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スフィア基準【すふぃあきじゅん】

日本大百科全書(ニッポニカ)

スフィア基準
すふぃあきじゅん
sphere standard
災害や紛争などの被災者すべてに対する人道支援活動を行う各種機関や個人が、被災当事者であるという意識をもって現場で守るべき最低基準の通称。正式名称は「人道憲章と人道対応に関する最低基準」Humanitarian Charter and Minimum Standards in Humanitarian Response。略称はスフィアSphere。
 1990年代の冷戦終結後の世界では、各地で内戦が多発し、人道機関による国際的な活動が増加する一方で、支援活動が軍事目的に利用されるといった問題が起こり、人道対応に関する国際的基準が求められていた。1997年、NGOのグループと赤十字・赤新月社運動は、人道憲章と支援主要分野に関する最低基準を定める目的でスフィア・プロジェクトを開始、1998年にスフィア基準をまとめたスフィア・ハンドブックの初版試行版、2000年に初版最終版を発行した。以後、これが国際社会における人道対応の事実上の基準となっており、被災者すべてが平等かつ公平な支援を受けるためだけでなく、支援者側においても、援助の説明責任や品質維持のために役だてられている。
 スフィア基準では、すべての人道支援に共有される土台として、人道憲章、権利保護の原則、コア基準が設けられいる。さらに、生命保護のために必要不可欠な四つの要素として、(1)給水、衛生、衛生促進、(2)食糧の確保と栄養、(3)シェルター、居留地、ノン・フードアイテム(非食糧物資)、(4)保健活動、の各分野における最低基準があげられている。具体的には、人間の生命維持に必要な水の供給量、食糧の栄養価、トイレの設置基準や男女別の必要数、避難所の一人当りの最小面積、保健サービスの概要などの詳細が定められており、避難所などの現場で参照される指標となっている。[編集部]

出典:小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)
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