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マグマ

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典

マグマ
magma
地下で高温のため溶融状態にある岩石物質の総称。岩漿ともいう。火山作用によって地表に噴出すれば火山の溶岩となり,地下で固結すると種々の火成岩となる。比較的浅い地下にあるマグマは 1300~650℃で,比重が 2.8~2.3の範囲にあるものが多いと考えられる。マグマの成因として,(1) 上部マントルの部分溶融によって玄武岩質マグマ(→玄武岩)が生じる,(2) 地殻下部の溶融で花崗岩質マグマ(→花崗岩)や安山岩質マグマ(→安山岩),玄武岩質マグマが生じる,(3) 玄武岩質マグマの結晶分化作用(→マグマ分化作用)で安山岩質マグマ,花崗岩質マグマが生じる,(4) 既存のマグマが周囲の岩石と反応して別のマグマが生じる,などがあげられる。マグマは周囲の岩石より比重が小さいので,徐々に上昇して 10~20kmぐらいの深さにマグマだまりを形成し,さらに上昇して固結し,種々の火成岩となる。

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知恵蔵

マグマ
地下の岩石が融解して生じる高温の液体。それが地表から噴出するのが噴火。マグマが液体状態のまま火口から噴出したものが溶岩。マグマの大部分はケイ酸塩溶融物で、主な構成元素は、酸素、ケイ素、アルミニウム、マグネシウム、鉄、ナトリウム、カリウム。ケイ素の量は、マグマの流動性や、噴火のタイプを左右する。ケイ素が少なく流動性の高いものが玄武岩質マグマで、主に溶岩流として噴出する。以下、含有量が増えるにつれ、安山岩質マグマ、デイサイト質マグマ、流紋岩質マグマと呼称が変わり、流動性が悪くなり、爆発性が高まる。火口からの噴出温度は、玄武岩質が1200℃前後、流紋岩質が900℃前後。マグマの起源は、上部マントルの深さ100km付近かそれ以浅にあり、マントル物質の上昇流の中で、減圧融解により岩石が部分的に溶け、形成されるとみられる。形成直後のマグマはおそらく玄武岩質で、それが上昇する過程で、条件によって鉱物結晶が析出し(結晶分化作用)、また地殻物質と反応して、ケイ素の量が増えていく。
(井田喜明 東京大学名誉教授 / 2007年)

出典:(株)朝日新聞出版発行「知恵蔵」

デジタル大辞泉

マグマ(magma)
地下に存在する高温で溶融状態の物質。冷却・固結すれば火成岩になる。岩漿(がんしょう)。
積もり積もった不平不満。また、危険な要素や動き。「若手議員から執行部に対するマグマが噴き出す」「金利上昇というマグマがたまりつつある」

出典:小学館
監修:松村明
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岩石学辞典

マグマ
岩漿

出典:朝倉書店
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デジタル大辞泉プラス

マグマ
2007~09年に横浜大阪名古屋などで開催されていたロック・イベント。

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マグマ
東宝特撮映画『妖星ゴラス』(1962)に登場する怪獣南極大陸の氷の下にいたセイウチに似た巨大怪獣。全長50メートル。

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世界大百科事典 第2版

マグマ【magma】
地下深部で発生する高温の溶融物質で,冷却し固結すると火成岩を生じる。岩漿(がんしよう)とも呼ばれるが,最近はこの語はあまり使われない。マグマは本来液体のみを意味するが,実際には結晶や分離したガスなどを少量含んでいるものもマグマと呼んでいる。マグマが地表に流出したもの,およびそれが固結したものを溶岩という。
[マグマの性質]
 マグマの大部分はケイ酸塩溶融物で,主成分元素はO,Si,Al,Mg,Fe,Ca,Na,K,Tiなどで,揮発性成分として,H2O,CO2,S,Fなどを含んでいる。

出典:株式会社平凡社
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大辞林 第三版

マグマ【magma】
地下に生じる高温・溶融状態の造岩物質。冷却・固結すると、種々の火成岩となる。岩漿がんしよう

出典:三省堂
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日本大百科全書(ニッポニカ)

マグマ
まぐま
magma
岩漿(がんしょう)ともいう。地下(地球あるいは惑星の内部など)で形成された高温で溶融状態の岩石質物体。これが冷却固結してできたのが火成岩である。また、これが地上に噴出して形成されたものが火山である。マグマは液状の溶融体のみをさし、結晶を多量に含んだものは別の名称でよぼうという考え方もある。しかし、現実には純粋に液状のものとして地下から上昇してくるとは限らず、また冷却の過程で結晶が増加していくので、結晶を含めて広義で用いることが多い。このほか、「地下で発生した高温の流動性物体」という説明も可能である。デイサイト(石英安山岩)質の場合のように、ほとんど固体に近いような状態で地上に押し上げられてくる場合があるが、これもマグマとよぶことがある。[矢島敏彦]

組成

マグマの中にはほとんどあらゆる元素が含まれているが、そのなかでも多いものは酸素、ケイ素、アルミニウム、鉄、マグネシウム、カルシウム、ナトリウム、カリウム、リン、マンガン、水素などである。火山岩ではマグマが急冷してできたチルドマージンchilled margin(急冷周縁相)がマグマの組成を示すものと考えられている。マグマの中に含まれていた水分、二酸化炭素その他の揮発性成分は大部分空中あるいは周囲に放出される。そこで、岩石の分析値はそのままマグマの化学組成を示すものではない。逃げ去った揮発性成分を推定して元の組成を復原しなければならない。
 揮発性成分としては炭素、硫黄(いおう)、フッ素、塩素などが含まれる。地域によっては、炭酸塩を主成分とするマグマ、硫化物を多量に含むマグマなどがある。地上に噴出するマグマの種類はさまざまであるが、地下で最初に発生するマグマの種類は限られていると考えられており、この親マグマのことを本源マグマとよぶ。おもな本源マグマは玄武岩質マグマ、花崗岩(かこうがん)質マグマであるが、このほかにも安山岩質マグマもあり、さらに、玄武岩質マグマにもソレアイト質のもの、アルカリ質のものなど、いくつかの系統があると推定されている。先カンブリア時代には超塩基性マグマも存在したらしい。[矢島敏彦]

発生および活動

地下浅所でのマグマの温度はおおよそ650~1300℃の間である。マグマは地殻下部からマントル上部(地下数十~数百キロメートル)の深さで発生する。この深さの位置に地震波の速度が周辺より遅くなるところ(低速度層)があって、これがマグマ発生帯であるとされている。地下の温度の上昇とか、圧力の減少などによって部分溶融がおこりマグマが発生し、それが集まると、マグマの密度は周辺の岩石の密度よりわずかに低いので、浮力によって徐々に上方に向かって移動してゆくことになる。周囲の岩石の密度と同じところまでくると、マグマ溜(だま)りをつくる。マグマ溜りには地表近く(火山直下)に位置するものから、かなりの深所に位置するものまで、いくつかの種類のものがあるらしい。マグマ溜りの中で結晶化が進むと、未固結の部分の水などの揮発性成分の圧力が高くなり、ふたたび地上にマグマを押し上げようとする力が働く。マグマ溜り付近に働く広域的圧力(プレートを押す力)はマグマ上昇の引き金となる。マグマがさらに上昇して周辺の圧力が低下すると、揮発性成分が飽和して気相として分離して発泡することになる。マグマが発泡をおこすと体積が増大し、それが急激におこると噴火作用となる。マグマ発生のより巨視的原因としては、マントル内の圧力解放とマントル対流の上昇、マントル沈み込みの際の粘性摩擦熱、ホットスポットhot spotなどの熱源が考えられている。[矢島敏彦]
『久城育夫・荒牧重雄編『岩波講座 地球科学3 地球の物質科学』(1978・岩波書店) ▽横山泉・荒牧重雄・中村一明編『岩波講座 地球科学7 火山』(1979・岩波書店)』

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精選版 日本国語大辞典

マグマ
〘名〙 (magma) 地下のマントル上部にある岩石が溶けて生じた、高温で溶融状態にある造岩物質。種々の珪酸塩が溶融した複雑な組成のもので流動性がある。火成岩はマグマが冷えて固まったもの。岩漿(がんしょう)
ルクレチウスと科学(1929)〈寺田寅彦〉六「マグマ運動と地震の関係に関する学説」

出典:精選版 日本国語大辞典
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