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レジリエンス

デジタル大辞泉

レジリエンス(resilience)
弾力。復元力。また、病気などからの回復力。強靱さ。

出典:小学館
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人事労務用語辞典

レジリエンス
「レジリエンス」(resilience)は、一般的に「復元力、回復力、弾力」などと訳される言葉で、近年は特に「困難な状況にもかかわらず、しなやかに適応して生き延びる力」という心理学的な意味で使われるケースが増えています。さらにレジリエンスの概念は、個人から企業や行政などの組織・システムにいたるまで、社会のあらゆるレベルにおいて備えておくべきリスク対応能力・危機管理能力としても注目を集めています。
(2012/4/23掲載)

出典:『日本の人事部』
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レジリエンス
レジリエンス
resilience
レジリエンスとは,困難で脅威を与える状況にもかかわらず,うまく適応する過程や能力,および適応の結果のことで,精神的回復力とも訳される。従来,心理学においては,個人が困難な状況や脅威にさらされる状況を長い間経験することは,なんらかの問題を生じさせるものであるという考え方が通例であった。しかし,長期間にわたる大規模な追跡調査が行なわれるようになるにつれて,悲惨な出来事を経験しているからといって,必ずしもつねに不適応状態に陥るわけではないこと,そのような経験をしていたとしてもうまく適応する人びとが少なくない割合で存在していることが明らかにされた。たとえば,ウェルナーWerner,A.S.とスミスSmith,R.S.(1992)は,ハワイのカウアイ島で30年間にわたって行なわれた追跡調査の内容について報告した。その調査では,生後しばらくの間に比較的多くの悲惨な状況を経験した子どもたちであっても,青年期以降に良い適応状態に至った者たちが多数いることが示された。その後,困難な状況をもたらす要因(危険因子)にどのようなものがあり,困難な状況からの立ち直りを促進する要因(保護因子)にはどのようなものがあるかを探究する研究が数多く行なわれるようになっていった。

 危険因子として挙げられるものには,戦争や災害,病気,貧困,親の離婚や虐待など多くのものがある。また保護因子としては,個人内の要因と対人関係や学校や地域などの環境要因が考えられる。小塩真司・中谷素之・金子一史・長峰伸治(2002)は,レジリエンスを導く個人内要因を精神的回復力とし,この個人差を測定する精神的回復力尺度adolescent resilience scaleを構成した。精神的回復力尺度は,次のような内容から構成されている。第1に「新奇性追求」であり,これは多様な興味・関心をもち,新しい活動に向けて進んでいくことを意味する。第2に「感情調整」であり,これは内的な感情状態や感情に関連する心理的過程を制御することを意味する。そして,第3に「肯定的な未来指向」であり,これは将来の夢や目標をもち,将来の計画を立て具体的な見通しをもつ傾向のことである。調査の結果では,過去に苦痛な出来事を経験しているにもかかわらず,良好な精神的状態を維持している者は,これらの傾向が高いことが示されている。また平野真理(2010)は,複数のレジリエンスを測定する尺度の共通要素を整理し,新たなレジリエンスを測定する尺度を構成した。この尺度には,「楽観性」「統制力」「社交性」「行動力」という資質的なレジリエンス要因と,「問題解決志向」「自己理解」「他者心理の理解」という獲得的レジリエンス要因が含まれている。

 このように,レジリエンスは単一の構成要素というよりも,多様な内容を含む複合的な概念である。また,レジリエンスには類似した概念がある。たとえばストレス耐性stress toleranceは,ストレスに対して個人が心理的,精神的に耐えうる程度を表わす概念である。また,ハーディネスhardinessは,ストレスを撥ね返すような頑健性を示す個人内特性を表わす概念である。これらに対しレジリエンスは,困難な状況下で一時的に不適応的な状態に陥ったとしても,そこからうまく回復する現象を表わすという点で,やや異なる側面をとらえる概念である。このような特徴をもつため,レジリエンスは適応指導という観点からも重要な意味をもつ。実際の指導においては,危険因子の内容を明らかにし,個人内の保護因子のみならず,個人の外に位置する保護因子にも注目することが重要である。 →不適応
〔小塩 真司〕

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