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ヘルダーリン

デジタル大辞泉

ヘルダーリン(Johann Christian Friedrich Hölderlin)
[1770~1843]ドイツの詩人。古代ギリシャ的な美と調和を理想とし、格調高い多くの叙情詩を作った。ほかに小説「ヒュペーリオン」など。

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世界大百科事典 第2版

ヘルダーリン【Friedrich Hölderlin】
1770‐1843
ドイツの詩人。自然の美しいシュワーベン地方のネッカー河畔の町ラウフェンに,修道院執事の長男として生まれた。2歳で父と死別し,母の再婚による義父とも9歳で死別。もっぱら自然を友として育った。母の希望で牧師になるため,修道院学校を経てチュービンゲン大学神学部に進学(1788)。親しい学友にヘーゲルとシェリングがおり,共に古代ギリシアの全一的世界に憧れ,カントの批判哲学に啓発され,フランス革命に共鳴した。

出典:株式会社平凡社
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大辞林 第三版

ヘルダーリン【Friedrich Hölderlin】
1770~1843 ドイツの詩人。「詩人の使命」「アルヒペラグス」「パンと葡萄酒」「ライン河」など、純粋で荘重深遠な詩を書いた。ほかに書簡体小説「ヒュペーリオン」、戯曲「エムペードクレス」(未完)など。後半生は精神病患者として過ごした。

出典:三省堂
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日本大百科全書(ニッポニカ)

ヘルダーリン
へるだーりん
Friedrich Hlderlin
(1770―1843)
ドイツの詩人。3月20日、シュワーベン地方の聖職者(プロテスタント)の家系に生まれる。幼時父と継父を失う。早くから聖職者コースの教育を受け、1788~93年、チュービンゲン神学校(大学神学寮)で学んだ。このときヘーゲル、シェリングと親交があり、相互に影響しあった。しかし彼は牧師の職を拒み、最初はシラーの世話で家庭教師になり、詩人への道を進んだ。このころフィヒテの講義にも感激した。96~98年、フランクフルトの銀行家のもとで、教え子の母ズゼッテ(作品ではディオティーマとなる)に対する精神的な愛が、多くの詩作の契機となった。この家を去ってから1800年5月まで、友人を頼ってホンブルクにいたが、やがてまた転々と家庭教師をしながら、2年6月、ボルドーから帰郷したとき最初の異常な行動の徴候があった。それと前後してズゼッテが病死している。06年以後、精神病者として暗い後半生を送った。この期間にも50編近くの詩が残されている。
 彼に対する評価は、生前も死後もそれほどではなかったが、20世紀に入ってからしだいに高まり、時代を先取りした独自の詩人として、最高級のランクを受けるようになった。作品には小説『ヒュペーリオン』(1797~99)、戯曲(劇詩)『エンペドクレスの死』(1798~99)のほか、多数の叙情詩があり、ほかに詩作に関する哲学的な論文、ギリシア文学(ソフォクレス、ピンダロス)のドイツ語訳がある。初期の詩はクロプシュトック、シラーの影響が濃く、神学校時代には「自由」「調和」など、古代ギリシアの理想を改革的な新時代の理想としてたたえた賛歌が多い。当時学生の心をとらえたのは哲学(カント、フィヒテ)、ギリシア古典、フランス革命などで、『ヒュペーリオン』の最初の計画もそこから生まれた。この小説は数度改稿ののち、ズゼッテを知ってから筆が進み、1799年、最終の形で刊行された。『エンペドクレスの死』が集中的に執筆されたのは1798~99年であるが、改稿を重ねたすえ、結局未完に終わった。この悲劇も時代との対決が鋭く出ている。自らエトナの火口に身を投げた主人公の死は、時代が要求した犠牲の死とされており、作者のキリストへの接近がみられる。中期から後期の詩は、古代ギリシアの厳格な韻律を用いたオード(頌歌(しょうか))、エレジー(悲歌)形式が多く、やがてそれに自由韻律の賛歌が加わる。これはヘルダーリンの詩の絶頂で、後期賛歌といわれる。
 彼の詩は、叙情詩といってもきわめて思想性の高いもので、ハイデッガーは彼のことを称して「詩人の詩人」といった。それは詩人の使命、詩作の本質をテーマにする詩人を意味する。「乏しき時代」(神を失った時代)に神聖なものを再建することがヘルダーリンの使命であった。やさしくいえば、すべて機械化した世の中に、人間性の自然を取り戻し、自然と人為を調和させることである。[野村一郎]
『手塚富雄・浅井真男他訳『ヘルダーリン全集』全四巻(1966~69・河出書房新社) ▽『ヘルダーリン』上下(『手塚富雄著作集1・2』1980~81・中央公論社) ▽U・ホイサーマン著、野村一郎訳『ヘルダーリン』第三刷(1982・理想社)』

出典:小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)
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精選版 日本国語大辞典

ヘルダーリン
(Johann Christian Friedrich Hölderlin ヨハン=クリスチャン=フリードリヒ━) ドイツの詩人。自然と人間の和合する世界を地上に招来することを詩人の使命として、抒情的な作品を書いた。書簡体小説「ヒュペーリオン」、劇詩「エンペドクレスの死」などがある。(一七七〇‐一八四三

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旺文社世界史事典 三訂版

ヘルダーリン
Friedrich Hölderlin
1770〜1843
ドイツのロマン主義詩人
ヘーゲル・シェリングと親交をもち,シラーに傾倒。叙情詩に天才的なひらめきを示した。32歳で発狂,以後ふるわず。代表作『ヒュペーリオン』。

出典:旺文社世界史事典 三訂版
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