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ニコチン

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典

ニコチン
nicotine
タバコに含有されるアルカロイドの一つ。無色,特異臭の液体。沸点 247℃。室温ではかなり揮発性で,容易に酸化されて褐色に変る。水,アルコール,エーテルに易溶。タバコの葉にはリンゴ酸塩,クエン酸塩として存在する。猛毒であって,神経中枢および末梢神経を興奮させ,腸,血管の収縮を起し,血圧の上昇を促す。硫酸塩は殺虫剤として用いられる。 (→ニコチン中毒 )  

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デジタル大辞泉

ニコチン(nicotine/〈ドイツ〉Nikotin)
タバコの葉に含まれるアルカロイドの一。無色の揮発性の液体で、空気に触れると褐色になる。独特の臭気と味をもち、水に溶けやすい。神経系に作用し、興奮もしくは麻痺(まひ)させる。猛毒。農業用殺虫剤などに使用。命名は新大陸原産でポルトガルで愛好されていたタバコを、フランスに持ち帰った外交官ジャン‐ニコにちなむ。化学式C10H14N2

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とっさの日本語便利帳

ニコチン
ジャン・ニコ(Jean Nicot。一五三〇頃~一六〇〇)▼フランスの外交官。リスボン駐在大使を務めていた頃(一五五九~六一)、ポルトガルの探検家たちが米大陸からたばこの種子を持ち帰り始めていた。彼は一五六〇年にフロリダ産のたばこの苗を贈られ、それを栽培して自ら喫煙の効果を確認してから、葉を王太后カトリーヌ・ド・メディシスや貴族たちに贈った。帰国時には、たばこを大量に持ち帰って大儲けする。液体のニコチンは一九世紀初頭になって抽出され、彼を記念して命名された。

出典:(株)朝日新聞出版発行「とっさの日本語便利帳」

栄養・生化学辞典

ニコチン
 アルカロイドの一つで,タバコに含まれ,血圧上昇効果など薬理作用がある.

出典:朝倉書店
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生活習慣病用語辞典

ニコチン
たばこの葉に含まれる成分で、末梢神経や中枢神経を刺激し、血管を収縮させ、血圧を上昇させる作用があります。依存性、中毒性があります。

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毛髪用語集

ニコチン
主にタバコに含まれる成分。精神を安定させる作用もあるが、血管を収縮させるため、摂取し過ぎると毛根酸素栄養分が行き渡らず、育毛妨げとなる。

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世界大百科事典 第2版

ニコチン【nicotine】
タバコNicotiana tabacumに含まれるアルカロイドで,C10H14N2,分子量162.23。タバコ葉中ではリンゴ酸塩またはクエン酸塩として存在し,乾燥含量は1~8%。光学異性体を有し,天然品はD型。タバコ以外にも数種の植物でその含有が知られている。なお,タバコの学名およびニコチンという言葉は,フランスへタバコを初めてもたらしたとされるJ.ニコの名にちなむ。
[薬理作用]
 自律神経節への作用ははじめ興奮的,つづいて抑制的に作用する。

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大辞林 第三版

ニコチン【nicotine】
タバコの葉に含まれるアルカロイドの一種。無色の油状液体。化学式 C10H14N2 中枢神経・末梢神経を興奮させ、血管を収縮させて血圧を高める。有毒。

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日本大百科全書(ニッポニカ)

ニコチン
にこちん
nicotine
ピリミジンアルカロイドの一つで、1809年にタバコの煙より初めて単離され、ポルトガル大使で、喫煙の風習をフランスに導入し流行させたニコJean Nicot(1530?―1600)にちなんで命名された。純粋なニコチンは無色・無臭・揮発性の油状液体で、水、アルコール、エーテルなどによく溶ける。沸点247℃。空気中では速やかに褐変する。この場合のタバコ臭は分解生成物による。
 ニコチンはナス科のタバコの葉にリンゴ酸塩もしくはクエン酸塩として2~8%程度含まれているが、これは根で合成されたものが道管液とともに運ばれてきて葉に蓄積したものである。また、キク科のタカサブロウやトクサ科のスギナなどの植物にも含まれている。ニコチンは、タバコの葉の粉末から水で抽出し、アルカリを加えて塩基を遊離させ、水蒸気蒸留して得られる。猛烈な神経毒で、交感神経および副交感神経の神経節を刺激し、のちに麻痺(まひ)させる。その作用はシアン化物と同じくらい速く、成人の経口致死量は0.06グラムで、これは1本の葉巻タバコに含まれる量にほぼ相当するが、喫煙による摂取量ははるかに少ない。喫煙の習慣はほとんど精神的な欲求によるもので嗜癖(しへき)はみられない。ただし慢性中毒になると、咽頭(いんとう)や喉頭(こうとう)などのカタルをはじめ、心臓障害、視力減弱、めまい、動脈硬化などの症状がみられる。一方ニコチンは、ビタミンB1の合成原料として使われるほか、その硫酸塩は農業用殺虫剤として温室をいぶして駆虫するのに用いられる。[上原亮太・馬渕一誠]
『米国保健省編、小田清一訳・著『アメリカ禁煙事情――米国式禁煙法とその評価』(1990・社会保険出版社) ▽広島県医師会著『タバコやめますか 人間やめますか――これだけあるタバコの百害』(1992・ごま書房) ▽死に至る薬と毒の怖さを考える会編『図解中毒マニュアル――麻薬からサリン、ニコチンまで』(1995・同文書院) ▽ジョーダン・グッドマン著、和田光弘ほか訳『タバコの世界史』(1996・平凡社) ▽沢田康文著『しのびよる身近な毒――O157、サリンからダイオキシン‥‥環境ホルモンまで』(1998・羊土社) ▽日本禁煙推進医師歯科医師連盟編『ニコチン中毒ところかまわず』(2000・葉文館出版) ▽宮里勝政著『タバコはなぜやめられないか』(岩波新書)』

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