Rakuten infoseek

辞書

【とう】

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典


とう
中世武士団の存在形態。著名な「武士の党」としては,紀伊国隅田 (すだ) 党,湯浅党肥前国松浦党武蔵七党などがある。惣領制的武士団が惣領を中心に強固な族的結合を示したのに対し,党と呼ばれる武士団には惣領に相当する者が存在せず,独立割拠した弱小武士団が同族的結合をし,党と呼ばれた。このような武士の党は,鎌倉時代末期から南北朝時代にかけて次第に血縁的結合から地縁的,政治的結合へと推移し,共和的連合形態 (→一揆 ) を結ぶようになった。

出典:ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典
Copyright (c) 2014 Britannica Japan Co., Ltd. All rights reserved.
それぞれの記述は執筆時点でのもので、常に最新の内容であることを保証するものではありません。

デジタル大辞泉

とう〔タウ〕【党】
利害や目的などの共通性によって結びついた集団。仲間。「をなす」
政治的な主張を一にする人々の団体。政党。「の方針」
中世における武士の集団。平安後期以降、血縁的武士団が発達し、のち、地域的な連合に移行した。武蔵七党松浦(まつら)党など。
接尾語的に用いて、それを好む人であることを表す。「甘(あま)」「コーヒー

出典:小学館
監修:松村明
編集委員:池上秋彦、金田弘、杉崎一雄、鈴木丹士郎、中嶋尚、林巨樹、飛田良文
編集協力:田中牧郎、曽根脩
(C)Shogakukan Inc.
それぞれの用語は執筆時点での最新のもので、常に最新の内容であることを保証するものではありません。

とう【党〔黨〕】[漢字項目]
[音]トウ(タウ)(呉)(漢) [訓]なかま
学習漢字]6年
仲間。共通の利害などで結ばれた集団。「党類悪党残党私党徒党
同じ思想を持つ人々のグループ。「党員党規党首解党結党公党政党入党野党与党離党立党
同郷の者や血縁者の集まり。「郷党
仲間を組む。仲間の肩を持つ。「党同伐異不偏不党
[名のり]あきら・とも・まさ

出典:小学館
監修:松村明
編集委員:池上秋彦、金田弘、杉崎一雄、鈴木丹士郎、中嶋尚、林巨樹、飛田良文
編集協力:田中牧郎、曽根脩
(C)Shogakukan Inc.
それぞれの用語は執筆時点での最新のもので、常に最新の内容であることを保証するものではありません。

世界大百科事典 第2版

とう【党】
ある共通点を有する人々の集団をいうが,またとくに中世における分立割拠した弱小武士の集団に対する呼称。大別して,血縁的集団に対してつけられる場合(一族名)と,地縁的集団に対してつけられる場合(居住地域名)の2種類にわけられる。前者の例としては,紀伊国の湯浅党隅田(すだ)氏(党),摂津国渡辺党などがあり,後者の例としては,肥前国の松浦(まつら)党などがある。党の性格は多様で,かつ時代の推移にともなって変化しているため,固定的にとらえることは困難である。

出典:株式会社平凡社
Copyright (c) Heibonsha Limited, Publishers, Tokyo. All rights reserved.

大辞林 第三版

とう【党】
目的・利害などを同じくする人々の集団。仲間。ともがら。 -をなして横行する
政治的主張を同じくする人々の集まり。政党。 -の方針に従う
中世の武士の集団。鎌倉時代には惣領を中心とした同族的結合であったが、南北朝期頃から地域的結合に変化。武蔵七党・松浦まつら党など。

出典:三省堂
(C) Sanseido Co.,Ltd. 編者:松村明 編 発行者:株式会社 三省堂 ※ 書籍版『大辞林第三版』の図表・付録は収録させておりません。 ※ それぞれの用語は執筆時点での最新のもので、常に最新の内容であることを保証するものではありません。

日本大百科全書(ニッポニカ)


とう
中世における武士団の一形態。元来、党とは、ともに何事かを行う集団、仲間の意味で、たとえば9世紀末に東国を荒らし回った騎馬の盗賊団は「馬之党(しゅうばのとう)」とよばれたが、平安後期以来武士団が発達するにつれて、ほぼ一定の地域に分布する中小の同族的武士団を党というようになった。その初見は1113年(永久1)『長秋記(ちょうしゅうき)』(源師時(もろとき)の日記)にみえる横山党である。党的武士団としては、武蔵(むさし)の横山党、西(にし)党、村山党、野与(のいよ)党、丹(たん)党、児玉(こだま)党、猪俣(いのまた)党、あるいは私市(きさいち)党、綴(つづき)党などのいわゆる武蔵七党をはじめ、下野(しもつけ)の紀(き)・清(せい)両党、紀伊(きい)の湯浅(ゆあさ)党、隅田(すだ)党、肥前の松浦(まつら)党などが有名である。これらの党は、主として同じ祖先から出た諸氏からなるが、惣領(そうりょう)の統制力は確立せず、構成単位の各家々が比較的対等な関係を保っているのが特色であり、かつ利害を共通にする近隣の他氏をその党に加えて地域的連合に移行する傾向があった。鎌倉中期の湯浅党の構成員などの状況がそれを示している。したがって、武蔵の諸党や松浦党のように構成員の諸氏が数郡にまたがり、さらに隣国にまで発展したような場合、党全体の統一行動はほとんどみられなくなり、小地域ごとのグループに分かれて行動した。こうして鎌倉後期ないし南北朝期になると多くの党は連合体としての実質を失い、かわって南北朝・室町時代には盟約関係による国人一揆(いっき)がおこった。[小川 信]

出典:小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)
(C)Shogakukan Inc.
それぞれの解説は執筆時点のもので、常に最新の内容であることを保証するものではありません。

精選版 日本国語大辞典

とう タウ【党】
〘名〙
① 郷里や利害、主義主張、信仰、学問などで、共通するところのある人々が集団をつくること。また、その集団。なかま。ともがら。
※十七箇条憲法(604)「一曰。以和為貴。无忤為宗。人皆有党、亦少達者、是以、或不君父、乍違于隣里」 〔史記‐斉太公世家〕
② 血縁につながる人々の集まり。身寄り。縁者。
※古今著聞集(1254)一九「此事は孝道が党はみな鼻のおほきなるによりて」
③ 家格や身分が同列であるものを一括するときの呼称。
※満済准后日記‐永享六年(1434)正月二八日「次御膳以後御鞠也、其時分門跡党可参申入云々」
④ 大勢の人々でつくる群れ。集団。
※中右記‐嘉承元年(1106)六月一三日「近日京中下人等作田楽興、毎日遊行、或切破錦繍、或随身兵仗、数千成党、横行道路、間及闘争」
⑤ 平安末・中世、武士が結成した連合体。
※平家(13C前)九「党も豪家も七条・朱雀・四塚さまへ馳向」
⑥ 政治上の主義・主張を同じくする人々の団体、結社。政党。
※平民の目さまし(1887)〈中江兆民〉一〇「各種の党(タウ)の代議士が国会に入り込むよりして」

出典:精選版 日本国語大辞典
(C)Shogakukan Inc.
それぞれの用語は執筆時点での最新のもので、常に最新の内容であることを保証するものではありません。

とう‐・す タウ‥【党】
〘自サ変〙
① 仲間にはいって親しく交わる。仲間となる。くみする。
※両足院本山谷抄(1500頃)二「底心は、平生東坡何んとと党する者が、中間に心をかゑて王昌に党するを云ぞ」
② 人におもねりつく。へつらう。
③ かたよる。偏する。→不偏不党
④ 互いに助け合って非をかくす。かばい合う。

出典:精選版 日本国語大辞典
(C)Shogakukan Inc.
それぞれの用語は執筆時点での最新のもので、常に最新の内容であることを保証するものではありません。

」の用語解説はコトバンクが提供しています。

党の関連情報

他サービスで検索

(C)The Asahi Shimbun Company /VOYAGE MARKETING, Inc. All rights reserved.
No reproduction or republication without written permission.