Rakuten infoseek

辞書

フロギストン説【フロギストンせつ】

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典

フロギストン説
フロギストンせつ
phlogiston theory
物が燃える現象を物質の分解と解釈し,燃焼の際に物質からフロギストン (燃素) という一種の元素が放出されるとした学説。 18世紀初めに G.シュタールによって唱えられた。約1世紀の間多くの支持者を得た反面,金属が燃えたとき,その灰のほうが重いというような説明のつかないこともあり,化学反応の研究が定量的になるにつれて廃棄された。

出典:ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典
Copyright (c) 2014 Britannica Japan Co., Ltd. All rights reserved.
それぞれの記述は執筆時点でのもので、常に最新の内容であることを保証するものではありません。

デジタル大辞泉

フロギストン‐せつ【フロギストン説】
phlogistonは、ギリシャ語の炎の意から》物が燃えるのはフロギストンとよぶ元素が放出されるためという、18世紀の誤った燃焼理論。G=E=シュタールが提唱、のちA=L=ラボアジェによって否定された。燃素説

出典:小学館
監修:松村明
編集委員:池上秋彦、金田弘、杉崎一雄、鈴木丹士郎、中嶋尚、林巨樹、飛田良文
編集協力:田中牧郎、曽根脩
(C)Shogakukan Inc.
それぞれの用語は執筆時点での最新のもので、常に最新の内容であることを保証するものではありません。

世界大百科事典 第2版

フロギストンせつ【フロギストン説 phlogiston theory】
燃素説ともいう。可燃性の物質原素としてフロギストン(燃素と訳されることもある)を立て,燃焼現象をはじめ物質の化学的性質をそれによって説明しようとした説。18世紀ヨーロッパに流行した。 パラケルスス以来の錬金術の伝統に従えば,物質のもろもろの性質を担う直接的な役割は,水銀,硫黄,塩の三つの物質的原質である。このなかで硫黄は火や燃焼にかかわるものと考えられた。17世紀後半ベッヒャーがこれを批判的に継承し〈油性の土terra pinguis〉と呼んだ。

出典:株式会社平凡社
Copyright (c) Heibonsha Limited, Publishers, Tokyo. All rights reserved.

日本大百科全書(ニッポニカ)

フロギストン説
ふろぎすとんせつ
phlogiston theory
17世紀後半から18世紀後半まで約100年間にわたって化学現象の説明に支配的地位を占めた化学理論。フロギストンとはギリシア語の「燃える」という形容詞に由来することばで、仮想物質である。フロギストン説の創始者はドイツの医者のベッヒャーで、彼は固体の土性物質は一般に三つの成分を含み、すべての可燃性物質には油性の土が含まれるとした。18世紀初め、ドイツのシュタールはベッヒャーの説を受け継ぎ、油性の土(可燃性土元素)をフロギストンと名づけた。彼は、フロギストンは可燃物質や金属などの中にすべて含まれており、とくに木炭や硫黄(いおう)、油など燃えやすい物質は多量のフロギストンとわずかの灰からできており、燃焼は可燃物質からフロギストンが放出され、灰が残る現象と考えた。金属の灰化(酸化)も同じ現象である。フロギストン説は化学現象を統一的に説明する理論として、18世紀なかばには広く受け入れられた。キャベンディッシュ、ベリマン、プリーストリー、ブラックら当時の有力な化学者はその存在を信じ、その実験的成果をすべてフロギストン理論で説明した。フロギストン説は広く支持されたが、「重さ」についての欠点をもっており、重さを量りながら化学変化(質的変化)を追究する定量的な方法が発展するなかで、ラボアジエがフロギストン説に疑問をもち、さまざまな燃焼実験を通じて酸素の役割を明らかにし、フロギストン説を否定するに至った。[渡辺 伸]

出典:小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)
(C)Shogakukan Inc.
それぞれの解説は執筆時点のもので、常に最新の内容であることを保証するものではありません。

精選版 日本国語大辞典

フロギストン‐せつ【フロギストン説】
〘名〙 一八世紀初頭ドイツの化学者ベッヒャー、シュタールらの提唱した燃焼に関する理論。燃焼する物質の中にはすべてフロギストンが存在し、燃えると炎とともにこの成分が散逸し、そのあとに灰が残るとした。一八世紀末まで広く信じられてきたが、のちラボアジェの酸化理論の確立によって否定された。燃素説。

出典:精選版 日本国語大辞典
(C)Shogakukan Inc.
それぞれの用語は執筆時点での最新のもので、常に最新の内容であることを保証するものではありません。

フロギストン説」の用語解説はコトバンクが提供しています。

フロギストン説の関連情報

他サービスで検索

「フロギストン説」のスポンサー検索

(C)The Asahi Shimbun Company /VOYAGE MARKETING, Inc. All rights reserved.
No reproduction or republication without written permission.