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刀自【トウジ】

デジタル大辞泉

とうじ【刀自】

出典:小学館
監修:松村明
編集委員:池上秋彦、金田弘、杉崎一雄、鈴木丹士郎、中嶋尚、林巨樹、飛田良文
編集協力:田中牧郎、曽根脩
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とじ【刀自】
《「戸主(とぬし)」の意で、「刀自」は当て字》
年輩の女性を敬愛の気持ちを込めて呼ぶ称。名前の下に付けて敬称としても用いる。
一家の主婦。
「からたちの茨(うばら)刈り除(そ)け倉建てむ屎(くそ)遠くまれ櫛(くし)造る―」〈・三八三二〉
宮中の御厨子所(みずしどころ)・台盤所(だいばんどころ)・内侍所(ないしどころ)などで雑役を勤めた女官。
「台盤所の―といふ者の」〈・一三八〉
貴族の家に仕えて家事を扱う女性。
「宮々の―」〈栄花・わかばえ〉

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世界大百科事典 第2版

とじ【刀自】

出典:株式会社平凡社
Copyright (c) Heibonsha Limited, Publishers, Tokyo. All rights reserved.

大辞林 第三版

とうじ【刀自】
「とじ(刀自)」の転。

出典:三省堂
(C) Sanseido Co.,Ltd. 編者:松村明 編 発行者:株式会社 三省堂 ※ 書籍版『大辞林第三版』の図表・付録は収録させておりません。 ※ それぞれの用語は執筆時点での最新のもので、常に最新の内容であることを保証するものではありません。

とじ【刀自】
〔戸主とぬしの意。「刀自」は当て字〕
一家の主婦。いえとじ。 「我が子の-を/万葉集 723
老女の尊称。とうじ。 「いませ母-面変はりせず/万葉集 4342
他家に仕えて雑役をする女。 「宮々の-・をさめにても/栄花 若生え
宮中の台盤所・御厨子所みずしどころ・内侍所などに仕えた下級の女官。 「台盤所の-といふ者の/枕草子 138

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日本大百科全書(ニッポニカ)

刀自
とじ
女性に対する古風な尊称。現代でも旧家の女性に対して使われる。古代の后妃(こうひ)の称号の一つである夫人(ぶにん)も和訓はオホトジである。戸主=トヌシの約かともいうが不詳。7~8世紀の石碑・墓誌に豪族層女性の尊称としてみえ、『万葉集』にも「妣刀自(ははとじ)」等の例がある。さまざまなレベルの人間集団を統率する女性が原義か。族刀自的なものから家刀自へと推移するが、古代には里刀自や寺刀自もいて、後世のような主婦的存在に限られない。後宮(こうきゅう)の下級女官(にょかん)にも刀自がいた。[義江明子]
『所京子校訂、浅井虎夫著『新訂 女官通解』(1985・講談社学術文庫) ▽義江明子著「「刀自」考」(『日本古代女性史論』所収・2007・吉川弘文館) ▽義江明子著「「刀自」からみた日本古代社会のジェンダー」(『帝京史学』26)』

出典:小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)
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精選版 日本国語大辞典

とうじ【刀自】
〘名〙 (「刀自」はあて字) 「とじ(刀自)」の変化したもの。

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とじ【刀自】
〘名〙 (「戸主(とぬし)」の意で、「刀自」はあて字。家の内の仕事をつかさどる者をいう)
① 家事をつかさどる婦人。主婦。いえとうじ。
※書紀(720)允恭二年二月「圧乞(いで)、戸母(トジ)、其の蘭(あららき)一茎(ひともと)といふ〈圧乞、此をば異提(いで)と云ふ。戸母、此をば覩自(トジ)と云ふ〉」
② 女性を尊敬または親愛の気持をこめて呼ぶ称。
※山名村碑‐辛巳歳(681)集月三日「佐野三家定賜健守命孫黒売刀自
③ 年老いた女。老婦人。
※十巻本和名抄(934頃)一「負 劉向列女伝云古語謂老母負也〈今案和名度之 俗用刀自二字者訛〉」
④ 平安時代以降、宮中の御厨子所(みずしどころ)・台盤所(だいばんどころ)・内侍所(ないしどころ)などで、雑役を勤めた女官。
※枕(10C終)一三八「使にいきける鬼童(おにわらは)は、台盤所のとじといふ者のもとなりけるを」
⑤ 貴人の家に仕えて雑役などをする婦人。
※栄花(1028‐92頃)若ばえ「宮々の刀自・をさめにてもこの御子をだに生みたらば」

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