Rakuten infoseek

辞書

フェリチン

デジタル大辞泉

フェリチン(ferritin)
動物の肝臓脾臓(ひぞう)・小粘膜などに含まれる鉄たんぱく質原子をヘム基の形で含まない非ヘム鉄たんぱく質に分類される。鉄の吸収貯蔵に関与している。

出典:小学館
監修:松村明
編集委員:池上秋彦、金田弘、杉崎一雄、鈴木丹士郎、中嶋尚、林巨樹、飛田良文
編集協力:田中牧郎、曽根脩
(C)Shogakukan Inc.
それぞれの用語は執筆時点での最新のもので、常に最新の内容であることを保証するものではありません。

栄養・生化学辞典

フェリチン
 生体内の鉄の貯蔵形態で,分子量約800kのタンパク質アポフェリチンという)と鉄の複合体.鉄の形態は非ヘム鉄.血中のフェリチンは体内の鉄の貯蔵量の指標になる.

出典:朝倉書店
Copyright (C) 2009 Asakura Publishing Co., Ltd. All rights reserved.
それぞれの用語は執筆時点での最新のもので、常に最新の内容であることを保証するものではありません。

世界大百科事典 第2版

フェリチン【ferritin】
動物の脾臓,肝臓,小腸粘膜などに存在する鉄を含む複合タンパク質。分子量約48万(2万4000のサブユニットが20個),20~24%の鉄と1.2~2.0%のリンを含む。一般にはウマの脾臓から抽出され,赤褐色の結晶として得られる。生体内では鉄の貯蔵と吸収に関係している。電子密度が高くその存在を電子顕微鏡で容易に認知できるので,フェリチンで標識した抗体は,対応する抗原の細胞や組織内分布を調べる目的で使われる。

出典:株式会社平凡社
Copyright (c) Heibonsha Limited, Publishers, Tokyo. All rights reserved.

大辞林 第三版

フェリチン【ferritin】
タンパク質の一。動物の脾臓・肝臓・小腸粘膜・骨髄などにみられる。鉄を多量に含み、生体内では鉄の吸収と貯蔵にかかわる。

出典:三省堂
(C) Sanseido Co.,Ltd. 編者:松村明 編 発行者:株式会社 三省堂 ※ 書籍版『大辞林第三版』の図表・付録は収録させておりません。 ※ それぞれの用語は執筆時点での最新のもので、常に最新の内容であることを保証するものではありません。

日本大百科全書(ニッポニカ)

フェリチン
ふぇりちん
ferritin
鉄タンパク質の一つ。肝臓、脾臓(ひぞう)、小腸粘膜、骨髄、筋肉などにあり、20~24%の鉄と1~2%のリンを含む。タンパク質部分のアポフェリチンは分子量約48万で、分子量約1万8500のサブユニット24個と約2万4000のサブユニット20個からなり、直径約120オングストローム(Å)の球形の殻をつくっている。この内部に最大限4500個の鉄原子が、三価の水酸化鉄、リン酸鉄の形で包み込まれている。サブユニットはアミノ酸163個からなり、その3分の2がα(アルファ)-ヘリックス(ポリペプチド鎖がとりうる安定な螺旋(らせん)構造の一つ)をつくっている。脊椎(せきつい)動物ではH、L型(ペプチド鎖。H鎖は分子量の大きい重鎖、L鎖は小さい軽鎖)があり、植物、細菌ではH型だけがある。小腸粘膜では鉄の吸収、他の臓器では鉄の貯蔵の役割をもっている。成人男子は約3.5グラムの鉄を含有するが、そのうちの1グラムがフェリチンとして存在する。女子はその半分くらいである。フェリチンを結合させた抗体は、組織内の特定の抗原の所在を電子顕微鏡で観察するために使われる。この抗体は、腫瘍(しゅよう)マーカー(癌(がん)の存在の可能性を示す物質)の一つでもある。ミトコンドリアのフェリチンは分子量約3万の前駆体から約2万2000のサブユニットになり、その20個が集合してできている。フェリチンはカビや植物にもあることが確認されており、関連タンパク質間でのアミノ酸配列はかなり違いがあるが、立体構造の保存性が高い。なお、ヘモシデリンhemosiderinは細網内皮系細胞やその細胞間にあって、フェリチンタンパク質の殻が一部消化重合したものとされており、鉄含量は40%近くと高い。ヒト、ウマ、カエル、細菌などにありフェリチンより鉄含有量が多い。なお、2003年アコヤガイ(シンジュガイ)のフェリチン・サブユニットがアミノ酸206個からなることが中国から報告された。[野村晃司]
『内田立身著『鉄欠乏性貧血――鉄の基礎と臨床』(1996・新興医学出版社)』

出典:小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)
(C)Shogakukan Inc.
それぞれの解説は執筆時点のもので、常に最新の内容であることを保証するものではありません。

化学辞典 第2版

フェリチン
フェリチン
ferritin

Fe3+ とタンパク質の複合体で,その20% 近くを鉄が占める.アポフェリチン(タンパク部分)の分子量を4.6×105 とすると,約1800個もの Fe3+ が結合していることになる.鉄の吸収や貯蔵部位である腸,脾臓,骨髄,網状赤血球,肝臓などに多く含まれる.[CAS 9007-73-2]

出典:森北出版「化学辞典(第2版)」
東京工業大学名誉教授理博 吉村 壽次(編集代表)
信州大学元教授理博 梅本 喜三郎(編集)
東京大学名誉教授理博 大内 昭(編集)
東京大学名誉教授工博 奥居 徳昌(編集)
東京工業大学名誉教授理博 海津 洋行(編集)
東京工業大学元教授学術博 梶 雅範(編集)
東京大学名誉教授理博 小林 啓二(編集)
東京工業大学名誉教授 工博佐藤 伸(編集)
東京大学名誉教授理博 西川 勝(編集)
東京大学名誉教授理博 野村 祐次郎(編集)
東京工業大学名誉教授理博 橋本 弘信(編集)
東京工業大学教授理博 広瀬 茂久(編集)
東京工業大学名誉教授工博 丸山 俊夫(編集)
東京工業大学名誉教授工博 八嶋 建明(編集)
東京工業大学名誉教授理博 脇原 將孝(編集)

Copyright © MORIKITA PUBLISHING Co., Ltd. All rights reserved.
それぞれの項目は執筆時点での最新のもので、常に最新の内容であることを保証するものではありません。

フェリチン」の用語解説はコトバンクが提供しています。

フェリチンの関連情報

他サービスで検索

(C)The Asahi Shimbun Company /VOYAGE MARKETING, Inc. All rights reserved.
No reproduction or republication without written permission.