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ラザフォードの原子模型【ラザフォードのげんしもけい】

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典

ラザフォードの原子模型
ラザフォードのげんしもけい
Rutherford's atomic model
1909年に H.ガイガーと E.マースデンの行なったα粒子の原子による散乱の実験結果に基づいて,11年にイギリスの物理学者 E.ラザフォードが提唱した原子模型。実験では,大部分のα粒子の進路はほとんど曲らないが,なかには 90°以上も曲げられるものがあった。トムソンの原子模型のように,正電荷が1点に集中しないで,10-10m 程度の大きさの原子の中に一様に分布していると考えると,α粒子は原子内のどこを通ってもそれほど大きな力を受けず,したがってα粒子の進路が大きく曲げられることはなく,実験事実を説明することはできない。そこでラザフォードは,長岡の原子模型のように,中心に正電荷を帯びた小さい核があり (直径が 10-14m 以下) ,そこに原子の質量の大部分が集中しており,負電荷をもった電子がそのまわりを回っていると考えた。ただし,この模型は長岡の原子模型の場合と違って,太陽系に似ている。中心にある核は原子核という。電子の数はその原子の原子番号 Zに等しく,原子核は Z個の電子のもつ負電荷を打消すだけの正電荷をもつことになる。しかし,古典電磁気学によれば,回転運動をする電子は光を放出して次第にエネルギーを失い,ついには原子核に捕えられて,原子の安定性を説明することはできない。この問題はボーアの原子理論によって解決された。

出典:ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典
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