事務は労働基準監督署が行うが、その決定に不服がある者は都道府県労働局に置かれている労働者災害補償保険審査官に対し審査請求をすることができ、さらに不服のある者は、厚生労働省に置かれている労働保険審査会に対して再審査請求をすることができる。労災保険事業の運営費用は事業主が全額負担する保険料によっておもにまかなわれるが、保険料率は災害発生率などを考慮して事業の種類ごとに決められている。また中規模以上の事業については、事業主の災害防止努力を促進するねらいから、個々の事業ごとに、過去の災害発生状況に応じて保険料率の増減を行うメリット制が設けられている。[重田博正]

給付内容

保険給付の種類としては、医療の現物給付を原則とする療養補償給付、療養のため休業し賃金を受けなかった日の4日目から支給される休業補償給付、療養開始後1年6か月を経過した以後において負傷や疾病が治っておらず、かつ一定の傷病等級に該当する場合に支給される傷病補償給付、負傷または疾病が治ったとき身体に一定の障害が残った場合に支給される障害補償給付、そして業務上の死亡に対して支給される遺族補償年金と葬祭料の6種がある。またそれぞれの給付を補足する形で特別支給金がある。以上のうち療養補償と葬祭料を除く4種の給付額はすべて給付基礎日額の何日分とか何パーセントという形で算定されるが、その基礎日額には労働基準法第12条に定める平均賃金、つまり算定事由が生じた日前3か月間の平均賃金日額があてられる。なお、災害発生時以降の賃金水準の社会的変動に応じて給付額を改正するスライド制の規定も設けられている。[重田博正]

労働福祉事業

保険給付と相まって労働者の福祉増進のために労働福祉事業の規定がある。そのおもなものとして、
(1)労災病院、リハビリテーションセンターなどの設置・運営
(2)就学援護費、保育援護費、介護料などの支給
(3)企業倒産に伴う未払い賃金の立替払い事業
(4)労災防止事業に対する補助金交付
(5)産業医学振興対策
などが行われている。
 なお、労働者災害補償保険法の適用外のケースや上乗せ補償を担保するなどの民間保険会社提供の保険として、労働者災害補償責任保険がある。[重田博正]
『労働省労働基準局労災管理課編『労災保険の仕組み』第5版(1997・中小企業労働福祉協会) ▽労働省労働基準局編『最近における労災保険制度の課題と展開』(1998・日刊労働通信社) ▽保原喜志夫著『労災保険・安全衛生のすべて』(1998・有斐閣) ▽岩城猪一郎著『おもしろくてよくわかる労災保険の話と実務』(1999・日本法令) ▽総務庁行政監察局編『労災保険事業の新たな展開を目指して』(2000・大蔵省印刷局) ▽厚生労働省労働基準局編『労災保険関係法令集』各年版(三信図書)』

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精選版 日本国語大辞典

ろうどうしゃさいがいほしょう‐ほけん ラウドウシャサイガイホシャウ‥【労働者災害補償保険】
〘名〙 労働者の業務上の事由または通勤による負傷・疾病・障害・死亡に対して災害補償を行なう保険。保険主は政府。事業主が保険料を全額負担する。略称、労災保険・労災。〔労働者災害補償保険法(1947)〕

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