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メキシコシティー

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典

メキシコシティー
Mexico City
メキシコ首都。スペイン語ではシウダードデメヒコ Ciudad de México (「メヒコ市」の意) ,日本では一般にメキシコシティー,あるいはメキシコ市と呼ばれる。行政的には連邦区と呼ばれる特別行政区をなす。メキシコ中部内陸,メキシコ高原南部のメキシコ盆地にあり,標高約 2240m。周辺一帯はアナワクと呼ばれ,かつては湖沼地帯であったが,17世紀以降 20世紀にいたるまで干拓が進められた結果,数ヵ所に小さな湖や湿地帯が残るだけとなった。市はこのようにして形成された土地の上に立地するため,絶えず地盤沈下に悩んでいる。比較的低緯度にあるが,標高が高いため,気候は概して涼しく,月平均気温は最も暑い5月でも 17.4℃。年降水量は 725mmで,その大半は5~10月に降り,それ以外はきわめて乾燥する。伝承によれば,1325年アステカ民族テスココ湖中の小島にやってきて集落を建設,これがテノチティトランと呼ばれる大都市に発展,14~15世紀にアステカ文明の中心地として繁栄したが,1521年スペイン人 H.コルテスにより破壊された。現在のメキシコシティーはその跡に新たに計画的に建設された都市で,ヌエバエスパーニャ (「新スペイン」の意で,メキシコ一帯のスペイン植民地の呼称) の首都として発展。 19世紀初めの独立戦争後,1824年憲法により連邦区が創立され,連邦政府が市に置かれた。 19世紀から 20世紀にかけて独立戦争,外国軍の侵入,メキシコ革命などにより市街はたびたび大きな被害を受けたが,その間市域はしだいに拡大。革命後工業化,市街の近代化が進められる一方,周辺の農村部から多数の人々が流入,1930~50年には市の人口が倍増。人口はその後も急速に増加し続け,それに伴って大都市圏も膨張,連邦区の範囲をこえ,隣接するメキシコ州に及んでいる。政治のほか,経済,文化,教育,交通,通信などのあらゆる分野の活動の大部分が市を中心としたこの大都市圏に集中し,世界有数の大都市として発展を続けているが,同時に,住宅難,スラム化,大気汚染,交通渋帯,社会不安など多くの問題が生じている。主要工業は鉄鋼,化学,自動車組み立て,セメント,繊維,食品などで,全国の工業生産の半分以上を占める。憲法広場 (ソカロ広場) 周辺に残る大聖堂,国立宮殿など植民地時代の古い建物を保存する旧市街と,1930年代以降出現した高層ビルなどの近代建築が対比する美しい市街で知られ,市内あるいは近郊には公園,サッカー場,闘牛場,さらに各種遺跡,グアダルペ聖母聖堂,水郷ソチミルコなどもあり,観光業が重要な産業となっている。 1987年旧市街はソチミルコとともに世界遺産の文化遺産に登録。国立メキシコ自治大学 (1551) ,メキシコ国立人類学博物館など教育・文化施設も多い。市域の東縁部に国際空港がある。 1985年9月 19日の地震で大きな被害を受けた。面積 1479km2。人口 855万5272(2010)。

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大辞林 第三版

メキシコシティー【Mexico City】
メキシコ合衆国の首都。同国の中央部、アナワク高原の海抜2268メートルに位置する。州に属さず、連邦政府の直轄地。化学・鉄鋼・綿織物などの工業が発達。アステカ帝国の古都。

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