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カンブリア紀【カンブリアき】

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典

カンブリア紀
カンブリアき
Cambrian Period
地質時代の年代区分の一つで,古生代の最初の。約 5億4100万年前から約 4億8540万年前までの期間。イギリスのウェールズ北部のシルル系(→シルル紀)の下に重なる頁岩砂岩一群地層に対して,1836年アダム・セジウィックが命名した。ウェールズの古称カンブリア Cambriaにちなむ。この紀には無脊椎動物のほとんどのが出そろっている。脊椎動物陸生動物はまだ出現しないが,原索動物に属する筆石類が知られている。三葉虫類全盛をきわめ,腕足類(主として無絞類)がこれに次ぐ。植物は藻類が発見されているだけで,陸生植物は報告されていない。堆積物は頁岩,砂岩が多いが,上部には石灰岩を伴うことがある。気候は全般的に湿潤温暖であったと思われる。大きな地殻運動はなかった。日本にはカンブリア紀の岩石は知られていない。

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デジタル大辞泉

カンブリア‐き【カンブリア紀】
地質時代の区分の一。古生代を六つに区分した最初の時代。5億7500万年前から5億900万年前まで。大部分無脊椎動物が出現し、三葉虫が栄えた。英国ウェールズカンブリア山脈などにみられる。

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世界大百科事典 第2版

カンブリアき【カンブリア紀 Cambrian period】
古生代最初の紀で,今から約5億9000万年前から5億0500万年前までの,およそ8500万年の期間をいう。イギリスのカンブリア地方(ウェールズ地方の古名)に分布する地層にちなんで,1835年にA.セジウィックが命名した。 先カンブリア時代からは,や甲殻のような硬組織をもつ海生無脊椎動物の出現によって区別される。次のオルドビス紀とともに,三葉虫類が最もよく栄えた時代であり,紀の細分や古地理学的区分には,しばしば三葉虫群の特徴が使用される。

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大辞林 第三版

カンブリアき【カンブリア紀】
古生代の最初の地質時代。約五億七五〇〇万年前から五億九〇〇万年前までの時期。先カンブリア時代とオルドビス紀の間。先カンブリア時代に比べて生物の種類・個体数が爆発的に増加した(特に藻類・無脊椎動物)。 カンブリアにこの時代の地層が発達していることにちなむ名称

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日本大百科全書(ニッポニカ)

カンブリア紀
かんぶりあき
Cambrian period
古生代の最初の地質時代。先カンブリア時代とオルドビス紀の間、約5億4100万年前から約4億8540万年前までの約5560万年の期間に相当する。カンブリア紀に形成された地層をカンブリア系という。カンブリア紀の名称は、模式地のイギリス、ウェールズ地方の古称カンブリアにちなんで、1836年にセジュウィックが命名した。生物界では、現生の無脊椎(むせきつい)動物の主要な門が、分類学的所属の明確にできない多様な無脊椎動物とともに大放散をとげ、この紀の終わりまでに出そろう。カナディアン・ロッキー山脈の高地に露出するバージェス頁岩(けつがん)層からは、カンブリア紀に無脊椎動物に爆発的放散が起こったことを示す多種多様な化石が発見されている。脊椎動物では、コノドント類やナメクジウオの仲間の原始的魚類が出現した。また原索動物の筆石(ふでいし)類は当紀の終わりに知られている。無脊椎動物門では、石灰質の外殻などの硬組織をもつものが一斉に出現し、先カンブリア時代に比べ化石の産出量が著しく多くなる。なかでも節足動物の三葉虫類と、海綿動物と腔腸(こうちょう)動物の中間的性質をもつ古杯類(古盃動物)が特徴的である。古杯類は、三葉虫類に先だち当紀のもっとも初期に栄えていた。三葉虫類は、当紀に知られている化石動物の全属種の過半数を占め、生物地理学的研究や地層の対比上もっとも重要なものである。
 植物界では藻類が主である。カンブリア紀の地層は、世界中の楯状地(たてじょうち)の周辺に広く分布し、東アジアでは、揚子江(ようすこう)盆地、黄河盆地、朝鮮半島に石灰岩や砕屑(さいせつ)岩類からなる海成層が知られている。[小澤智生・小林文夫]
『モリス・サイモン・コンウェイ著、松井孝典訳・監修『カンブリア紀の怪物たち――進化はなぜ大爆発したか』(1997・講談社) ▽リチャード・T・J・ムーディ、アンドレイ・ユウ・ジュラヴリョフ著、小畠郁生監訳『生命と地球の進化アトラス 地球の起源からシルル紀』(2003・朝倉書店)』

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精選版 日本国語大辞典

カンブリア‐き【カンブリア紀】
〘名〙 (カンブリアは Cambria イギリスの地名に由来) 地質時代の区分で、古生代に属し、五億六千万年~五億年前にあたる。生物は三葉虫類の全盛期で、大部分の無脊椎動物がこの時期に出現した。アメリカ・アジア大陸などにこの地層がみられる。

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