Rakuten infoseek

辞書

Infoseek辞書サービス終了のお知らせ

コリンエステラーゼ

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典

コリンエステラーゼ
cholinesterase
体内にあるコリンエステルという物質をコリンと酢酸に分解する酵素。体内には真性 (I型) と偽性 (II型) の2種のコリンエステラーゼがある。真性は神経組織や筋肉に含まれ,アセチルコリンを分解して,神経の刺激伝達のあと始末の役割を果す。偽性は血清脾臓,肺など広く体内に分布し,アセチルコリンのほかさまざまなコリンエステルを分解する。臨床における血液生化学検査では偽性のコリンエステラーゼ値を調べる。これは肝臓だけでつくられるので,進行性の肝硬変や肝癌ではその値は著しく低下する。またネフローゼ症候群の場合は,肝臓で盛んにつくられるのに,排泄されないため,コリンエステラーゼ値は高くなる。

出典:ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典
Copyright (c) 2014 Britannica Japan Co., Ltd. All rights reserved.
それぞれの記述は執筆時点でのもので、常に最新の内容であることを保証するものではありません。

栄養・生化学辞典

コリンエステラーゼ
 [EC3.1.1.8].コリンのエステルである神経伝達物質アセチルコリンを加水分解する酵素で,アセチルコリンを分解することでコリン系神経の信号を消去することが生理的意義とされる.サリンなどの有機リン化合物はその阻害物質で強い神経興奮作用を示す.choline esterase IIもしくはPseudocholinesteraseは偽性コリンエステラーゼともよばれ,血中または組織中のコリンエステラーゼで基質特異性が比較的広い.

出典:朝倉書店
Copyright (C) 2009 Asakura Publishing Co., Ltd. All rights reserved.
それぞれの用語は執筆時点での最新のもので、常に最新の内容であることを保証するものではありません。

世界大百科事典 第2版

こりんえすてらーぜ【コリンエステラーゼ】

出典:株式会社平凡社
Copyright (c) Heibonsha Limited, Publishers, Tokyo. All rights reserved.

日本大百科全書(ニッポニカ)

コリンエステラーゼ
こりんえすてらーぜ
cholinesterase

一般にはコリンエステル(コリンと脂肪酸が脱水結合したもの)をコリンと脂肪酸に加水分解する酵素をさす。コリンエステルを加水分解する酵素には、(1)脂肪酸部分が酢酸であるものを主として分解する酵素と、(2)酢酸以外にもいろいろな脂肪酸を分解する酵素がある。(1)はアセチルコリンエステラーゼ(常用名)といい、国際生化学連合(現在は国際生化学・分子生物学連合)の酵素委員会が制定した酵素番号はEC3.1.1.7である(酢酸CH3COOHからOHをとったCH3CO-をアセチル基という)。(2)は狭義のコリンエステラーゼ(常用名)で、酵素番号はEC3.1.1.8である。

 (1)のアセチルコリンエステラーゼは、別名として真正コリンエステラーゼ、特異的コリンエステラーゼ、コリンエステラーゼⅠなどとよばれる。高等動物神経組織、赤血球、コブラ毒、デンキウナギ・デンキエイの電気器官、ヤリイカ神経節に存在する。アセチルコリンによる化学伝達を行うシナプス(神経細胞間、あるいは神経細胞と筋などの接合部位)の前膜、後膜に存在し、シナプス間隙に放出されたアセチルコリンを分解して、神経伝達物質としての作用を消す作用をもつ。アセチルコリンを加水分解する酵素のうち、反応速度は最高であり、アセチルコリンのほか、アセチルチオコリン、フェニル酢酸、D-β(ベータ)-メチルアセチルコリンなども加水分解する。

 (2)のコリンエステラーゼは、別名として偽コリンエステラーゼ、非特異的コリンエステラーゼ、コリンエステラーゼⅡ、ブチルコリンエステラーゼなどとよばれる。ヒト肝臓、膵臓(すいぞう)に存在する。ブチリルコリンがアセチルコリンよりよい基質であること、D-β-メチルアセチルコリンに対してほとんど作用しないことなどがアセチルコリンエステラーゼと異なる。血中のコリンエステラーゼは肝障害、有機リン製剤中毒で低下、ネフローゼ症候群、脂肪肝、糖尿病、甲状腺機能亢進で上昇することから、臨床検査に用いられる。アセチルコリンエステラーゼ、コリンエステラーゼともに有機リン製剤により阻害を受ける。

[徳久幸子]

出典:小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)
(C)Shogakukan Inc.
それぞれの解説は執筆時点のもので、常に最新の内容であることを保証するものではありません。

化学辞典 第2版

コリンエステラーゼ
コリンエステラーゼ
cholinesterase

EC 3.1.1.8.正しくはアシルコリンアシルヒドロラーゼという.アシルコリンエステルを加水分解し,コリンと脂肪酸に分解する反応を触媒する酵素.

[(CH3)3N-CH2CH2OCOR]X + H2O →

[(CH3)3N-CH2CH2OH]X + RCOOH

アセチルコリンエステラーゼと異なり,アセチルコリンエステルには作用しない.血清,膵臓,そのほかの組織に存在し,ウマ血清のものは分子量8.4×104,ヒト血清のものは3×105 である.[CAS 9001-08-5]

出典:森北出版「化学辞典(第2版)」
東京工業大学名誉教授理博 吉村 壽次(編集代表)
信州大学元教授理博 梅本 喜三郎(編集)
東京大学名誉教授理博 大内 昭(編集)
東京大学名誉教授工博 奥居 徳昌(編集)
東京工業大学名誉教授理博 海津 洋行(編集)
東京工業大学元教授学術博 梶 雅範(編集)
東京大学名誉教授理博 小林 啓二(編集)
東京工業大学名誉教授 工博佐藤 伸(編集)
東京大学名誉教授理博 西川 勝(編集)
東京大学名誉教授理博 野村 祐次郎(編集)
東京工業大学名誉教授理博 橋本 弘信(編集)
東京工業大学教授理博 広瀬 茂久(編集)
東京工業大学名誉教授工博 丸山 俊夫(編集)
東京工業大学名誉教授工博 八嶋 建明(編集)
東京工業大学名誉教授理博 脇原 將孝(編集)

Copyright © MORIKITA PUBLISHING Co., Ltd. All rights reserved.
それぞれの項目は執筆時点での最新のもので、常に最新の内容であることを保証するものではありません。

デジタル大辞泉

コリンエステラーゼ(cholinesterase)

出典:小学館
監修:松村明
編集委員:池上秋彦、金田弘、杉崎一雄、鈴木丹士郎、中嶋尚、林巨樹、飛田良文
編集協力:田中牧郎、曽根脩
(C)Shogakukan Inc.
それぞれの用語は執筆時点での最新のもので、常に最新の内容であることを保証するものではありません。

コリンエステラーゼ」の用語解説はコトバンクが提供しています。

コリンエステラーゼの関連情報

他サービスで検索

(C)The Asahi Shimbun Company /VOYAGE MARKETING, Inc. All rights reserved.
No reproduction or republication without written permission.