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信用創造【しんようそうぞう】

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典

信用創造
しんようそうぞう
credit creation
預金創造ともいう。一般に銀行が初めに受入れた預金 (本源的預金) から,貸付操作によって預金通貨を創造すること。信用創造される額は支払準備率に依存して決定される。信用創造は貨幣的景気理論では,景気循環の原因であるとされている (R.G.ホートリー,F.A.ハイエクなど) ほか,資本主義経済発展の原動力である技術革新に必要な購買力をまかなうもの (J.A.シュンペーター ) との説もある。しかしその本質や経済的意義については定説といえるものはない。

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デジタル大辞泉

しんよう‐そうぞう〔‐サウザウ〕【信用創造】
銀行などの金融機関が本源的な預金を貸し出し、その貸出金が再び預金されてもとの預金の数倍もの預金通貨を創造すること。預金創造。→預金通貨

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世界大百科事典 第2版

しんようそうぞう【信用創造 credit creation】
銀行は当座預金業務を扱っているので,顧客への貸出しによって当座預金を創設することができる。顧客はこの当座預金を引当てに小切手を振り出すことができる。小切手の受取人はそれを自己の当座口座に振り込めば,保有者は代わっても最初の当座預金残高は減少しない。こうして銀行組織全体としてみると,銀行は一定の現金準備に対して数倍の貸出しを行い,預金を創設することができる。これが銀行の信用創造とよばれる現象である。銀行はどれくらいの大きさまでの信用創造が可能であるかという点について,銀行は貸出しによって本源的預金の幾何級数的倍率の預金を創設することができるという説明がある。

出典:株式会社平凡社
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大辞林 第三版

しんようそうぞう【信用創造】
銀行が預金を顧客に貸し付け、その一部が再び銀行に預金されるという繰り返しにより、もとの預金の何倍かの預金通貨が生じること。預金創造。

出典:三省堂
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日本大百科全書(ニッポニカ)

信用創造
しんようそうぞう
credit creationcreation of credit英語
KreditschpfungKreditschaffungKreditkreationドイツ語
無準備の債務を負いつつ銀行が信用貨幣を造出し貸し付けることをいう。発券銀行・預金銀行のいずれにも等しく妥当する。
 信用創造論の古典的主張者は、19世紀後半のスコットランドの経済学者H・D・マクロードである。彼は銀行の本質は要求払いの信用を創造し発行することであるとして、「銀行は貨幣を『貸し』『借り』するための店舗ではなく、信用の製造所なのである。バークレイ僧正の述べたように銀行は金鉱なのである」と主張した。この信用創造に経済発展の起動因としての意義と役割をみいだしたのがJ・A・シュンペーターであって、彼は「循環」を「発展」へと導くものは生産手段の「新結合」であり、企業家にそれを遂行する力を与えるのが信用創造だとした。これを受けてL・A・ハーンの『銀行信用の国民経済的理論』(1920)が登場した。彼は「銀行の授信業務は受信業務に先行する」という命題を掲げ、無現金経済なるものを想定した。アメリカのC・A・フィリップスはその『銀行信用論』(1921)において、こうした諸説を整理し、本源的預金と派生的預金の区別を明確にするとともに両者の関係を代数式で示した。彼に従えば、いまXを貸出限度、Cを現金、Rおよびrを支払準備率、Kを派生的預金歩留り率とすると、ただ一つの銀行しか社会に存在しない場合(一つの金融組織をなす銀行群全体を銀行システムとしてみた場合)には、

 また、銀行組織中の一つの銀行についてみた場合には、

となる。これをフィリップスの公式という。
 フィリップスによる定式化は、その後の研究の出発点となった。1930年代になると、資本主義経済の自動回復力に疑念が生じ、人々の関心は産出高と雇用水準の決定要因に向かい、投資乗数の理論が登場した。それによって信用拡張高に関する、

なる公式(Kは信用拡張高、Cは本源的預金、rは貸付率、したがって1-rは現金準備率)は、

なる投資乗数の理論(ΔYは所得増加、αは限界消費性向、ΔIは新投資)と重ね合わせて理解されるようになった。独特の時代関心の下に、信用創造論は国民経済的観点から改めて意味づけられたが、ここにおいて現金的信用創造と振替的信用創造の区別が相対化されるようになったのである。[鈴木芳徳]
『高木暢哉著『銀行信用論』(1952・春秋社) ▽麓健一著『信用創造理論の研究』(1953・東洋経済新報社) ▽天利長三著『信用創造論を顧みて』(『伊藤俊夫教授還暦記念論文集 金融と経済の諸問題』所収・1969・中央公論事業出版) ▽向寿一著『信用創造・マネー循環・景気波動』(1991・同文舘出版)』

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精選版 日本国語大辞典

しんよう‐そうぞう ‥サウザウ【信用創造】
〘名〙 銀行が貸付操作を通じて預金通貨を創設すること。預金として受け入れた金の支払準備以外の分は貸し出されるが、その一部は再び預金され、初めの預金の何倍もの預金を生むことになる。預金創造。

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