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三角貿易【さんかくぼうえき】

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典

三角貿易
さんかくぼうえき
Triangular Trade
一般的には多国間貿易の一種で,3国間の貿易で収支均衡を確保する方法。歴史上では独立前のイギリス領アメリカ植民地商人が行なった貿易方法として知られる。植民地商人がイギリス工業製品を輸入するための三角貿易は,植民地の穀物肉類木材などを南ヨーロッパに運び,ワイン,果実などを得てイギリスに運ぶ形と,同じ物産西インド諸島に運び,砂糖,糖蜜を得てイギリスに運ぶ形との2通りあった。しかし,最も利潤の多かったのは,糖蜜を西インド諸島から輸入してラム酒に加工,これをアフリカ西海岸に運んで黒人奴隷を得,西インドないし南部植民地に売込む三角貿易であった。このイギリス植民地と西インド諸島間のいわゆる奴隷貿易によって,17世紀末から 18世紀末にかけて 200万人以上の黒人奴隷として輸送された。取引先の西インドの多くはスペインオランダ,フランス領で航海法に反するものであり,18世紀の中期本国の重商主義的統制が強化されて植民地商人の反発を高め,アメリカ独立戦争遠因をつくった。

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デジタル大辞泉

さんかく‐ぼうえき【三角貿易】
輸出入が二国間では不均衡片貿易となる場合、第三国を介入させて三国間で貿易を行い、相互の輸出入の不均衡を是正しようとする貿易方式。貿易量も拡大しやすくなる。

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世界大百科事典 第2版

さんかくぼうえき【三角貿易 triangular trade】
2国(あるいは地域)間の貿易が一方の輸出(または輸入)超過におちいり,貿易の拡大をさまたげる場合,第三国(地域)を介在させて3国(地域)間で決済する方式。3国以上にわたる場合は多角貿易multilateral tradeという。2国間で貿易収支を均衡させようとした場合には,輸出額の少ないほうに収支を合わせるため総貿易額は縮小しがちである。三角貿易あるいは多角貿易の長所は,決済が多国間で行われるため,A国がB国に対して1000万ドルの輸出超過でもB国がC国に対し,C国がA国に対し同額の輸出超過をもてば全体として均衡しているわけで,二国間貿易bilateral tradeにくらべ貿易量は拡大する。

出典:株式会社平凡社
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大辞林 第三版

さんかくぼうえき【三角貿易】
二国間の貿易では収支の均衡がとれない場合、第三国を介入させて全体の収支の均衡を図り、貿易量を拡大しようという貿易方法。経済史上、一八世紀にイギリス(綿布)、西アフリカ(奴隷)、西インド諸島(綿花)間で行われたものが知られる。

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日本大百科全書(ニッポニカ)

三角貿易
さんかくぼうえき
triangular trade
二国間貿易で貿易収支の不均衡が生じた場合、第三国を介入させて3国間で貿易取引の均衡を図る方式。二国間貿易に比べて貿易量も拡大しやすくなる。歴史的には、18世紀に盛んであったイギリス(綿布)、西アフリカ(奴隷)、西インド諸島(綿花、粗糖)間の三角貿易が有名である。なお、3国以上にわたる場合は多角貿易という。[秋山憲治]

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精選版 日本国語大辞典

さんかく‐ぼうえき【三角貿易】
〘名〙 相手国との間に第三国を介入させ、貿易上の不均衡を三国の間で相殺しあい、各国間の取引を拡大しようとする貿易。

出典:精選版 日本国語大辞典
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旺文社世界史事典 三訂版

三角貿易
さんかくぼうえき
triangular trade
国際貿易上,3地域を結ぶ貿易
たとえば16世紀のスペインは,ヨーロッパの毛織物を新大陸に輸出し,新大陸の銀をヨーロッパをへて東インドに運び,東インドの香辛料をヨーロッパに持ち帰るという,いわゆる香辛料貿易によって世界経済を支配した。18世紀のイギリスの北米植民地貿易,19世紀初頭のイギリスのアヘン貿易なども典型的な三角貿易の形態をとった。

出典:旺文社世界史事典 三訂版
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