Rakuten infoseek

辞書

メラニン

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典

メラニン
melanin
動物の体表に存在する黒褐色または黒色色素。たとえばヒト毛髪やほくろ,イカのの色素で,哺乳類,鳥類,節足動物ではクチクラの内部に浸潤している。チロシン酵素チロシナーゼなどの働きにより酸化重合を起し,インドール-5,6-キノンの重合体として生体内で合成されると考えられている。酸化重合に必要な酵素を欠く個体白子 (アルビノ ) となる。水および多くの有機溶媒に不溶で,化学的にはきわめて不活性である。皮膚紫外線を照射すると,日焼けして褐色になるが,これはメラニンが生成し,過剰の光線吸収されて生体を保護しているものと考えられている。

出典:ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典
Copyright (c) 2014 Britannica Japan Co., Ltd. All rights reserved.
それぞれの記述は執筆時点でのもので、常に最新の内容であることを保証するものではありません。

知恵蔵

メラニン
皮膚の色を決める重要な因子で、量が多いと皮膚色が黒く見える。紫外線による皮膚への影響を防御する機能がある。皮膚に紫外線が照射されると底層中のメラノサイト(色素細胞)が活性化されメラニンを生成し、それが表皮細胞に受け渡されて皮膚が黒く見える。その後ターンオーバーにより、皮膚上部へ押し上げられと共に排出される。
(三浦志郎 資生堂ビューティーソリューション開発センター所長 / 2007年)

出典:(株)朝日新聞出版発行「知恵蔵」

デジタル大辞泉

メラニン(melanin)
動物の皮膚や毛、目の結膜などに存在する黒色の色素。チロシンを基にして生成される。皮膚では過剰な光の吸収に役立ち、紫外線を遮る働きをし、直射日光にさらされると生成量が増える。メラニン色素

出典:小学館
監修:松村明
編集委員:池上秋彦、金田弘、杉崎一雄、鈴木丹士郎、中嶋尚、林巨樹、飛田良文
編集協力:田中牧郎、曽根脩
(C)Shogakukan Inc.
それぞれの用語は執筆時点での最新のもので、常に最新の内容であることを保証するものではありません。

毛髪用語集

メラニン
紫外線から皮膚を守る働きのある色素細胞。メラニンを作りだす細胞をメラニン産生細胞という。毛皮質はメラニンを多量に含むタンパク質で構成されており、日本人の髪色が黒いのは、このメラニン色素が関係している。

出典:抜け毛・薄毛対策サイト「ふさふさネット」
copyright(C) 抜け毛・薄毛対策サイト「ふさふさネット」 All Rights Reserved.
それぞれの用語は執筆時点での最新のもので、常に最新の内容であることを保証するものではありません。

世界大百科事典 第2版

メラニン【melanin】
種々の動物の皮膚,眼,脳軟膜などの組織内に広範に存在する褐色ないし黒色の色素の総称。皮膚,眼などの色素メラニンはアミノ酸のチロシンがチロシナーゼによって酸化されて生じる5,6‐ジヒドロキシインドールが重合したものを骨格とする複雑な構造をもち,通常グロブリンと強固に結合したメラノプロテインとして存在している。メラニンはアルカリや温濃硫酸には溶けるが,水には溶けない。メラニンの生成は黒色素芽細胞が分化した黒色素胞(定温動物ではメラノサイトmelanocyte,変温動物ではメラノフォアmelanophoreと呼ばれることが多い)の細胞質内に形成される特殊な構造であるメラノソームmelanosome中で行われる。

出典:株式会社平凡社
Copyright (c) Heibonsha Limited, Publishers, Tokyo. All rights reserved.

大辞林 第三版

メラニン【melanin】
動物の組織内にある褐色ないし黒色の色素。フェノール化合物、特にチロシンから黒色素胞およびメラノサイトの中で生合成され、その量により毛髪や皮膚および目の網膜の色が決まる。

出典:三省堂
(C) Sanseido Co.,Ltd. 編者:松村明 編 発行者:株式会社 三省堂 ※ 書籍版『大辞林第三版』の図表・付録は収録させておりません。 ※ それぞれの用語は執筆時点での最新のもので、常に最新の内容であることを保証するものではありません。

日本大百科全書(ニッポニカ)

メラニン
めらにん
melanin
チロシンから生合成されるフェノール類の酵素的および非酵素的酸化、脱炭酸、カップリング反応によって生合成された褐色ないし黒色の色素をいう。体表をはじめ動植物中に広く分布し、過剰の光を吸収する役割を果たしていると考えられている。メラニン細胞(メラノサイト)中のメラノソームにある銅イオン依存性のチロシナーゼによりチロシンが酸化され、ジヒドロキシフェニルアラニンdihydroxyphenylalanine(DOPA)が生成される。さらにDOPA-オキシダーゼによってドーパキノンとなり、その後はメラニン細胞で非酵素的にドーパクロム、インドールキノンへと重合してメラニンが生成される。これをユーメラニンeumelanin(真性メラニン)といい、黒褐色である。そのほか、ドーパキノンとシステインからジヒドロベンゾチアジンdihydrobenzothiazineを経て生合成される橙赤色のフェオメラニンpheomelanin(亜メラニン)、トリコクロムtrichochromeの3種が知られている。メラニン細胞は神経冠に由来する。メラニンの化学構造は明らかではないが、一種の高分子または一群の高分子物質と考えられている。皮膚の色はメラニン形成細胞の分布とメラニンの濃度によって左右されるが、その酸化の程度にも依存する。メラニン細胞は表皮と真皮の境界部に存在する。メラニン細胞またはチロシナーゼが遺伝的に欠除したものを先天性白皮症(はくひしょう)(先天性メラニン欠乏症)とよんでいる。
 メラニンは正常人の網膜、毛様体、絨毛(じゅうもう)膜、脳の黒質、副腎髄質(ふくじんずいしつ)にも分布する。メラニン細胞が癌(がん)化したものが黒色腫(しゅ)(メラノーマ)で、黒色のものと、黒色でないものとがあるが、黒色でないメラノーマはDOPAで染色すると黒化する。また、メラニンはアスコルビン酸やヒドロ亜硫酸を用いて還元すると、黒色から黄褐色に変わる。ヒトの皮膚が紫外線で黒くなるのは、メラニン細胞でチロシンがDOPAになることによって始まる。[有馬暉勝・有馬太郎・竹内多美代]
『小川和朗・中根一穂・三嶋豊・水平敏知・鈴木庸之編『無機物と色素――組織細胞化学の技術』(1994・朝倉書店) ▽梅鉢幸重著『動物の色素――多様な色彩の世界』(2000・内田老鶴圃) ▽松本二郎・溝口昌子編『色素細胞――機能と発生分化の分子機構から色素性疾患への対応を探る』(2001・慶応義塾大学出版会) ▽玉置邦彦編『最新皮膚科学大系第8巻 色素異常症』(2002・中山書店)』

出典:小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)
(C)Shogakukan Inc.
それぞれの解説は執筆時点のもので、常に最新の内容であることを保証するものではありません。

精選版 日本国語大辞典

メラニン
〘名〙 (Melanin) 動物の体表にある黒または黒褐色の色素。紫外線を浴びると活性化する。有害光線を阻止し、体色の変化にも関係する。
※曇り日(1955)〈堀田善衛〉一「メラニン、つまり黒色素とかという、色素の粒」

出典:精選版 日本国語大辞典
(C)Shogakukan Inc.
それぞれの用語は執筆時点での最新のもので、常に最新の内容であることを保証するものではありません。

化学辞典 第2版

メラニン
メラニン
melanin

チロシンから生合成されたフェノール類のオキシダーゼによる酸化,脱炭酸,カップリング反応でつくられた,褐色または黒色の高分子色素.正確な組成は不明であるが,皮膚や髪などをはじめ,動物,植物界に広く分布する.生体内では過剰な光の吸収に役立つ.タンパク質とかたく結合して存在し,水やすべての有機溶媒に不溶である.その形成経路はチロシンが酸化されて

ドーパ → ドーパキノン → ドーパクロム

を経てインドール5,6-キノンになり,これが重合してできると考えられている.

出典:森北出版「化学辞典(第2版)」
東京工業大学名誉教授理博 吉村 壽次(編集代表)
信州大学元教授理博 梅本 喜三郎(編集)
東京大学名誉教授理博 大内 昭(編集)
東京大学名誉教授工博 奥居 徳昌(編集)
東京工業大学名誉教授理博 海津 洋行(編集)
東京工業大学元教授学術博 梶 雅範(編集)
東京大学名誉教授理博 小林 啓二(編集)
東京工業大学名誉教授 工博佐藤 伸(編集)
東京大学名誉教授理博 西川 勝(編集)
東京大学名誉教授理博 野村 祐次郎(編集)
東京工業大学名誉教授理博 橋本 弘信(編集)
東京工業大学教授理博 広瀬 茂久(編集)
東京工業大学名誉教授工博 丸山 俊夫(編集)
東京工業大学名誉教授工博 八嶋 建明(編集)
東京工業大学名誉教授理博 脇原 將孝(編集)

Copyright © MORIKITA PUBLISHING Co., Ltd. All rights reserved.
それぞれの項目は執筆時点での最新のもので、常に最新の内容であることを保証するものではありません。

栄養・生化学辞典

メラニン

出典:朝倉書店
Copyright (C) 2009 Asakura Publishing Co., Ltd. All rights reserved.
それぞれの用語は執筆時点での最新のもので、常に最新の内容であることを保証するものではありません。

メラニン」の用語解説はコトバンクが提供しています。

メラニンの関連情報

他サービスで検索

(C)The Asahi Shimbun Company /VOYAGE MARKETING, Inc. All rights reserved.
No reproduction or republication without written permission.