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ドーピング

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典

ドーピング
doping
スポーツ選手が試合に際し薬物を使用すること。スポーツ精神の立場と医学上の立場から,特にヨーロッパで薬物使用が問題とされ,1960年ローマ・オリンピック競技大会でデンマークの自転車選手がドーピングのために死亡した事故がきっかけとなって 1968年グルノーブル・オリンピック冬季競技大会から正式にドーピング検査が行なわれるようになった。薬物使用者は出場停止または失格となる。禁止薬物には,交感神経作動アミン,中枢神経刺激剤(→中枢興奮剤)や麻薬鎮痛剤(→鎮痛剤),筋肉増強剤のアナボリックステロイド蛋白同化ホルモン),利尿剤などがある。1988年ソウル・オリンピック競技大会でカナダのベン・ジョンソンが陸上競技男子 100mで金メダルを獲得したものの,レース後のドーピング検査でアナボリックステロイドが検出され失格となって,世間の関心を集めた。一方で禁止薬物の成分は風邪薬などにも含まれており,知らずに服用して問題となる例もある。もとは競馬において,よい成績を上げるために競走馬に与える薬物をドープというところから用いられ始めたことばで,競馬では薬物の投与が発見されると入着は取り消され,その競走馬の関係者は処罰される。

出典:ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典
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知恵蔵

ドーピング
禁止されている薬物を投与すること。ステロイドホルモンや成長ホルモンなどの筋肉増強剤が主流であり、テトラハイドロゲストリノン(THG)やデソクシメチルテストステロン(DMT)など、ホルモン剤の化学構造を部分変化させ合成したアナボリック・ステロイド(男性ホルモン作用をもつたんぱく質同化ステロイド)が近年主に使われている。このほか、興奮剤のエフェドラ(麻黄)は交感神経活動を活発化し、利尿作用もあるのでダイエットのために使用されることもある。また、造血ホルモンのエリスロポエチン(EPO)とその代替薬物となる貧血治療薬のダーベポエチン(DPO)は、スタミナ増強剤としてドーピングされてきた。世界アンチ・ドーピング機構(WADA)が中心になってドーピング抑制・教育・啓発活動を展開している。
(鈴木正成 早稲田大学スポーツ科学学術院特任教授 / 2007年)

出典:(株)朝日新聞出版発行「知恵蔵」

朝日新聞掲載「キーワード」

ドーピング
筋肉を増やしたり、持久力を強めたりする薬物を使って記録や成績の向上をめざす行為。公正でないほか、体に副作用などの悪影響があるとして禁止されている。世界反ドーピング機関が禁止薬物リストをつくり、毎年更新している。赤血球を増やして持久力を上げるため、自分の血液を抜いて保存し、試合前に戻す「自己血輸血」などの操作も禁止となっている。
(2013-07-20 朝日新聞 朝刊 2総合)

出典:朝日新聞掲載「キーワード」

デジタル大辞泉

ドーピング(doping)
[名](スル)スポーツ選手が競技出場前に運動能力を増進させるための刺激剤・興奮剤などを服用すること。不正行為として禁止されている。→反ドーピング
半導体不純物を添加すること。→ドーパント

出典:小学館
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世界大百科事典 第2版

ドーピング【doping】
スポーツ選手が競技を行う際,体力を集中的に発揮させることを目的として,ある種の薬物の内服や注射などを行うこと。19世紀の中ごろから,試合に勝つために選手にいろいろな薬物などを投与することが広まってきた。初めは競走馬や競走犬に薬物を与えることをドーピングと呼んでいたが,それがスポーツ界でも用いられるようになった。ドーピングの方法としては,中枢神経興奮剤,交感神経興奮剤,麻薬鎮痛剤,精神安定剤(トランキライザー)などの薬物を投与するほかに,電気刺激などの物理的方法や催眠術,暗示などの心理的方法もあるが,現在は主として薬物などが用いられており,このときに用いられる薬物をドープdopeという。

出典:株式会社平凡社
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大辞林 第三版

ドーピング【doping】
〔麻薬を与える意〕
スポーツ選手が運動能力を高めるため、禁じられた薬物を用いること。
結晶やガラスなどの性質を制御するために、不純物を添加すること。半導体では電気的な性質を、光ファイバーでは屈折率を制御するために行われる。

出典:三省堂
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精選版 日本国語大辞典

ドーピング
〘名〙 (doping) 各種の運動競技で、出場選手が運動能力を増進させるために、事前に興奮剤・刺激剤を服用すること。不正行為として禁止されている。→ドープ‐チェック

出典:精選版 日本国語大辞典
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化学辞典 第2版

ドーピング
ドーピング
doping

】半導体材料や導電性材料に少量の不純物(キャリヤー)を添加することにより電気的特性を制御することをいう.たとえば,ポリアセチレンは,わずかに電気を通す半導体的性質を示すが,ヨウ素をドープ(dope)すると,電気伝導率は1千万倍も増加し,銅と同じくらいの電気伝導率を示すようになる.多くの分子性導電体では,ドーピングにより導電体の電子数などを変化させて電気的特性を制御することができる.【】スポーツ競技において禁止薬物を使用する違反行為.[別用語参照]アナボリックステロイドエリトロポイエチンメタンフェタミン

出典:森北出版「化学辞典(第2版)」
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