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位階【いかい】

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典

位階
いかい
rank
勲功,功績ある者へ付与される栄典の一種。一般的には他と比較した際の相対的位置を意味するが,社会学的には人々が他の人々に対してもつ威信,名誉,権力または特権の程度に関する位または位置をさす。社会の階層構造を測定する指標としてこの概念を用い,人々の主観的判断を通して調べる。歴史的には古代ローマ共和制時代や日本の大化改新による新しい社会階級制 (位階の制度は隋制を模して出発してのち,1887年には正 16階となる) などが知られる。 (→社会的地位 )  

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デジタル大辞泉

い‐かい〔ヰ‐〕【位階】
長く官職にあった者や特に功績のあった者などに与えられる栄典の一。元来は官人の序列で、推古天皇11年(603)の冠位十二階に始まり、大宝令とこれを改定した養老令の位階制が長く行われた。皇族の親王は一品(いっぽん)から四品(しほん)までの四階、諸王正一位から従五位下まで一四階、臣下は正一位から少初位下(しょうそいげ)まで三〇階とした。明治22年(1889)以後は一位から八位までの正・従合わせて一六階となり、第二次大戦以降は故人にのみ与えられるようになった。

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世界大百科事典 第2版

いかい【位階】
官人社会における個人の地位を表す序列・等級。
冠位制の流れ]
 日本における位階制は603年(推古11)の冠位十二階に始まる。これは,官人序列を冠の色によって表そうとするもので,源流は朝鮮半島の制度に求められる。徳・仁・礼・信・義・智の各冠を大小に分けた12階から成るが,ただし,全官人に適用されたものではなく,最上位の徳冠が後の四位に相当すると考えられている。《日本書紀》によると,その後647年(大化3)には七色十三階が導入され,全官人を対象とする位階が成立し,649年には冠位十九階,664年(天智3)には冠位二十六階が制定されたことになっているが,その具体相についてはなお検討すべき点を残す。

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大辞林 第三版

いかい【位階】
律令制における官僚の序列の標示。603年の冠位十二階制から数度の変遷を経て大宝令・養老令で整備された。親王は一品いつぽんから四品しほんの四階。諸臣は正一位から少初位下しようそいげの三〇階(一位から三位は正従各二階、四位から八位は正従をそれぞれ上下に分け各四階、初位は大少を上下に分け四階)。また、五位以下には内位と外位げいの別がある。位階は功労に応じて昇進があり、位階に対応した官職に就くことを原則とした(官位相当)。
栄典の一。国家に対して勲功・功績のあった者に授与される。一位から八位まで、それぞれ正従があり、一六階に分かれる。現在は死者に対する追賜・昇叙のみが行われる。

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勲章・褒章がわかる事典

いかい【位階】
歴史的には、古代の律令制度のもとで規定された官職の序列をさすが、明治以降は栄典の位となった。603年(推古(すいこ)11)に聖徳太子が、中国の隋(ずい)を手本に定めた冠位十二階が始まりで、701年(大宝(たいほう)1)の大宝律令、718年(養老(ようろう)1)の養老律令を経て位階制度として確立した。位階は親王、諸王のほか、諸臣は正一位(しょういちい)以下30階に分けられ、それに対応した官職に就くことが原則とされた(官位相当制)。これとは別に軍功に授けられた12等級の勲位があり、勲一等は位階では正三位(しょうさんみ)、勲十二等は従八位下(じゅはちいげ)というように、位階と勲位は連動していた(位階勲等)。ただし、勲位は9世紀以降急速に衰え、位階は明治初期まで続くことになった。明治政府は1875年(明治8)に勲等賞牌(しょうはい)を制定(太政官布告第54号)、国家への勲功に対して相応の勲等に叙し(叙勲)、それに相当する勲章を贈ることになった。これにより、古代の勲位が栄典に特化された勲等(10等級)として復活することになった。一方、1871年(明治4)に従来の官位相当制が廃止されて位階と官職の関係は断たれ、さらに1887年(明治20)公布の叙位条例によって位階は栄典の役割に特化され、一位から八位までそれぞれ正従に分かれて16階と定められた。以後、儀典での肩書は「正三位勲一等」などと位階と勲等で示され、勲章の名は省くのが通例となった。1926年(大正15)には、叙位条例を引き継いだ位階令が公布され、現在にいたっている。ただし、1964年(昭和39)に、第二次世界大戦後に停止されていた生存者への叙勲が再開されたあとも、生存者への叙位は再開されず、故人に対する叙位のみが行われている。

出典:講談社
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日本大百科全書(ニッポニカ)

位階
いかい
「官人を等級づける」標識。603年(推古天皇11)の冠位十二階制で創設されたが、647年(大化3)の七色十三階制、649年の冠位十九階制を経て、664年(天智天皇3)の冠位二十六階制に発展した。ついで672年の壬申(じんしん)の乱を経て、685年(天武天皇14)には冠位六十階制(皇親十二階、諸臣四十八階)が制定されたが、この冠位制が689年(持統天皇3)6月に施行された浄御原令(きよみはらりょう)の位階制になった。そして701年(大宝1)の大宝令(たいほうりょう)位階制で、その体系性を完成した。親王は一品(いっぽん)から四品まで四階、諸王は正(しょう)一位から従(じゅ)五位下まで十四階、諸臣は正一位から少初位(しょうそい)下まで三十階という基本系列を中心にして、唐の視品(しひん)制をモデルにした外位(げい)制と、勲官制を継受した勲位制とが、傍系系列として創設されている。外位制は外正五位上から外少初位下までの二十階で、郡司、軍毅(ぐんき)や帳内(ちょうない)、資人(しじん)など、地方豪族以下が任ぜられる官職や、蝦夷(えみし)、隼人(はやと)らの有功者に授けた。また勲位制は勲一等から勲十二等までで、主として対蝦夷・隼人軍事行動の有功者に授けられた。そして内・外五位以上は貴族官僚として勅授され、内八位、外七位以上は奏授、外八位、内・外初位は官判授とされた。757年(天平宝字1)5月に施行された養老(ようろう)令の位階体系も、大宝令制とまったく同じであり、以降1000余年の長きにわたり実施されたが、勲位、外位はしだいに消滅化して、1869年(明治2)の新位階制(二十階)に及んだ。1887年、正・従一~八位の十六階となり、1889年その対象を臣下のみに限った。第二次世界大戦後、位階は死者に対する追賜以外は授与が停止されている。[野村忠夫]
『野村忠夫著『官人制論』(1975・雄山閣出版)』

出典:小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)
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精選版 日本国語大辞典

い‐かい ヰ‥【位階】
〘名〙
① 令制で規定する官人の序列。推古天皇の冠位十二階制のあと、数度の変遷を経て、大宝令では親王四階、諸王十四階、諸臣三十階の位階を規定し、冠をやめ位記を与えることとした。養老令では大宝令を踏襲しつつ、名称変更などの改定を加えて、親王四階(一品より四品)、諸臣三十階(一位より三位まで正・従計六階、四位から八位まで正・従および、上下に分けて二十階、初位(そい)は大・小を上下に分けて四階)の制を定め、後世ながく続いた。三位以上は公卿(くぎょう)、四位・五位で清涼殿への昇殿を許された者は殿上人と呼ばれる。通常、貴族というのはこれらである。また、位階に相当した官職が定められていて、相当する官職に就くのが建前であった(官位相当)。なお、以上のほかに、国家に功績ある人に賜う勲位の制も併設されていた。
※続日本紀‐和銅四年(711)一〇月甲子「有位階、家存蓄銭之心
※平家(13C前)三「家嫡といひ、位階といひ、理運左右に及ばぬ事を」
② 明治政府の制定した、勲功・功績ある者に与えられる栄典の一つ。一位から八位まで正・従十六階ある。
※刑法(明治一三年)(1880)二三二条「官職位階を詐称し」

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