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交響詩【こうきょうし】

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典

交響詩
こうきょうし
symphonic poem
標題付き管弦楽曲の一種。 19世紀なかばリストが使いはじめた呼称。狭義には1楽章形式のものをさし,多楽章のものは標題交響曲として区別される。リストの『マゼッパ』『レ・プレリュード』をはじめ多くの作品ではベルリオーズの「固定楽想」の手法がさらに推し進められ,動機によって音楽以外の要素が明確に描写され,かつ曲全体の変化と統一が保たれている。以後ドイツでは R.シュトラウスに,またヨーロッパ各国の国民主義の作曲家に受継がれ,B.スメタナの『わが祖国』,A.ボロディンの『中央アジアの草原で』などの自国の風景や伝説を描くもの,ドビュッシーの『牧神の午後への前奏曲』のように雰囲気や印象を暗示するものなど,多くの名曲が生れた。

出典:ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典
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デジタル大辞泉

こうきょう‐し〔カウキヤウ‐〕【交響詩】
標題音楽の一種。特定の文学的または絵画的内容を描写する楽曲で、ふつう1楽章形式のものをいう。リストにより創始された。

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世界大百科事典 第2版

こうきょうし【交響詩】
19世紀半ばに確立された管弦楽による標題音楽の一種。リストがはじめ序曲として作曲した《タッソー》を1854年に交響詩symphonische Dichtungと呼んだのが最初である。交響詩の先駆としては,管弦楽による標題音楽,とくに標題交響曲(ベルリオーズの《幻想交響曲》など)があるが,これが多楽章形式なのに対して,交響詩は一般に単一楽章形式の場合に用いられる。交響詩の直接の出発点になったのは,ベートーベンの《エグモント》序曲,メンデルスゾーンの《フィンガルの洞窟》などの演奏会用序曲で,またレーウェはすでに1830年に詩人バイロンの作品にもとづく管弦楽作品《マゼッパ》に〈音詩〉の呼称をあたえ,この名はR.シュトラウスも愛用した。

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日本大百科全書(ニッポニカ)

交響詩
こうきょうし
symphonic poem
tone poem

おもに詩的ないし絵画的内容に基づいてつくられた管弦楽のための標題音楽の一種。通常は、標題に基づいた多楽章の標題交響曲などと区別するため、単一楽章の音楽に対して用いられる。標題付きの管弦楽曲はすでに1700年前後にみられるが、交響詩という語が使われたのは、リストの『タッソー』のワイマールにおける演奏(1854)が最初である。リストは、ユゴーの詩による『山上にて聞きしこと』『マゼッパ』、シェークスピアによる『ハムレット』、ラマルチーヌの詩による『レ・プレリュード(前奏曲)』など、文学、絵画に基づいた交響詩を13曲残し、このジャンルの最初の作曲家とされる。しかし文学的、歴史的、絵画的なものの主観的表出を好むロマン主義と結び付いたこの種の音楽作品は、リスト以前にベートーベンの『エグモント序曲』、メンデルスゾーンの『フィンガルの洞窟(どうくつ)序曲』などにその先駆をみることもできる。リストは、ベルリオーズが『幻想交響曲』などの標題交響曲で用いた固定楽想の手法を用いて発展させ、文学的・絵画的内容を一定の楽想を用いて暗示するとともに、曲に変化と統一を与える要素として活用した。リスト以後、交響詩は国民主義と結び付いて、スメタナの連作交響詩『わが祖国』に代表されるように、自国の歴史や風土が内容となった。また、管弦楽やその機能の拡大に伴い、リヒャルト・シュトラウス、ドビュッシーにより、色彩的効果を盛り込んだ作品が生み出された。

[美山良夫]

出典:小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)
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精選版 日本国語大辞典

こうきょう‐し カウキャウ‥【交響詩】
〘名〙 標題音楽の一つ。管弦楽曲のうち、詩や伝説や風景などによる標題を付して文学的、絵画的内容を表わしたもの。リストにより創始され、リヒャルト=シュトラウス、ドビュッシーなどによって引き継がれた。交響楽詩。シンフォニック‐ポエム。

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