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リズム

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典

リズム
rhythm
律動ともいう。「流れる」という意味の動詞 rheinを語源とするギリシア語 rhythmosに由来する。その最も一般的な意味は,対照をなす諸要素の秩序づけられた交代ということであり,プラトンによって「運動の秩序」と定義された。したがってその意味では,リズムは音楽や文芸の要素であるにとどまらず,絵画彫刻,建築などのいわゆる空間芸術にも広く認められ,「自然のリズム」とか「労働のリズム」などの言い方もしばしばなされる。しかし「リズム」という語が最も直接的な意味で理解されるのは通常,音楽と文芸であり,その他の領域での用法一種比喩でしかない場合が多い。

出典:ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典
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デジタル大辞泉

リズム(rhythm)
強弱・明暗・遅速などの周期的な反復。「生活のリズムが狂う」
音楽の基本的要素の一つで、音の時間的な変化の構造。アクセントが規則的に反復する拍節的リズム、アクセントの継起が不規則な定量リズム、音の長さに一定の単位をもたない自由リズムなどに分類される。「リズムに乗って踊る」
韻律

出典:小学館
監修:松村明
編集委員:池上秋彦、金田弘、杉崎一雄、鈴木丹士郎、中嶋尚、林巨樹、飛田良文
編集協力:田中牧郎、曽根脩
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岩石学辞典

リズム
出来事または対象物の周期的な繰り返し.火成岩変成岩堆積岩のどの型の岩相の繰り返しにも使用される.わずか二種の岩相の単純な繰り返しに限定されることがある[Duff, et al. : 1967].

出典:朝倉書店
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デジタル大辞泉プラス

リズム
森絵都による児童文学作品。1991年刊行。1990年に講談社児童文学新人賞、1992年に椋鳩十児童文学賞受賞。森絵都のデビュー作。

出典:小学館
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世界大百科事典 第2版

リズム【rhythm】
音や言葉や身体が,あるまとまりをもって行う反復運動。時間形態の反復のことで,音楽や舞踊など,音あるいは身体運動を表現手段とする芸術の基本的な要素の一つであるだけではなく,詩をはじめ文学,演劇などの言語表現においても重要な要素である。比喩的な形では絵画や彫刻についても言及されることがある。リズムは本来,呼吸,脈搏,運動をはじめ生命現象すべてのなかに存在しているが,さらに地球の運動や潮汐のなかにその根源を認めることができる。

出典:株式会社平凡社
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大辞林 第三版

リズム【rhythm】
周期的に反復・循環する動き。律動。
運動・音楽・文章などの進行の調子。
詩の韻律。
音楽の最も根源的な要素で、音の時間的進行の構造。時代や民族によって違いがみられる。一定の時間量を規則的に下位分割する拍節リズム、異なる拍子を組み合わせてより大きな構造を作る付加リズム、音の長さに単位のない自由リズムなどがある。節奏。

出典:三省堂
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日本大百科全書(ニッポニカ)

リズム
りずむ
rhythm英語
Rhythmusドイツ語
rythmeフランス語
ritmoイタリア語
音楽をはじめとする人間のさまざまな活動において、そのままの形ではとらえにくい時間の体験を、分節し、関連づけることによって、一つのまとまりとして構造化する働き。「律動(動律)」「節奏」などと訳される場合も含めて、この語は現在きわめて広範囲に用いられている。西洋の音楽、舞踊、詩についてはもちろん、東洋のそれら(たとえば、日本の「序破急」やインドの「ターラ」)についてもリズムは語られるし、さらには生理的リズム(バイオリズム)や自然のリズム(季節の移ろいなど)といったものが云々(うんぬん)されることもまれではない。これらすべての用法に共通しているのは、せいぜい「時間的変化」といった漠然としたイメージだけである。現代の用法のうちにも、たとえば「線描のリズム」という場合のように、空間的・視覚的なもののリズムが語られることがあるが、このときも視覚体験のうちに含まれる時間性が暗に意識されている。
 さらに語源であるギリシア語のリトモスrhythmosにまでさかのぼれば、この語は「拘束」(ウェルナー・ウィルヘルム・イェーガー)や「形、形式」(エミール・バンベニスト)を表していた、とする説が有力であり、いずれにせよこれらは現代の語義とは無関係という以上に対極的ですらある。
 このように非常に拡散的な語義をもつ「リズム」について、アメリカの音楽学者G・W・クーパーとL・B・メイヤーは共著『音楽のリズム構造』(1960)において、明確で限定的な定義を与えた。そこではリズムは関連するいくつかの概念とともに次のように規定される。まず、規則的で等価な刺激の連続は「パルスpuls」とよばれる。ここに外的・内的ななんらかの理由によってアクセントと非アクセントの区別が生じると、それは「拍」(ビート)とよばれることになる。このアクセントが規則的に現れる場合、それは拍群法、すなわち「拍子」になる。そして「リズム」とは「一つ、または一つ以上のアクセントのない拍が、一つのアクセントのある拍との関係でグループ化される仕方」であるとされる。この拍のグループ化は、拍子の区分と一致することもあれば、一致しないこともある。
 「運動の秩序」(プラトン)や「時間の秩序」(アリストクセノス)といった歴史上広く知られてきた定義、あるいは「内在するディナーミク」(フーゴー・リーマン)や「本源的な身体運動の知覚」(エルンスト・クルト)といった音楽学史上の定義に比べて、先のクーパーとメイヤーによる定義は、リズムが対象の属性としてだけ在(あ)るのではなく、「グループ化」という形で主体と対象とのかかわりのなかで生じるものなのだ、ということを明確にした点に特色をもっている。近年の心理学では、人間は厳密に等価で等間隔な音の刺激(つまり「パルス」)をもグループ化して聴く傾向をもつ、ということが指摘されている。これは、リズムという現象のうちにはそれをとらえる主体の側の積極的な働きかけという要因が含まれている、ということを示している。しかし他方、実際の詩や音楽といった対象は、けっして等価・等間隔な刺激をもつものではなく、さまざまな特徴を備え、それぞれに適切な分節を求めてもいる。要するにリズムとは、対象を積極的にグループ化しようとする主体と、しかもなお自らにふさわしい分節を求める対象とが、出会い、干渉しあう結果として生じるものなのである。このことは、リズムが対象に埋没する態度とも、それを制御しようとする態度とも相いれないものであることと呼応している。
 リズムはしばしば、〔1〕拍節的リズム、〔2〕定量リズム、〔3〕自由リズム、の三つに分類される。前述のクーパーとメイヤーの用語法に従えば、拍節的リズムとは、均等なパルスをもち、しかもそこに規則的なアクセントの再帰、すなわち拍子を備えたもので、平均的日本人が日常生活で耳にする音楽のほとんどがこれに属する。定量リズムは、同じくパルスを前提としながら、アクセントがなく、拍子を構成しないもので、グレゴリオ聖歌やメシアンの「無拍子音楽」がこれにあたる。自由リズムは、そもそも均等な長さのパルスをもたないもので、日本の声明(しょうみょう)の唄(ばい)や民謡の追分節などがその好例である。
 しかし分類の基準であるパルスや拍子は、つねに実際の音響現象に示されているわけではない。たとえば、西洋音楽で記譜される各小節の一拍目が一様に際だたされることはまずないといってよく、それらはずらされたり、ならされたりしている。ある音楽がパルスや拍子をもつかどうかは、これを演奏したり聴いたりする者の意識の内に、そのような枠組みが措定されているかどうか、という点にかかっている。つまり、それは現象の問題ではなく、意識の問題である。だが、実際の音響現象に対して一定の枠組みを対置するというこのような態度は、西洋(とくに古典派)の音楽の特質だったのであり、その意味でこの分類が、歴史や文化の制約の下にあるということは、十分意識されていなければならない。[伊東信宏]
『G・W・クーパー、L・B・メイヤー著、徳丸吉彦訳『音楽のリズム構造』(1968・音楽之友社) ▽L・クラーゲス著、杉浦実訳『リズムの本質』(1971・みすず書房) ▽C・ザックス著、岸辺成雄訳『リズムとテンポ』(1979・音楽之友社)』

出典:小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)
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精選版 日本国語大辞典

リズム
〘名〙 (rhythm)
① ある時間持続したり、継起的に生じたりする音声の中で、一定の拍子や規則をもって、音の長短、アクセントの高低、強弱などが繰り返されるときの、その規則的な音の流れをいう。また、一般に事物の運動や形態など音声を伴わない視覚的なものについても、単位となる動きや形・色彩・明暗などが規則的に繰り返されるとき、その連続的な動きをさしていう。
※近代科学の傾向(1912)〈大杉栄〉六「幾十百世紀かを其のリズムとする天体の調和と」
※城の崎にて(1917)〈志賀直哉〉「或る一つの葉だけがヒラヒラヒラヒラ、同じリズムで動いてゐる」
② 音楽を成立させるもっとも根本的な要素。生命の根源的衝動によって起こる運動とその秩序、それに結びついて自然に生まれる拍子を含めたものをいう。時代や民族によって相違があり、特に洋楽では音のアクセントの規則的な反復、ポリリズム、シンコペーションなど音の秩序にリズムを見いだすのに対し、邦楽では間(ま)すなわち音の休止に基準を求める。
※余興(1915)〈森鴎外〉「此伴奏は、〈略〉緩急を誤ったリズムと猛烈な雑音とで責めさいなむ」
③ 文章のもつ音声的な調子のよさ。特に、韻文の韻律。また、話しことばで、声の大小や抑揚などがつくり出す律動的なひびき。
※抒情小曲集(1918)〈室生犀星〉自序「甘美な女性的なリズムを愛したりした時代」

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