Rakuten infoseek

辞書

ロヒンギャ

デジタル大辞泉

ロヒンギャ(Rohingya)
ミャンマー西部のラカイン州北部に住むイスラム系少数民族。人口は約80~100万人。バングラデシュ・パキスタン・タイなどにも居住する。ミャンマー政府はロヒンギャ族を国の構成民族と認めず、国籍を与えていない。→ロヒンギャ問題

出典:小学館
監修:松村明
編集委員:池上秋彦、金田弘、杉崎一雄、鈴木丹士郎、中嶋尚、林巨樹、飛田良文
編集協力:曽根脩
(C)Shogakukan Inc.
それぞれの用語は執筆時点での最新のもので、常に最新の内容であることを保証するものではありません。

知恵蔵

ロヒンギャ
ミャンマー西部のラカイン州に住む人々(民族集団)。人口は推定約80~100万人で、大半がイスラム教を信仰している。ミャンマーの約3分の2を占める仏教徒ビルマ民族とは長らく対立関係にあり、近年は武力衝突も頻発している。2017年8月にはロヒンギャの武装集団「アラカン・ロヒンギャ救世軍」が政府軍・警察の施設を襲撃。その報復に、政府の治安部隊が女性や子どもを含む住民を殺害、民家を焼き払ったなどという報告もあり、人道を無視した残虐行為に国際社会からは「民族浄化」という非難の声も上がった。国境を越える難民も急増し、国連は隣国バングラデシュへのロヒンギャの避難民が60万人を超えた(17年10月時点)と発表している。
ロヒンギャの起源は諸説あるが、宗教や言語(ベンガル系)の面から、多くはインド北東部やバングラデシュから流入したベンガル人の子孫と推定されている。また、民族名としての「ロヒンギャ」が文献に登場するのは1950年代以降であることなどから、ミャンマー政府はロヒンギャを土着の民族と認めず、バングラデシュからの不法移民と見なしてきた。多くのミャンマー国民も、こうした政府の見解・姿勢を支持している。前テインセイン政権(2010~16年)は、カレン民族同盟をはじめ、敵対していた多くの少数民族の武装組織と和解した。しかし、ロヒンギャには自治権はおろか、正式な国籍もほとんど与えていない。現政権のアウン・サン・スー・チー国家顧問も、かつて弾圧の停止や国籍の規定見直しを呼びかけたが、世論の強い反発を招いたため、その後は公的な場での発言を控えていた。しかし、国際社会からの批判の高まりを受け、難民の帰還や社会復帰を支援する新組織を立ち上げることを17年10月に発表している。
(大迫秀樹 フリー編集者/2017年)

出典:(株)朝日新聞出版発行「知恵蔵」

朝日新聞掲載「キーワード」

ロヒンギャ
仏教徒が大半を占めるミャンマーで、西部ラカイン州を中心に暮らすイスラム教徒。政府はバングラデシュからの移民とみなし、大半を国民と認めていない。8月下旬にあったロヒンギャとみられる武装集団による警察施設襲撃をきっかけに、治安部隊の活動が本格化。掃討作戦で家を追われ、40万人超のロヒンギャ難民がバングラデシュに逃れる事態になっている。
(2017-09-24 朝日新聞 朝刊 2社会)

出典:朝日新聞掲載「キーワード」

知恵蔵mini

ロヒンギャ
ミャンマー西部のラカイン州北部に住むイスラム系少数民族。人口は80~100万人で、イスラム教徒(ムスリム)として何世代にもわたり同国で暮らしている。しかしミャンマー政府はロヒンギャを少数民族と認めずベンガル系の不法移民と位置づけており、仏教徒の多い同国で差別・迫害の対象となっている。国連によると2015年1月~3月には、前年同時期の倍近い2万5000人のロヒンギャがミャンマーなどから船で出国を図ろうとしたという。15年5月には、10日に約600人、11日に約400人の、漂流船に乗ったロヒンギャらが保護されている。
(2015-5-13)

出典:朝日新聞出版
(C)Asahi Shimbun Pubications Inc
本事典の解説の内容はそれぞれの執筆時点のものです。常に最新の内容であることを保証するものではありません。

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典

ロヒンギャ
Rohingya
ミャンマー西部ラカイン州,特にその北西部に多く居住するムスリムの民族集団。ラカイン地域では 15~18世紀に栄えたアラカン国(ムラウー朝)の時代から,仏教徒とともにムスリムが居住していた。その時代のムスリムを基盤に,19世紀以降のイギリス領下でベンガルから移住したムスリムと,1948年のミャンマー独立前後に同じくベンガルから入ってきたムスリムが混合し,その一部が 1950年頃から単独の民族ロヒンギャを名のるようになった。その詳細な成立過程は不明である。ミャンマー政府からは,バングラデシュからの不法移民とみなされ国籍を付与されていない。ミャンマー国民の多くからも土着民族として受け入れられず,政府,国民から排斥や抑圧を受け続けている。ラカイン州に住むロヒンギャの多くはゲットーのような収容地域に隔離されている。1970年代後半と 1990年代初頭,それぞれ 20万人規模の難民がバングラデシュに流入し,国際的な注目を浴びた。21世紀に入っても事態は変わらず,2015年5月にはタイ南部の沖合いでロヒンギャ難民を乗せ漂流していた多数の木造船が発見され,インドネシアマレーシア当局により救助された。彼らは国際会議での協議を経て両国により 1年間の期限付きで保護されることとなった。

出典:ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典
Copyright (c) 2014 Britannica Japan Co., Ltd. All rights reserved.
それぞれの記述は執筆時点でのもので、常に最新の内容であることを保証するものではありません。

ロヒンギャ」の用語解説はコトバンクが提供しています。

ロヒンギャの関連情報

他サービスで検索

「ロヒンギャ」のスポンサー検索

(C)The Asahi Shimbun Company /VOYAGE GROUP, Inc. All rights reserved.
No reproduction or republication without written permission.