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労働安全衛生法【ろうどうあんぜんえいせいほう】

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典

労働安全衛生法
ろうどうあんぜんえいせいほう
昭和 47年法律 57号。職場の安全衛生について,かつては労働基準法第5章に規定がおかれていたが,これを拡充発展させて独立の法律としたのが労働安全衛生法である。おもな内容は,まず第1に労働災害の防止と,快適な作業環境の形成があげられている。第2に労働大臣による労働災害防止計画の策定および実施。第3に安全と衛生の実効を確保するための自主的な安全衛生管理体制の組織と権限。第4に労働者の危険または健康障害を防止するための事業者,請負人,注文者,機械貸与者の講ずべき義務。第5に危険防止のための機械,有害物の規制。第6に労働者の就業にあたって事業主のなすべき措置。第7に作業環境の維持管理と労働者の健康管理。第8に免許など。第9に安全衛生改善計画の作成と安全衛生コンサルタント。第 10に労働基準監督署による監督と罰則である。またこの法律を受けて詳細な労働安全衛生規則が定められている。

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デジタル大辞泉

ろうどうあんぜんえいせい‐ほう〔ラウドウアンゼンヱイセイハフ〕【労働安全衛生法】
労働者の安全と健康を確保し、快適な職場環境の形成を促進することを目的として定められた法律。労働災害を防止するため、危害防止基準を確立するとともに、安全管理者・衛生管理者などの設置や資格の取得や技能講習の実施などの総合的な対策を計画的に推進することを事業者に求めている。昭和47年(1972)制定安衛法

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労働安全衛生法
・労働安全衛生法は、職場における労働者の安全と健康を確保するとともに、快適な職場環境を形成することを目的として、昭和47年に労働基準法から分離独立し制定された。
・安全=危険の防止(主に工業的業種が対象)、衛生=健康障害の防止(全業種が対象)を対象として、主に以下の3点について規定されている。
(1)危険防止基準の確立(危険・健康障害を防止するために事業者に一定の義務を負わせる等)
(2)事業場内における責任体制の明確化(衛生管理者、総括安全衛生管理者等の選任・届出等)
(3)事業者の自主的活動の促進

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世界大百科事典 第2版

ろうどうあんぜんえいせいほう【労働安全衛生法】

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大辞林 第三版

ろうどうあんぜんえいせいほう【労働安全衛生法】
労働災害を防止し、職場における労働者の安全と健康を確保するとともに、快適な職場環境の形成を積極的に進めることを目的とする法律。1972年(昭和47)制定。

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日本大百科全書(ニッポニカ)

労働安全衛生法
ろうどうあんぜんえいせいほう
職場における労働者の健康と安全の確保や、快適な職場環境の形成促進を目的として、労働災害の防止に関する総合的・計画的な対策を推進することを定めた法律。昭和47年法律第57号。労安衛法、安衛法などと略称される。
 労働者は、労務を提供する過程において、危険物質や機械を扱ったり、長時間労働・過重労働に従事したりするなど、さまざまな危険にさらされている。とくに、労働契約を締結している場合には、使用者の指揮命令に従って労務を提供しなければならないため、そのような危険に対する自衛措置を十分にとれない可能性もある。また、労働者は生身の人間であり、労働と人格(心身の健康)を切り離すことができないため、労働災害や過重労働によって後遺障害が残ったり死亡したりするなど、労働契約関係は、不可逆的な損害を生じさせる危険性を絶えず内包している。そこで、労働者の健康と安全が損なわれないようにするための予防的措置を講じる必要性がある。さらに、1960年代から始まった高度成長期において、機械設備の大型化や新たな化学物質の開発等による労働災害の危険性が増大した。以上の状況を踏まえて、それまで労働基準法(昭和22年法律第49号)第5章に規定されていた労働安全衛生規定を抜本的に見直し、その内容を充実させて1972年(昭和47)に制定されたのが本法である。
 本法は、「労働基準法と相まつて、労働災害の防止のための危害防止基準の確立、責任体制の明確化及び自主的活動の促進の措置を講ずる等その防止に関する総合的計画的な対策を推進することにより職場における労働者の安全と健康を確保するとともに、快適な職場環境の形成を促進すること」を目的としている(1条)。本法は、その目的達成のために、事業者に安全衛生管理体制の構築を義務づけたうえで、労働者の危険・健康障害を防止するための具体的な措置を講じるべき義務を課したり、医師による健康診断や面接指導を義務づけたりするなどの規定を設けている。
 本法の概略は次のとおりである。第一に、事業主に対し、総括安全衛生管理者、安全管理者、衛生管理者、安全衛生推進者、産業医、作業主任者等を選任するなどして、安全衛生管理体制を構築すべき義務を課している(第3章)。第二に、事業主に対し、労働者の危険または健康障害を防止するための措置を講じる義務を課している(第4章)。もっとも、具体的な措置の内容については、技術的細部に立ち入ったものになるため、その多くが厚生労働省令にゆだねられている(昭和47年労働省令第32号「労働安全衛生規則」が代表的である)。本法は、このほかに、「機械等並びに危険物及び有害物に関する規制」(第5章)、「労働者の就業に当たつての措置」(第6章)、「健康の保持増進のための措置」(第7章)、および「快適な職場環境の形成のための措置」(第7章の2)を定めるなど、労働者の安全衛生のための多岐にわたる規制を設けている。
 本法は、時代と社会の要請にこたえて何回も改正されている。おもな改正は次のとおりである。1988年の改正では、本格的な高齢化社会の到来を受けて、労働者の健康の保持増進のための措置を講じることが事業者の努力義務とされた。また、1992年(平成4)には、技術革新や国際化の進展によって労働者の疲労やストレスが増大したことを受けて、快適な職場環境形成のための措置を講じることが同様に事業者の努力義務とされた。ついで、1996年の改正では、脳・心臓疾患による過労死の増加等を背景として産業医の職責と権限が強化され、健康診断後の医師の勧告を事業者は尊重し必要な措置を講ずるべきものとされた。さらに2005年(平成17)の改正では、長時間労働・過重労働により心身の健康を害する例が増加していることを踏まえ、長時間労働者等に対する医師の面接指導制度の導入が行われた。
 さらにその後、2014年にも改正が行われた。ここでは、化学物質に関する規制の見直し、受動喫煙防止に関する努力義務の創設や、重大な労働災害を繰り返す企業に改善を促すための新たな規制の導入など、重要な改正が行われた。そのなかでもとりわけ注目されるのが、ストレスチェック制度を創設した点である(66条の10)。長時間労働や上司からの厳しい指導など、労働者は日々強いストレスにさらされながら労務を提供している。それゆえ、労働者の安全衛生については、身体に対する物理的な事故を防止することだけでなく、心理的な負荷が過度なものとならないように防止することが必要となる。そこで、本制度は、一定規模以上の事業場の事業者に対して、労働者の心理的な負担の程度を明らかにするための医師等によるストレスチェックを実施することを義務づけている。そのうえで、労働者の意向を尊重しつつ、面接指導の実施や、必要な場合には業務軽減を行わせるなどして、労働者の心理的負荷が過度なものにならないように配慮している。[土田道夫・岡村優希]

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