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リーマン・ショック【りーまんしょっく】

知恵蔵

リーマン・ショック
国際的な金融危機の引き金となったリーマン・ブラザーズの経営破綻(はたん)とその後の株価暴落などを指す。リーマンは米国第4位の投資銀行だが、サブプライム問題などで経営がゆきづまり、2008年9月15日、米連邦破産法11条の適用を申請し破綻した。信用度の低い人を対象とした高金利の住宅担保貸付け、サブプライム・ローンを証券化した商品を大量に抱え込んだため、住宅バブル崩壊で損失が膨らんだ。リーマンの破綻後、対米の大手金融機関が連鎖的に経営危機に陥るなど、金融不安が深刻化する。金融市場のマヒを防ぐため、各国政府は相次いで税金を投じて銀行に資本注入や損失保証を行い「金融機関の公的管理」に踏み切ったが、危機は実体経済に波及。日米欧は軒並みマイナス成長に陥り、デフレ懸念も広がっている。そうしたなか、主要な20カ国・地域が経済・金融政策を協議するG20サミットなど、金融危機と同時不況に連携して歯止めをかけるための模索も始まっている。

(北健一 ジャーナリスト / 2009年)

出典:(株)朝日新聞出版発行「知恵蔵」

朝日新聞掲載「キーワード」

リーマン・ショック
米証券4位のリーマン・ブラザーズが08年9月15日に米連邦破産法の適用を申請。前夜まで続いた身売り交渉が頓挫、政府も救済しなかった。金融機関同士がお互いを信用できなくなって金融市場はマヒし、07年夏に表面化した「サブプライムローン問題」が世界的な金融危機に発展した。おカネの流れが細り、米国を中心に消費や投資が急減世界同時不況を引き起こした。
(2009-09-15 朝日新聞 朝刊 1経済)

出典:朝日新聞掲載「キーワード」

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典

リーマン・ショック
2008年9月の,アメリカ合衆国の大手証券会社,投資銀行リーマン・ブラザーズの経営破綻,およびそれに続いた国際金融危機。日本で一般化した呼称であり,英語圏ではあまり用いられない。アメリカでは 2003年頃から住宅市場が活況を呈し,住宅価格の上昇を背景に,金融機関は信用力の低い低所得者向け住宅ローンであるサブプライムローンを積極的に扱っていた。しかし 2006年に住宅価格の下落が始まり,2007年にはサブプライムローンの不良債権化が問題となり,サブプライムローンの証券化商品(→金融派生商品)を多く抱えていた大手投資銀行は軒並み経営不振に陥った。2008年,大手証券会社ベア・スターンズが JPモルガン・チェース・アンド・カンパニーに買収され,連邦住宅抵当公社(ファニーメイ),連邦住宅貸付抵当公社(フレディマック)が公的資金により救済され,メリル・リンチ・アンド・カンパニーバンク・オブ・アメリカに買収されることが決定したが,リーマン・ブラザーズには買い手がつかず,9月15日に連邦破産法11条の適用を申請,経営破綻した。アメリカの証券界で第4位であったリーマン・ブラザーズの経営破綻は金融界に衝撃を与え,2008年の 1年間でダウ工業株30種平均(→ダウ式平均株価)は 33.8%下落,ほかの主要国の株価も暴落した。2007年12月からアメリカ経済は景気後退局面に入っていたが,アメリカ同様にサブプライムローンの証券化商品を扱っていたヨーロッパ諸国もそれをあと追いし,日本も欧米への輸出不振から 2008年の国内総生産 GDPはマイナス成長を記録した。2007年の住宅バブルの崩壊に始まり,リーマン・ショックを頂点とする世界的な金融不安と景気後退は世界金融危機と呼ばれる。リーマン・ショックと世界金融危機は国際秩序にも影響を与え,かつて経済政策に関する主要な外交の場であった先進7ヵ国財務大臣・中央銀行総裁会議(G7)に対し,BRICSなど新興国を加えた 20ヵ国・地域首脳会議(G20)が相対的に重要性を増すこととなった。

出典:ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典
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日本大百科全書(ニッポニカ)

リーマン・ショック
りーまんしょっく
アメリカの大手証券会社・投資銀行リーマン・ブラザーズの破綻(はたん)(2008年9月15日)が引き金となった世界的な金融危機および世界同時不況。リーマン・ショックLehman shockは和製英語で、英語圏ではthe collapse of Lehman BrothersやBankruptcy of Lehman Brothersと表すことが多い。世界のほとんどの国の株式相場が暴落し、金融システム不安から国際的な金融収縮が起きた。株価暴落による逆資産効果は世界最大の消費国アメリカで深刻な消費減退を招き、対米輸出不振を通じて、アメリカばかりでなくヨーロッパ、日本が第二次世界大戦後初の同時マイナス成長に陥った。経済外交の舞台が主要8か国・地域(G8)会議から、中国、インドなど新興国を含む20か国・地域(G20)会議へ交代する契機となった。
 リーマン・ブラザーズが経営危機に直面したのは、低所得者層向け住宅ローン(サブプライムローン)の証券化商品を大量に抱えていたところに、住宅バブル崩壊が起こり、2008年6月に入ると株価が急落したためである。同2008年9月に連邦破産法11条(日本の民事再生法に相当)適用を申請し、事実上破綻した。負債総額は6130億ドルで史上最大であった。
 アメリカ政府は2008年春、証券大手ベアー・スターンズの経営危機に際し、公的資金を投入して救済したが、リーマン・ブラザーズに対しては同様の救済策を講じず、その結果破綻したことは、世界の金融界に衝撃を与えた。2008年の1年間に主要国の株式相場は大幅に下落(アメリカ36%、イギリス33%、日本42%)し、さらにヘッジファンドが資金を一気に引き揚げたロシア(72%)、中国・上海(65%)、インド(52%)など新興国の株価暴落が目だった。リーマン・ショック後、景気を刺激するため、G20は財政出動(2010年までに総額5兆ドル)と金融緩和を柱とする経済対策を次々に実施するとともに、サブプライムローン問題を引き起こした投機マネーの監視を強化する取り組みを始めた。[編集部]

出典:小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)
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