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交易【こうえき】

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典

交易
こうえき
trade
商品交換,いわゆる貿易と同義であるが,貨幣を用いない物々交換を含むか,ないしは物々交換に重点をおいた語として用いられる場合が多い。交易の歴史は古く,貨幣経済に先行する時代のみならず,原始社会においてすら行われた。人類の歴史は一面交易の歴史ともいうことができ,隊商,シルクロードという言葉にもみられるように,人類の文化の発展に大きく寄与してきた。しかし,商品交換としての交易が社会的規模で,しかも社会の再生産の不可欠の過程となるのは,貨幣経済の成立,ひいては資本主義的商品生産の確立をまたなければならなかった。

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デジタル大辞泉

きょう‐やく〔ケウ‐〕【易】
こうえき(交易)」に同じ。
「―の船につきて、この国に帰りぬ」〈宇津保藤原の君〉

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こう‐えき〔カウ‐〕【交易】
[名](スル)
互いに品物の交換や売買をすること。「外国と交易する」
互いに交換すること。
「仮に今東西の風俗習慣を―して」〈福沢学問のすゝめ

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世界大百科事典 第2版

こうえき【交易】
特定の個人あるいは集団の間で価値あるものを互恵的に交換する体系のこと。交易は大別して,貿易など経済上の生活必需物資の交換(この場合には市場の形成に関連する)と儀礼的に交換する場合とに類別できようが,前者は貨幣を媒介とする商業的レベルで,また,後者は直接的な物々交換に重点を置いて行われることが多い。したがって,経済的交易は貨幣経済の発展を前提とした交易であるのに対し,儀礼的交易は物品に対する等価意識や呪術的認識が前提となる。

出典:株式会社平凡社
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大辞林 第三版

きょうやく【交易】
呉音
こうえき(交易)に同じ。 唐物の-し給ひて/宇津保 初秋

出典:三省堂
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こうえき【交易】
スル
互いに物品の交換や売買をすること。 諸外国と-する
互いに交換すること。 学問を-して、智識を開き/西国立志編 正直
入りまじって、同化すること。 何ぞ地気により少しく狐と質を-せしむるに非ざるを知ん/明六雑誌 20

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精選版 日本国語大辞典

きょう‐えき ケウ‥【交易】
〘名〙 (「きょう」は「交」の呉音) =こうえき(交易)〔文明本節用集(室町中)〕

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きょう‐やく ケウ‥【交易】
〘名〙 (「きょう」「やく」は「交」「易」の呉音) 品物を交換しあって通商すること。こうえき。
※宇津保(970‐999頃)俊蔭「けうやくの舟につきて、廿三年といふ年、卅九にて日本へ帰り来たり」
[補注]読みのはっきりしない用例は、「こうえき」のでまとめた。

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こう‐えき カウ‥【交易】
〘名〙
① (━する) 互いに品物と品物とを交換し合うことによって取り引きをすること。
※令義解(718)職員「正一人。〈掌財貨交易。器物真偽。〈略〉禁察非違〉」
※読本・雨月物語(1776)浅茅が宿「足利染の絹を交易(カウエキ)するために」 〔易経‐繋辞下〕
② (━する) 特に外国貿易をいう。
※随筆・折たく柴の記(1716頃)下「むかしは唐船の数も、交易の銀額(きんがく)も定らざりしに」
※延喜式(927)三「凡伊豆、紀伊両国以神税交易所進祭料雑皮八十五張」
交易雑物を扱う役人。
※侍中群要(1071か)八「諸使事〈略〉交易〈金銀 朱砂 雑丹 雑器 造茶(三月一日)〉」
⑤ (━する) 学問、知識などを、互いに交換し合うこと。
※西国立志編(1870‐71)〈中村正直訳〉第一板序「学問を交易して、知識を開き」
⑥ (━する) 入りまじること。同化すること。
※明六雑誌‐二〇号(1874)狐説の疑〈阪谷素〉「北海道の狐、〈略〉或は造化の奇を好む地気に因て犬と少しく其質を交易せしむるならんか」
[補注]平安朝の古文献や古辞書に「きょうやく」の読みがあるが、はっきりしないものは、便宜上この項に収めた。

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