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備前焼【びぜんやき】

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典

備前焼
びぜんやき
岡山県備前一帯で産する陶器総称伊部で焼かれた伊部焼がこれを代表する。 1200℃前後の温度で長時間焼き締められた褐色陶。起源須恵器の時代までさかのぼるが,備前焼としての特色が完成するのは鎌倉時代初期。初め日常の雑器を焼いていたが,佗茶の流行に伴い,江戸時代初期にかけて茶器名品を数多く産した。この時期の作品を古備前と呼んでいる。江戸時代中期に最も盛んとなり,伝統的な火襷ほか,青備前や色絵備前なども制作されたが,末期からしだいに衰えた。現在は茶器,酒器,花器の生産が盛んである。

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デジタル大辞泉

びぜん‐やき【備前焼】
備前から産する陶器。多く無釉(むゆう)で、火襷(ひだすき)などを特色とする。古代須恵器が起源とされ、桃山時代から江戸中期に隆盛。桃山以前のものを古備前、江戸以降のものを伊部(いんべ)焼ともいう。

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世界大百科事典 第2版

びぜんやき【備前焼】
岡山県の東南部,備前市(旧伊部村)を中心として焼かれている中国地方最大の窯業地の製品。俗に伊部(いんべ)焼とも呼んでいるが,厳密にいうと,慶長(1596‐1615)以降,水簸(すいひ)した細緻な土を用い,塗り土をした黒褐色の薄手の作品を伊部手と呼び分けており,備前焼は広義の国焼としての総称である。その源流は6世紀以降,邑久郡邑久町,長船(おさふね)町,牛窓町に展開した須恵器窯(邑久古窯址群)にある。

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大辞林 第三版

びぜんやき【備前焼】
備前から産する陶器の総称。伊部いんべ焼が代表的で、無釉むゆうと、長時間の焼き締めによる変化に富んだ器肌が特色。

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日本大百科全書(ニッポニカ)

備前焼
びぜんやき
岡山県備前市一帯で焼かれた陶器。現在の瀬戸内市長船(おさふね)町を中心に古墳時代から続いた須恵器(すえき)が発展したもので、12、13世紀には主流を香々戸(かがと)(現備前市西部一帯)に移して、酸化炎焼成による焼き締め陶造りに転じた。14世紀に入ると、東は鎌倉から西日本の太平洋側を主とした商圏を確立し、甕(かめ)、壺(つぼ)、すり鉢を中心とした日常雑器のほか、茶壺、花瓶などの什器(じゅうき)も焼かれ、中央文化に密着していたと思われる。今日の備前市北部一帯の山中にあった窯(かま)は、室町後期には伊部(いんべ)集落に集約され、南、北、西の三大窯で共同生産体制を確立した。この大窯で桃山時代のわびの茶陶を焼造し、とくに水指(みずさし)、花いけなどに優作を残し、火襷(ひだすき)とよばれる緋色(ひいろ)の装飾法も考案された。桃山以前のものを古備前とよぶが、桃山後期から江戸初頭にかかる17世紀前半には、薄造りの茶陶、いわゆる伊部手(いんべで)をつくって作風は新展開した。江戸時代以降のものを伊部焼という。江戸後期にはさらに細工に徹して置物に秀作を残し、昭和に入って復興陶芸のブームに乗じてふたたび桃山茶陶が注目を集め、わびの茶陶造りで高名を得ている。釉薬(ゆうやく)をかけずに素地(きじ)の渋い味わいを生かすのが特色で、肌は火や窯の状態でさまざまに変化するが、その変化の状態で種々の呼称がある。[矢部良明]
『伊東晃編『日本陶磁全集10 備前』(1977・中央公論社) ▽『世界陶磁全集4 桃山1』(1977・小学館)』

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事典 日本の地域ブランド・名産品

備前焼[陶磁]
びぜんやき
中国地方、岡山県の地域ブランド
備前市・岡山市・瀬戸内市などで製作されている。日本六古窯の一つに数えられ、およそ1000年の歴史を有する。室町時代末期頃には、その素朴さが茶人に好まれ茶道具がつくられるようになった。良質の陶土で一点ずつ成形したのちに乾燥させ、釉薬を使わず焼くのが備前焼の特徴。1982(昭和57)年11月、通商産業大臣(現・経済産業大臣)によって国の伝統的工芸品指定

出典:日外アソシエーツ「事典 日本の地域ブランド・名産品」
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精選版 日本国語大辞典

びぜん‐やき【備前焼】
〘名〙 岡山県備前市一帯に産する炻器(せっき)。黒褐色で厚手。伊部(いんべ)焼・閑谷(しずたに)焼などの総称。上代の須恵器の伝統を継ぎ、中世に焼締め陶に転化し、桃山時代に茶陶を焼いて名声を高めた。桃山時代以前のものを古備前ともいう。びぜんもの。
※梅津政景日記‐元和五年(1619)一一月二二日「備前やきの御水指」

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