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具足【ぐそく】

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典

具足
ぐそく
室町時代末期から用いられた甲冑の一形式で,装の完備したもの。江戸時代には当世具足と呼ばれた。

出典:ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典
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デジタル大辞泉

ぐ‐そく【具足】
[名](スル)
不足なく十分に備わっていること。「円満具足
「主格客格の―した本式の文句」〈柳田・国語の将来〉
武具。甲冑(かっちゅう)。特に、「当世(とうせい)具足」の略。
所有すること。
「四天下に七宝を満(み)て干の子を―せんとす」〈今昔・一・一〉
引き連れること。
「―し奉り、ゆくへもしらぬ旅の空にてうき目を見せ奉らんもうたてかるべし」〈平家・七〉
道具。調度。
「手なれし―なども、心もなくて変はらず久しき、いと悲し」〈徒然・二九〉

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世界大百科事典 第2版

ぐそく【具足】
事物の完備充足を示す呼称で,恒例臨時の儀式,遊宴,祭祀法会,軍陣などに際しての用具を総括して,物の具,装束,調度などの名目と同様に広く用いられる。《伊勢貞助雑記》にも〈具足とは物の惣名(そうめい)なり,楽器具足,女の手具足,又射手具足,三具足などと申候也〉とみえる。《宇治拾遺物語》に〈家の具足ども〉,《徒然草》に〈何となき具足とりしたため〉とあるのもその例であり,《御産所日記》には産屋(うぶや)の調度を御産所具足としており,仏供(ぶつぐ)の花瓶香炉燭台は一そろいとして三具足(みつぐそく)とよんだ。

出典:株式会社平凡社
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大辞林 第三版

ぐそく【具足】
スル
物事が十分にそなわっていること。過不足なくそろっていること。 -円満 基督キリストは最高度に芸術家の態度を-したるものなりとは/草枕 漱石
皆具の鎧よろい。また、単に甲冑かつちゆう
「当世とうせい具足」の略。
家具。調度品。 手なれし-なども心もなくて/徒然 29
連れて行くこと。同行すること。 女性-をしたる体に見せて/太平記 2
そえること。また、そえる物。特に、強飯こわめしにそえる盛り物。 高坏に八種の-し/御伽草子・文正
身に備えていること。所有すること。 至つて心つたなき物はわが身に-したることをだにもわきまへず/仮名草子・伊曽保物語

出典:三省堂
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日本大百科全書(ニッポニカ)

具足
ぐそく
広義では甲冑(かっちゅう)一般をさすが、狭義では当世具足を意味する。[編集部]

出典:小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)
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精選版 日本国語大辞典

ぐ‐そく【具足】
〘名〙
① (━する) 物事が十分に備わっていること。揃い整っていること。
※続日本紀(722)養老六年七月己卯「其僧綱者、智徳具足、真俗棟梁」
※中華若木詩抄(1520頃)上「人の面の如くにして、眼耳口鼻を具足して」 〔論衡‐正説〕
② (━する) 携え持つこと。所有すること。
※今昔(1120頃か)一「若し出家に非は転輪聖王(てんりんじゃうわう)として、四天下に七宝を満て千の子を具足(ぐそく)せむとす」
③ (━する) 伴うこと。引き連れること。
※平家(13C前)七「いくさの陣へおもむけば、具足し奉り、ゆくへもしらぬ旅の空にてうき目をみせ奉らんもうたてかるべし」
④ (━する) 夫婦となって連れ添うこと。
※義経記(室町中か)八「その上秀衡が基成の娘に具そくして、子供あまたあり」
⑤ (━する) 添えること。また、その物。飯に添える汁、盛物の類。
※名語記(1275)六「食事の飯の具足のしる」
⑥ 道具。調度。所持品。
※宇治拾遺(1221頃)二「子孫どもに家のぐそくども負ほせ持たせて」
※徒然草(1331頃)二九「何となき具足とりしたため、残しおかじと思ふ反古などやりすつる中に」
⑦ 建材。
※嘉元記‐文和二年(1353)六月一〇日「太子堂之仏壇〈具足は元より在之〉可行立之由請申て」
⑧ 家来。従者。腹心の部下。
※今昔(1120頃か)五「如此く値(あ)ふ狐共を皆具足(ぐそく)に成して、左右の口を張り千万の狐を尻に随へて行くに」
⑨ 武具。甲冑。
※平家(13C前)一一「矢づかもちっとみじかう候。おなじうは義成が具足にてつかまつり候はん」
※細川勝元記(15C後)「髪からわに上て、いと花やかなる具足に、袴のそばを高くあげ」
⑩ 近世の鎧(よろい)。当世具足の略称。腹巻、胴丸の類を改造し、札仕立てを板物中心とし、南蛮胴をとり入れ、小具足類を完備したもの。
※おきく物語(1678頃)「御奉公をねがひ候ところ、すなはち御ぐそくを下され」
※政基公旅引付‐永正元年(1504)四月五日「具足数三百に不足歟」
※性霊集‐一〇(1079)故贈僧正勤操大徳影讚「比弱冠、親教数召、令具足
⑬ 連歌によみ込む素材。
※連理秘抄(1349)「ぐそくすくなく、するするとしたる句を思ふところなく口軽く付くべし」

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そ‐だ・る【具足】
〘自ラ四〙 (「そ」は、接頭語的なものか) 十分に足りている。具足する。具備する。
※仏足石歌(753頃)「三十(みそち)余り 二つの相(かたち) 八十種(やそくさ)と 曾太礼(ソダレ)る人の 踏みし足跡(あと)どころ 稀にもあるかも」

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