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労働基準法

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労働基準法
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デジタル大辞泉

ろうどうきじゅん‐ほう〔ラウドウキジユンハフ〕【労働基準法】
労働者の生存権を保障するために、労働契約賃金労働時間・休日および年次有給休暇災害補償就業規則など、労働条件の基準を定める法律。昭和22年(1947)施行労基法

出典:小学館
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労働基準法
・労働基準法とは、日本国憲法第25条1項の趣旨と同じもので、同法第27条第2項を根拠とし、昭和22年4月7日に交付された法律である。
・基本的に労働者保護の観点から規定されているものであり、労働者に関わる法律の中で最も基本的で包括的な法律となっている。
・従って、規定されている事項は、労働者の労働条件の最低限度の内容となっており、労働基準法を下回る労働条件等は、労使の合意があろうとも無効となり、労働基準法の条件が無条件に適用される。
・労働基準法の大半に罰則が設けられており強行法規としての適用になる。

出典:(株)アクティブアンドカンパニー

世界大百科事典 第2版

ろうどうきじゅんほう【労働基準法】

意義および適用範囲]
 形式的意義においては,憲法の〈勤務条件法定主義の原則〉(27条2項)に基づき1947年4月に制定公布された法律を指す(同年9月1日一部施行,11月1日残り部分施行)。実質的意義においては,雇用をめぐる法律関係を労働者保護の観点に立って規制している法規の全体をいう。最初に,形式的意義における労働基準法(略称労基法)について述べる。 労基法は,労働組合と使用者またはその団体とが団体交渉を中心に展開する団体的労働関係(団結権争議権の保障,労働争議調整制度等)の原理を定める労働組合法労働関係調整法(あわせて団体的労働関係法と呼ばれる)とならんで労働三法を構成している。

出典:株式会社平凡社
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大辞林 第三版

ろうどうきじゅんほう【労働基準法】
労働契約・賃金・労働時間・安全と衛生・災害補償・就業規則など、労働条件の基準を定めた法律。1947年(昭和22)制定。労基法。

出典:三省堂
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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典

労働基準法
ろうどうきじゅんほう
昭和 22年法律 49号。労働者の適正な労働条件を確保するために「賃金,就業時間,休息その他の勤労条件に関する基準は,法律でこれを定める」という日本国憲法 27条2項の規定に基づいて制定された統一的な労働保護法。労働関係の基本原則,労働契約締結時の保護,賃金,労働時間,休日,休暇の基準,年少者および女子に対する特別の保護,解雇手続および労働関係終了時の保護などを内容とし,労働関係のほとんど全面にわたって労働条件の最低基準を定めるとともに,使用者の守るべき事項,労働基準監督機関,罰則などに関する規定がおかれている。労基法は原則としてすべての労働者に適用されるものであるが,船員および一般職地方公務員については一部適用されず,また一般職国家公務員,家事使用人および同居の親族のみを使用する事業もしくは事務所については適用されない。なお,かつては労働基準法に定められていた事項を独立の法律に発展させて,最低賃金法 (1959年) および労働安全衛生法 (1972年) が制定された。また 2003年には解雇ルールを盛り込んだ改正が行なわれた。関連法令として労働者災害補償保険法,賃金の支払確保等に関する法律,男女雇用機会均等法育児・介護休業法などがある。

出典:ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典
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日本大百科全書(ニッポニカ)

労働基準法
ろうどうきじゅんほう
労働者の生存権保障を基本理念として、労働条件の強行的な最低基準を定めた法律。昭和22年法律第49号。略称、労基法。国家が雇用関係に直接的に介入し、労働条件の最低基準を法定することなどを通じて労働者の保護を図る法分野を、労働保護法(もしくは労働者保護法)という。具体的には、最低賃金法(昭和34年法律第137号)、労働安全衛生法(昭和47年法律第57号)や、労働者災害補償保険法(昭和22年法律第50号)等のさまざまな法律があげられるが、本法はその基本法として位置づけられる。労働組合法(昭和24年法律第174号)、労働契約法(平成19年法律第128号)と並び、日本の労働法制の中核を担う重要な法律である。[土田道夫・岡村優希]

沿革

資本主義社会においては、使用者(資本家)と労働者は、形式上、対等な契約当事者として、賃金や労働時間等の労働条件を合意により決定するものとされている(契約自由の原則)。しかし、労働者は、生活原資の大部分を自らの労働によって稼得せざるをえないため、実際上、使用者よりも経済的に劣位の立場にある。このような状況下で、形式的な契約の自由を貫徹すると、経済的に優位にたつ使用者が、労働者に対して劣悪な労働条件を強制するという問題が生じてしまう。そこで、労働者を保護するため、イギリスの通称1802年工場法を萌芽(ほうが)として、労働条件の基準を定めた各種の労働保護法が制定されてきた。
 日本においても、1911年(明治44)に工場法が制定され、1916年(大正5)から施行されるようになったが、その規制水準はきわめて低く、また有効な監督機関を欠いていたため、事実上効力はなく、いわば死文に等しい状況にあった。本格的な労働保護法の導入は、第二次世界大戦後の日本国憲法および労働基準法の制定を待たなければならなかった。[土田道夫・岡村優希]

基本理念

労働基準法は、国家が契約関係に直接介入し、労働者の生存権を保障することを基本理念として、日本国憲法に基づいて1947年(昭和22)4月に制定された。
 日本国憲法27条2項は「賃金、就業時間、休息その他の勤労条件に関する基準は、法律でこれを定める」として、国家が法律の制定を通じて労働契約関係へ直接的に介入すべきことを明らかにしている(契約自由の原則の修正)。それと同時に、日本国憲法では、「すべて国民は、健康で文化的な最低限度の生活を営む権利を有する」(25条1項)として生存権の保障がうたわれている。これらの憲法上の規定を基礎として、労働基準法は、「労働条件は、労働者が人たるに値する生活を営むための必要を充(み)たすべきものでなければならない」(1条1項)として、生存権保障を基本理念とすることを明らかにしたうえで、各規定において労働条件(労働契約内容)の強行的な最低基準を設定している。[土田道夫・岡村優希]

内容

労働基準法は、全13章から構成され、労働条件の基準と労働者の人権保障に関する各種規定を設けている。
 第1章(1~12条)は、総則規定であり、本法全体に共通するルールを定めている。これらのうち、1~7条(労働条件の原則、労働条件の決定、均等待遇、男女同一賃金の原則、強制労働の禁止、中間搾取の排除、公民権行使の保障)は、「労働憲章」とよばれ、労働者の人権保障を趣旨とする点でとくに重要な規定である。同様の規定は、第2章等にもみられる(賠償予定の禁止:16条、前借金相殺の禁止:17条、強制貯金の禁止:18条等)。
 続いて、9条・10条は、「労働者」および「使用者」の定義規定を置いて本法の適用範囲を画定し、11条は、本法が対象とする「賃金」の定義規定を定めている。
 第2章(13~23条)では、労働契約に関する各種規定が置かれている。具体的には、本法違反の契約の効力(13条)、契約期間の上限規制(14条)、労働条件の明示義務(15条)、前述の賠償予定・前借金相殺・強制貯金の禁止(16~18条)、解雇の手続的規制(19~21条)等が定められている。これらのうち、13条の規定はとくに重要である。歴史的にみて、労働保護法の実効性は、おもに刑罰法規の適用や行政指導等の公法的な規制によって担保されてきた。これに対して、13条は、本法に違反する契約を無効としたうえで、当該無効部分を本法所定の基準で補充する旨を定めている。このことは、労働保護法に対して契約内容を直接規律するという、私法上の効力を付与することを意味しており、伝統的な公法的規制と比較してより強力な実効性確保措置を設けたものということができる。
 第3章(24~31条)では、賃金に関する規定が設けられている。とくに、賃金の支払いについて、通貨払いの原則、直接払いの原則、全額払いの原則、毎月1回以上一定期日払いの原則という、賃金支払いに関する原則を定めた24条の規定が重要である。賃金は労働者の重要な生活原資であるので、本法は、これら原則を通して、労働者が確実に賃金を受領できるようにしたものである。
 なお、本法は、賃金の最低基準(最低賃金)に関する規定を設けていたが、現在、その内容は最低賃金法として分離発展を遂げている(28条。詳細は「最低賃金制」の項を参照)。
 第4章(32~41条)では、労働時間、休憩、休日および年次有給休暇に関する規定が置かれている。労働者は生身の人間であるため、労働が過度に長時間にわたったり、休日を十分にとれなかったりする場合は心身に不調をきたし、最悪の場合には命を落とすこともある(いわゆる過労死や過労自殺の問題)。また、過度な長時間労働は、労働者の私的生活の時間を奪うことにもなりかねず、私的領域における自己実現等の人格的利益を害する危険性もある。そこで、本章では、労働時間や休日等に関する規律を設けることで、労働者の生命・健康を保護するとともに、ワーク・ライフ・バランス(仕事と生活の調和)に寄与しようとしている。
 まず、本章は、労働時間については1週間40時間・1日8時間(32条)、休日については1週間1日(35条1項。週休制)という原則的な上限規制を設けている。そのうえで、一定の要件のもとで、この原則的上限の超過を認めている。その代表といえるのが、使用者と過半数組合・過半数代表者が締結する労使協定(いわゆる「三六(さんろく)協定」。「さぶろくきょうてい」と読まれることも多い)による時間外・休日労働の適法化制度である(36条)。この制度については厚生労働大臣によって限度基準が定められているが、これは行政指導の基準にとどまり、強行的・絶対的な上限ではない。そのため、それを超える協定を結ぶことも可能であり、過度の長時間労働を生じさせる大きな要因となっている。もっとも、法定時間外労働・休日労働には割増賃金が発生するため(37条)、これが長時間労働を一定程度抑制する機能を果たしている。以上のほかにも、本章では、休憩時間の付与(34条)、複数事業場における労働時間の通算制(38条1項)や、年次有給休暇の付与(39条)等の原則規定とともに、管理監督者等に対する適用除外規定(41条)等が設けられている。加えて、変形労働時間制(32条の2、32条の4、32条の5)、フレックス・タイム制(32条の3)という各種の弾力的な労働時間制も導入されている。また、実際の労働時間の算定が困難となる事業場外労働について、所定労働時間の労働をしたとみなす制度(38条の2)や、通常の労働時間制度がなじまない労働者に向けた裁量労働制(専門業務型裁量労働制:38条の3、企画業務型裁量労働:38条の4)も導入されている。以上のように、労働時間制度は多様な内容を有しており、本法のなかでももっとも進んだ法分野の一つであるといえる。
 第5章(42~55条)では、従来、労働者の安全衛生に関する規定が設けられていた。しかし、現在では、それらの規定は労働安全衛生法として分離発展を遂げている。
 第6章(56~64条)では、年少者の保護に関する規定が設けられている。具体的には、親権者が未成年にかわって労働契約を締結することの禁止(58条1項)や、就業可能となる最低年齢の法定(56条1項)、時間外労働・休日労働の制限(60条)、深夜業の制限(61条)等によって、心身の未発達な年少者を保護している。
 第6章の2(64条の2~68条)では、母性保護のための規定が設けられている。かつては、女性一般を保護する規定が設けられていたが、男女の雇用平等を保障する男女雇用機会均等法(昭和47年法律第113号)の制定・発展とともに廃止され、母性保護(女性の妊娠・出産に着目した保護)の規制へと発展を遂げたものである。具体的には、妊産婦の危険有害業務への就業制限(64条の3)、産前産後の休業・軽易業務への転換(65条)、育児時間の確保(67条)等の規定が置かれている。
 第7章(69~74条)では、技能者の養成に関する規定が設けられている。
 第8章(75~88条)では、労働災害補償についての規定が設けられている。労働災害は、労働者に傷病・休業・死亡といった望ましくない結果をもたらし、本人や家族の生活を困窮に追い込む危険を有している。そこで、本章は、使用者に対して、労働災害に係る無過失責任を負わせ、療養補償(75条)、休業補償(76条)、障害補償(77条)、遺族補償(79条)や打切補償(81条)等の各種の補償義務等を定めている。もっとも、使用者に資力がない場合には、このような補償等を行うことが困難となる。そこで、社会保険制度として労働者災害補償保険法が制定され、国が使用者から保険料を徴収して保険給付を行うこととなっており、今日ではこの労働者災害補償保険法が労災補償制度の中心を占めている。
 第9章(89~93条)では、就業規則に関する規定が置かれている。就業規則とは、労働条件や服務規律等を定める規則をいう。就業規則の内容は、労働条件(労働契約の内容)を決定する際の最低基準として機能する(本法93条、労働契約法12条)。本法は、一定規模以上の使用者に対して、必要的記載事項を明示のうえ、就業規則の作成を義務づけるとともに、その作成・変更の際に行政官庁へ届け出ることを義務づけている(89条)。また、就業規則の作成・変更により影響を受ける労働者側(過半数組合・過半数代表者)からの意見聴取を義務づける(90条)とともに、法令・労働協約違反を禁止する規定(92条1項)を設けている。本章は、このような規定を通じて、就業規則制度が適正に運用されるように配慮している。なお、就業規則と労働契約の関係(就業規則が契約内容を補充・変更する効力)については、労働契約法7条・10条が規定している。
 第10章(94条~96条の3)では、寄宿舎に関する規定が定められている。第11章(97~105条)では、本法の実効性を確保するための監督機関についての定めが置かれている。日本においては、厚生労働省(労働基準局)を頂点として、都道府県労働局、労働基準監督署が設置され、労働基準行政を担当している。このような監督機関の働きによって、本法の実効性確保が図られている(詳細は「労働基準監督署」の項を参照)。
 第12章(105条の2~116条)では、国の援助義務や法令等の周知義務等の雑則が定められている。本法の実効性確保の観点からとくに重要な制度は付加金制度であり(114条)、使用者が解雇予告手当や割増賃金の支払義務に違反した場合等に、労働者の請求によって、支払うべき金額と同額の金銭の支払いを裁判所が命じる制度をいう。第13章(117~121条)では、本法上の各種規定に違反した場合の罰則規定が設けられている。本章は、刑罰権という国家の強大な権限を背景として本法の遵守を促し、その実効性担保に寄与する点で重要な意義を有している。[土田道夫・岡村優希]

働き方改革

2018年(平成30)、「働き方改革を推進するための関係法律の整備に関する法律」(働き方改革関連法)が成立した。これは、長時間労働の是正、多様で柔軟な働き方の実現、雇用形態にかかわらない公正な待遇の確保等を目的として、各種労働法規制の整備を行うものである。
 この法律においては、労働基準法についても、時間外労働の絶対的上限規制の導入(改正法36条2~6項)、フレックス・タイム制の見直し(清算期間の上限の延長。同32条の3第1項2号)、年次有給休暇の付与義務の創設(同39条7項)や、特定高度専門業務・成果型労働制の導入(高度プロフェッショナル制度。同41条の2)等の重要な改正が行われた。とくに、時間外労働の絶対的上限規制の導入は、従来は行政指導の基準にとどまってきた時間外労働の限度基準(現行法36条2項参照)を罰則つきの強行的基準に改めるものであり、画期的な意義を有している。[土田道夫・岡村優希]

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精選版 日本国語大辞典

ろうどうきじゅん‐ほう ラウドウハフ【労働基準法】
〘名〙 労働者を保護するために労働条件の最低基準を定めた法律。昭和二二年(一九四七)制定。労働契約、賃金、労働時間・休憩・休日および年次有給休暇、安全および衛生、女子および年少者、技能者の養成、災害補償、就業規則、寄宿舎、監督機関などについて規定する。平成九年(一九九七)六月の改正で(同一一年に施行)、女性の残業、深夜勤務を制限していた女子保護規定が撤廃された。略称、労基法。

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