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スーパー301条

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典

スーパー301条
スーパーさんびゃくいちじょう
Super 301 Provision
不公正貿易慣行への対抗措置を定めたアメリカの 1974年通商法 301条に,88年に成立した包括通商・競争力法によってつけ加えられた条項。通常の 301条は個々の産業の障壁除去を目的としているのに対し,スーパー 301条ではアメリカ通商代表部 USTRが優先交渉慣行,つまり最も顕著にアメリカの輸出拡大につながらない可能性がある障壁,慣行,ならびにアメリカが優先的に交渉すべき国を認定し,その優先国との間で優先交渉慣行を3年以内に撤廃させるために交渉を行うよう規定している。さらにかりに合意できない場合には,報復措置の発動の適否を決定し,適当と決定した場合,対抗措置を講じることができるとしている。 89年5月には優先国として日本のほかインド (貿易関連投資の制限,サービス貿易の制限) ,ブラジル (輸入数量制限) が認定された。日本に関する優先交渉慣行を有する分野として通信衛星とスーパーコンピュータの政府調達,木材に関する技術基準が指定されたが,最終的には 90年6月までにこれら3分野ともに合意が成立した。なおこの条項はアメリカの対日貿易赤字の削減を意図して制定されたものであるが,一方通行的であり,保護主義的要素が強い。もともとは2年間の時限立法であったが,94年クリントン大統領は電気通信,紙・木製品などに対して復活に踏切った。

出典:ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典
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日本大百科全書(ニッポニカ)

スーパー301条
すーぱーさんびゃくいちじょう
Super 301 Provisions of the 1988 Omnibus Trade Act

アメリカで制定された「1988年包括通商・競争力法」の条項の一つ。不公正な貿易政策をとる国を特定し、制裁措置を振りかざしながら譲歩を迫るための手続を定めている。具体的には、アメリカ通商代表部(USTR)がアメリカ製品の輸出を妨げている国と政策を特定し、それを改めるよう交渉し、交渉後一定期間内に満足できる成果が得られない場合は、関税引上げなどの報復措置がとられる。

 このような一方的な措置は、世界の貿易ルールを定めた世界貿易機関(WTO)協定の精神に違反していると国際的に強く批判されているが、アメリカ市場は巨大であり、理不尽と考えても交渉や譲歩を拒み続けられる相手国は少ない。

 日本については、1989年にスーパーコンピュータ、人工衛星、木材加工品の3分野が「不公正」と特定された。日本政府は反発したものの、結局は交渉に応じ、日本側が譲歩して決着した。当初は2年の期限付きで制定されたため一時廃止されたが、クリントン政権が大統領令によって1994年3月(期限2年)と、1999年4月(期限3年)に復活させた。期限が終了した2001年に失効している。

[岡田幹治]

『ジャグディシュ・バグワティ、ヒュー・パトリック編著、渡辺敏訳『スーパー301条――強まる「一方主義(ユニラテラリズム)」の検証』(1991・サイマル出版会)』『横田茂編『アメリカ経済を学ぶ人のために』(1997・世界思想社)』

出典:小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)
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