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ロケットエンジン

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典

ロケットエンジン
rocket engine
原理的にはジェットエンジンと同様に,ある質量の作動物質を高速度で後方に噴出し,その反作用として前方への推力を発生する反動推進機関の一種である。そのうち化学ロケットは,大別して液体ロケットエンジンと固体ロケットエンジンに分けられるが,いずれも推力発生機構点火装置,燃焼室,噴射ノズルなどから構成される。相違点としては,液体ロケットでは燃料と酸化剤がタンクから別個にポンプで燃焼室に送られて混合されるのに対し,固体ロケットでは燃料と酸化剤が一体となった推進剤が直接燃焼室に充填される。非化学ロケットエンジンはいまだ開発中のものが多く,その機構も多種多様で未確定の部分が多い。

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デジタル大辞泉

ロケット‐エンジン(rocket engine)
ロケットを推進させるための機関。推進剤を高速で噴射することで推力を得る。推進剤の違いにより固体ロケット液体ロケットに分類される。固体ロケットの場合、ロケットモーターともいう。

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世界大百科事典 第2版

ろけっとえんじん【ロケットエンジン】

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日本大百科全書(ニッポニカ)

ロケットエンジン
ろけっとえんじん
rocket engine
原理的にはロケット推進薬(推進剤ともいう)を高速で噴出し、その反作用で推力を得る装置であり、ジェットエンジンと原理は同じである。推進薬は、通常、燃料と酸化剤とからなり、大気圏外で推力を得ることができる。一般に推進力は噴出された推進薬の流量に比例し、その比例係数を比推力といい、秒単位で表される。[河崎俊夫]

種類

ロケットエンジンは、利用するエネルギーと、そのエネルギーをどのように運動エネルギーに変換するかで分類される。現在、実用化されているのは化学ロケットである。その他ではイオンあるいはプラズマ・ロケットがもっとも実用化に近い。しかしそれらは推進薬単位流量当りの推力は大きいが、装置の質量が大きくなるために、地上からの打上げには使えず、人工衛星になってからの軌道修正や姿勢制御などに供される。
 化学ロケットは、推進薬が固体か液体かによって分類される。[河崎俊夫]
固体ロケット
チャンバーとよばれる円筒形の筒の中に推進薬を充填(じゅうてん)し、その先端に着火のための点火器が、後端にはチャンバー内で発生したガスを効率よく高速で噴出するためのノズルがついている。内圧は、発生するガス量とノズルより噴出するガス量とのバランスで決まる。大きな速度を得るためには、推進薬質量のロケットエンジン全体の質量に対する割合、すなわち質量比をできるだけ大きくする必要から、極力構造質量を減らす必要がある。そのため、燃焼中のチャンバー内圧力が一定になるように固体推進薬の燃焼面積を一定にするような設計とし、筒の材料に高張力鋼、チタン合金あるいは複合材料をフィラメント・ワインデングしたものなどが用いられる。[河崎俊夫]
液体ロケット
燃料と酸化剤を燃焼させ、それを高速噴流として後方に噴出させて推力を発生させる推力室と、タンクから推力室に燃料、酸化剤を送り込む供給系からなる。供給系には二つの方式がある。まず、ガス押し方式は、加圧ガスタンクからのガスを燃料、酸化剤の二つのタンクに送り、その圧力によって推進薬を推力室に送り込む方式で、タンクはその押し圧に耐えるだけの強度が要求されるので、頑丈に製作する必要があり、質量比を高めることはむずかしい。もう一つはタービンポンプ方式で、燃料、酸化剤はタービン駆動のポンプで噴射器を通して噴霧状になって推力室に送り込まれ、燃焼して高温ガスとなり、ノズルから高速で噴出する。この高速流の反作用として推力が発生する。タービンポンプ方式は、推力室における噴射器や壁面を冷却するために、壁面を細いパイプで構成し、パイプ内に燃料を冷却剤として流すような複雑な構造となっているが、タンクを高圧で加圧する必要がないので、質量比の大きなエンジンをつくることができる。
 タービンポンプ方式は大型ロケットに有利で、アメリカのスペースシャトルをはじめ、日本のH-ロケットおよびH-ロケット、H-Aロケットの液体ロケットエンジンはすべてこの方式を用いている。一方、ガス押し方式は構造が簡単で、比較的小型のエンジンに用いられる(例、N-ロケットの第二段エンジン)。[河崎俊夫]

制御

高速性を最大目的に設計されているロケットエンジンの制御性は貧弱である。固体ロケットは一度着火すれば燃焼終了まで制御することは困難である。今日ではある程度の推力制御が可能になってきているが、その点、液体ロケットは推進薬の供給を抑制あるいは停止することによって必要速度を得るように制御できる。アポロの月着陸用エンジンやスペースシャトルの主エンジンは推力の大きさを変えることができる。
 ロケットエンジンはまた進行方向の制御を行うことが多い。進行方向の制御は、液体ロケットではジンバル方式、固体ロケットでは二次流体噴射方式が用いられている。[河崎俊夫]
『日本航空宇宙学会編『航空宇宙工学便覧』(1992・丸善)』

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