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倶舎論【くしゃろん】

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典

倶舎論
くしゃろん
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デジタル大辞泉

くしゃろん【倶舎論】
5世紀ごろ、インドの世親(せしん)の著作。玄奘(げんじょう)訳は30巻。小乗仏教の教理の集大成である「大毘婆沙論(だいびばしゃろん)」の綱要を記したもので、法相(ほっそう)宗の基本的教学書。阿毘達磨(あびだつま)倶舎論。

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日本大百科全書(ニッポニカ)

倶舎論
くしゃろん
詳しくは『阿毘達磨(あびだつま)倶舎論』という。インドの仏教論書。原名はアビダルマコーシャAbhidharmakoa(アビダルマの蔵)。著者は世親(せしん)(バスバンドゥVasubandhu)。成立は4、5世紀。部派仏教(小乗仏教)中もっとも有力な部派であった説一切有部(せついっさいうぶ)(有部ともいう)の教義体系を整理、発展させ集大成した名著である。しかし作者の世親は有部の教義にまったくは従わず、根本的立場に関して処々に経量部(きょうりょうぶ)または自己の立場から有部の主張を批判している。
 本書は約600の頌(じゅ)(カーリカーkrik。韻文)とそれらに対する長行釈(じょうごうしゃく)(バーシュヤbhya。散文の説明)からなる。全体は9品(ほん)(章)に分かれ、初めの2品で基本的な法(ダルマ)の定義と諸相を明かし、次の3品で迷いの世界を、後の3品で悟りの世界をそれぞれ説明し、最後の付録的性格をもつ1品では無我を証明する。『倶舎論』は先行する原始仏教の思想を体系化し、後の大乗仏教にも深い影響を与えたので、仏教学の基礎として後世大いに用いられた。中国ではとくに法相宗(ほっそうしゅう)で研究され、日本では奈良時代に倶舎宗が成立して南都六宗の一つに数えられた。異訳としては『倶舎釈論(しゃくろん)』(真諦(しんだい)訳)の漢訳と、チベット語訳がある。そのサンスクリット本は1937年ラーフラ・サーンクリティヤーヤンによりチベットで発見され、67年インドのプラダン教授が校訂出版した。[加藤純章]
『桜部建・上山春平著『仏教の思想2 存在の分析〈アビダルマ〉』(1969・角川書店) ▽桜部建著『仏典講座18 倶舎論』(1981・大蔵出版)』

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精選版 日本国語大辞典

くしゃろん【倶舎論】
(「あびだつまくしゃろん(阿毘達磨倶舎論)」の略) 説一切有部の思想を標準としながら、仏教の存在論、実践論を体系的にまとめて述べたもの。仏教学の基礎的綱要書として古くから重んぜられる。倶舎宗は本書を拠とする。倶舎。

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