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ハーブ・ティー【はーぶてぃー】

日本大百科全書(ニッポニカ)

ハーブ・ティー
はーぶてぃー
herb tea
香草(ハーブ)を利用した飲み物。ハーブとは、香草や薬用植物の茎、葉、花などのことで、香りがよく、人々の生活に役だつ有用な植物の総称。香草として料理の風味づけに用いるほか、ヨーロッパでは紀元前から煎(せん)じたものを薬として飲用してきた。しかし最近は、樹木の葉や花、果実なども含め、嗜好(しこう)品として湯で浸出したり煎じて飲むものもハーブ・ティーと称している。ハーブ・ティーは健康飲料として、紅茶やコーヒーが普及した現在でも、世界各地で飲まれている。
 ハーブ・ティーには多くの種類があるが、用いる香草の代表的なものとして次のようなものがある。
(1)セージ 葉を乾燥したもの。肉料理のスパイスとして欠かせないが、古くは重要な治療薬として用いられていた。消化を助け、健康維持によいとされている。
(2)ローズマリー 花や葉を乾燥したもの。古代ギリシアでは頭脳を明晰(めいせき)にする働きがあると思われていた。浸出液は神経を安定させたり、口臭を防止するとされている。
(3)リンデン ボダイジュの花を乾燥したもの。ヨーロッパでも一般化している飲料である。この浸出液は、神経を鎮めて安眠を誘い、また風邪(かぜ)をひいたとき発汗の働きをするといわれている。
(4)ペパーミント セイヨウハッカの葉や花を乾燥したもの。浸出液は、ハッカ特有の爽快(そうかい)さがある。精神安定、発汗、健胃などに役だつといわれている。
(5)カモミルラ(カモミール、カミツレ) キク科の植物で、花を乾燥させたもの。ヨーロッパではハーブ・ティーとして古くから飲用されてきた。精神安定、健胃、風邪のときののどの痛みなどによいといわれている。
(6)ハイビスカス 同属のローゼルの肥大化した萼(がく)を乾燥したもの。浸出液は赤いハイビスカスの色をしている。クエン酸などを含むため浸出液は酸味がある。のどの渇きをいやしたり、神経を鎮める働きがあるといわれている。また、濃厚な肉料理のあとに飲むと口中がさっぱりする。
 このほか、ローズヒップ(ノイバラの果実)、ローズ(バラの花)、サフラワー(ベニバナの花)、ガーデニア(クチナシの実)など多くの種類がある。ハーブ・ティーは、乾燥したものを1種あるいは数種あわせて熱湯で浸出したり、または煎じて飲む。ティーバッグになったものもある。また、生葉を使うフレッシュハーブ・ティーもある。健康のためには1日に2、3回飲用するとよいといわれているが、用いられる植物の多くは薬用植物であり、副作用も考えられるので、体力・体質・体調にあわせて量や回数を加減することが大事である。とくに妊娠中の飲用は注意を要する。[河野友美]
『佐々木薫監修『ハーブティー』(1998・池田書店) ▽和田はつ子著『フレッシュハーブティーの本――27種のベランダ栽培法と飲み方/ハーブデザートの作り方』(1998・農山漁村文化協会)』

出典:小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)
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