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ボラ【ぼら】

日本大百科全書(ニッポニカ)

ボラ(風)
ぼら
bora
高所にある空気がたいへん冷たいため、山から吹き降りてもその風の気温が、その地域の平均よりも上昇しない場合にボラという。ボラの語源はギリシア語で北風の風神を表すボレアスBoreasからきており、弱いボラをボリノborino、強いボラをボラッキアboracciaといって区別することもある。日本では冬に吹くさまざまな「おろし風」がボラに相当する。
 ボラは元来は、クロアチアのダルマチア海岸に背後の山系から吹き降りてくる北東風をいった。この風は突風を伴い、風速が毎秒45メートル以上に達したこともある。クロアチアのボラは、アドリア海南部に低気圧のある場合に、曇雨天を伴いながら吹く低気圧性のボラ(別名ボラ・スクラbora scura)と、中部ヨーロッパからダルマチアにかけて強い高気圧のある場合に吹く、乾いた高気圧性のボラ(別名ボラ・チアラbora chiara)の場合があり、後者の場合は陸上では風はたいへん強いが、海への広がり方は強くない。世界的にボラ型の風の吹く所として知られているのは、黒海北岸のノボロシースク、北極海のノバヤ・ゼムリャ、地中海東部のイスケンデルン湾のアルメダではこの風を別名ラゲアスrageas(またはラグragut、ガジャーghaziyah)という。またブルガリアでは、ボラ型の風をブリアburiaとよんでいる。[根本順吉]

出典:小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)
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