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ボールト

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典

ボールト
vault
建築用語。アーチを基本にした曲面天井の総称。最も基本的な形はトンネル状のもので,筒形ボールトと呼ばれる。これらは古代メソポタミア,古代エジプト,古代ギリシアなどに存在したことが知られるが,倉庫や下水道や墓廟の入口などにごく小規模に造られたにすぎない。本格的な発展は,古代ローマにいたってからで,ローマ人はエトルリア人から学んだ筒形ボールトの技術を一歩進め,2つの筒形ボールトを直角に交差させる交差ボールトを発明した。これはポンペイの公共浴場,ローマのコンスタンチヌスのバシリカなどに現れ,ネロの黄金宮殿やトラヤヌス帝の大浴場などに用いられている。ここでは一種の殻構造が形成され,天井の重量が4つの隅部で支えられるがゆえに,より広い柱なしの空間をつくることが可能になった。ゴシックの聖堂建築は,交差ボールトの稜線部を肋骨状の太いアーチによって補強したリブ・ボールトを採用,中間の壁体が不要となり,大きな窓や天高く伸びる構造など,ゴシック建築の特徴がこれによって生れた。特にイギリスのゴシック建築においては,星状ボールト,扇形ボールト,網状ボールトなどが生み出され,とりわけ装飾的な構成をみせている。また鐘乳石状ボールトはイギリスの聖堂建築のみならず,イスラムのモスク建築においても独特の様式を形成している。

出典:ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典
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デジタル大辞泉

ボールト(vault)
アーチの原理を利用し、煉瓦(れんが)・石などで造った曲面天井または屋根。穹窿(きゅうりゅう)。

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世界大百科事典 第2版

ボールト【vault】
曲面の天井または屋根。穹窿(きゆうりゆう)ともいう。本来は土,煉瓦,石,コンクリートなどで造ったものをいうが,木,布,ガラス,合成樹脂,金属などの軽い材料で造ったものも一般にボールトと呼ぶ。その基本的なものはトンネル・ボールト(バレル・ボールトbarrel vault)とドーム(円蓋(えんがい))で,前者はエジプトに紀元前1200年ごろのものがある。後者はそれよりも古くから知られ,またイグルー(エスキモーの雪の家),中近東や中央アフリカの農民住宅などにも見られる。

出典:株式会社平凡社
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大辞林 第三版

ボールト【vault】
アーチ状をなす天井や屋根。かまぼこ型屋根。穹窿きゆうりゆう

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精選版 日本国語大辞典

ボールト
〘名〙 (vault) 西洋建築で、アーチ構築の原理を利用して、石や煉瓦(れんが)などで造られた曲面天井の総称。筒形ボールト、交差ボールト、ドームボールト等のタイプがある。穹窿。

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