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スポーツカー

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典

スポーツカー
sports car
乗用車の一種で,高速走行性能や操縦性を重視したもの。一般にドライブを楽しむ娯楽指向の強い車両で,外観クーペが多く,幌型のものを特にスポーツ・ロードスターと呼び,やや実用性を強調したスポーツセダン (サルーン) などもある。そのほか,基本は実用乗用車であるが高性能,操縦の容易性,居住性などを調和させ,スポーツカー風の外観をもたせた乗用車もある。国民消費の水準上昇や余暇増加,レジャー人口の増加を背景にして若年層を中心に需要が急速に伸びている。また特に競争用自動車をさし,国際スポーツ法典は競技車両を詳細に分類している。

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デジタル大辞泉

スポーツ‐カー(sports car)
一般に実用車と競走車との中間の性能をもつ乗用自動車。実用車よりエンジン容量が大きくて車体が低く、加速度性能がよい。

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監修:松村明
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世界大百科事典 第2版

スポーツカー【sports car】
明確な定義があるわけではないが,一般に,単なる輸送機械としてだけでなく,走らせること,すなわち操縦することにスポーツ性や楽しみの要素をもたせた自動車をスポーツカーと呼んでいる。一般的な特徴としては,車両重量に比較して強力なエンジンを搭載して優れた動力性能をもち,それに見合った強力なブレーキ性能,卓越した操縦性,安定性を有すること,また多くは2人乗り(前席を優先させた4人乗りもある)で,形態上はオープンボディやクーペボディをもつことなどがあげられる。

出典:株式会社平凡社
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大辞林 第三版

スポーツカー【sports car】
運転すること自体を楽しむために作られた車。実用車に比べ車高が低く、加速性能にすぐれている。

出典:三省堂
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日本大百科全書(ニッポニカ)

スポーツカー
すぽーつかー
sports car
外見がスポーティーで性能が優れ、操縦を楽しめるよう性格づけられた乗用自動車の一種。スポーツカーは「レーシングカーの終わるところから始まり、ファミリーカーの始まるところで終わる」といわれる。すなわち、レーシングカーと実用車の中間で、その双方とある程度重なり合っている。基本的には実用車として一般の公道で日常に使える性能がありながら、そのままサーキットに乗り入れたり、ラリーに参加もできる能力ももつ二重性格車である。レース、ラリー用車が高度に専門化した今日では事実上は不可能となったが、イメージとしては変わっていない。
 1960年代中ごろまで、ヨーロッパ製のオープン2(ツー)シーター(2座席車)はすなわちスポーツカーといってよかった。しかし、その後、スポーツカーにもよりよい居住性と安全性が要求された結果、クーペの形態をとるものが多くなり、長距離旅行車を意味するグラン・ツリスモgran turismo(イタリア語)またはその頭文字のGTでよばれるものがスポーツカーの主流を占めるようになった。一方、4人以上乗れる実用的なセダンのなかにも、高性能なスポーツセダンsports sedan(アメリカ英語。英語ではスポーツサルーンsports saloon)が生まれ、グラン・ツリスモとの区分はほとんどなくなっている。
 スポーツカーは、レースもできる高性能を備え、操縦する際に機械を駆使する快感を味わえなければならない。そのためには、同クラスの純実用車よりも強力なエンジンと、軽く、低く、空気抵抗の少ないボディーが必要である。またステアリングは鋭敏で、操縦性、ロードホールディング(接地性。車輪がつねに路面の凹凸に追従する性質)に優れ、ブレーキも強力でなければならない。コーナーでも乗員が遠心力で振り回されないようしっかりとホールドするシートが必要で、操縦席のデザインも高級な機械の質感と、人と車との一体感を与えることが望ましい。むだのない精悍(せいかん)なスタイリングもスポーツカーの魅力である。
 スポーツカーの本場はヨーロッパで、実用面で自動車が早くから著しく普及したアメリカでは趣味的な要素が入り込む余地がなく、長くスポーツカーは不毛であった。ヨーロッパでは各国に優れたスポーツカーがあり、なかでもイギリスとイタリアは種類も生産量も多かった。とくにイギリスはアルビス、アストン・マーチン、ベントレー、フレーザー・ナッシュ、ジャガー、MG、サンビーム、ライレー、タルボット、トライアンフなど、大小さまざまなスポーツカーの王国であった。
 しかし1970年代にアメリカで高まった自動車の安全性要求の結果、安全基準や排気ガス規制が強化された。オープンカーに対する具体的な禁止条例や制限はなかったものの、オープン2シーターはまるで葬り去られたかのように市場から姿を消した。その後は、イギリスのアストン・マーチンやジャガー、イタリアのフェラーリやマセラーティ、ドイツのポルシェ、アメリカのシボレー・コルベット、日本のフェアレディZなどのGTがスポーツカーの主流を形成するようになった。だが、居住性よりも、スパルタンな心情的スポーツカー(快適な居住性よりもスポーツ色を重視、適度な緊張感をもつ純度の高い走行性を追求したタイプの乗用車)の再現を望む声は強く、これに答えたのが1989年(平成1)に誕生したマツダのオープン2シーター・スポーツカー、ユーノス・ロードスター(輸出名ミアータ)であった。同車が大成功を収めた結果、ポルシェ・ボクスター、メルセデス・ベンツSLK、BMW‐Z3やZ8、アルファ・ロメオ・スパイダー、フィアット・バルケッタなど、オープン2シーターのスポーツカーが次々と復活、進化している。
 今日では、ひとくちに乗用車といっても、その性格はきわめて多様化している。たとえば1(ワン)ボックスカーやオフロード・タイプのいわゆるSUV(Sport Utility Vehicle)もスポーツカーの一種と考えることができる。アメリカではSUVは小型トラックに分類されるが、2001年には初めて小型トラックの販売売上げが乗用車を上回っており、このことは注目される。[高島鎮雄]
『高島鎮雄監修『あたらしい自動車ずかん』(1999・成美堂出版) ▽平山暉彦著『栄光に彩られたスポーツカーたち』(2000・三樹書房)』

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精選版 日本国語大辞典

スポーツ‐カー
〘名〙 (sports car) 乗用車の種類の一つ。実用車と競走用車の中間的性格を備えた車で、実用車に比べてエンジン容量がやや大きくて加速性能が良く、車高が低く、フロアチェンジ、ツードアなどが主な特徴。
※モダン学十二講(1933)ドライブ〈北村小松〉「メルセデス・ベンツの三八〇型の様な〈略〉スポーツカーなんかでやるドライヴ」

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