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イワネンコ【いわねんこ】

日本大百科全書(ニッポニカ)

イワネンコ
いわねんこ
Дмитрий Дмитриевич Иваненко Dmitriy Dmitrievich Ivanenko
(1904―1994)
ロシアの理論物理学者。1932年、チャドウィックが実験的に発見した中性子を考慮し、ハイゼンベルクよりも先に、原子核陽子と中性子からなるという理論を展開した。この理論によって、当時、核の陽子‐電子模型がぶつかっていた最大の困難、つまり14Nの核が陽子‐電子模型から結論されるフェルミ粒子であるという実験とは矛盾する問題が解決された。
 さらにタムとは別個に1934年、核力を交換力で有効に説明できることを指摘した。彼とタムは、電子とニュートリノで交換力を計算したのだが、これは実際に観察される核力より、はるかに小さいことがわかった。この考えは、彼らとはまったく別個に1935年(昭和10)湯川秀樹(ひでき)の中間子論として成功した。なおイワネンコは、電子の制動放射によるベータトロンにおける荷電粒子の加速限界についての研究などにより、電磁場の量子論にも貢献した。1941年よりモスクワ大学教授、1950年スターリン賞受賞。[佐藤 忠]

出典:小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)
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