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イソップ物語【イソップモノガタリ】

デジタル大辞泉

イソップものがたり【イソップ物語】
古代ギリシャの説話集。イソップの作と伝えられる。前3世紀ごろの成立。多く動物を主人公とする寓話(ぐうわ)に託して日常的な道徳教訓を説いたもの。→伊曽保(イソホ)物語

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世界大百科事典 第2版

イソップものがたり【イソップ物語】
ギリシアのイソップ(アイソポス)が作ったと伝えられる動物寓話集。動物などの性格や行動に託して,ギリシアの一般大衆に,いかにすれば人は平穏無事に人生をおくることができるかを教える処生訓であった。この寓話形式はすでにヘシオドス(《農と暦(仕事と日々)》202~212行),アルキロコス(断片86,89)などによって使用され,前6世紀ころイソップによって大成された。その後,前5~前4世紀に流行をみ,また文人などにも愛好されて,アリストファネスクセノフォンなどが著作の中でイソップの名とともに動物寓話に言及している。

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大辞林 第三版

イソップものがたり【イソップ物語】
イソップの作と伝えられる寓話集。動物を主人公にして、風刺的に人間のモラルを説いた部分と、イソップ自身とその主人などをめぐる部分とからなる。 → 伊曽保いそほ物語

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日本大百科全書(ニッポニカ)

イソップ物語
いそっぷものがたり
動物その他の世界に仮託して人間生活の諸相を描いた古代ギリシアの寓話(ぐうわ)集。アイソポスの作と伝えられる。彼の伝記のなかに収められていた寓話が、そこから独立して一つにまとめられたものであろう。すでに紀元前5世紀に「アイソポスの物語」として特定の動物寓話集が存在していたらしく、喜劇詩人や弁論家に愛好された。これらの物語は、一般民衆の生活を基盤としていて、ホメロスの叙事詩が英雄、貴族の文学とすれば、これは虐げられた弱者の文学である。時代の思想や宗教の求める規範とはかかわりのないところで、覚めた目で人間生活が描かれ、この点にもギリシア人の精神を象徴するような合理主義的思考が現れている。庶民の生きるための知恵の結晶したもので、それだけに広く親しまれたのであろう。この動物寓話の人気が高まるにつれて、これ以外の寓話、アフリカや小アジアの外来の寓話もアイソポスの寓話集のなかに組み込まれていった。伝承上の最初の寓話集の編集者はアリストテレス門下のデメトリオスとされるが、伝存していない。現在伝わっている最古のギリシア語テキストは紀元後2~3世紀のものである。最初から、親しみやすい明快な散文で書かれていたようであるが、これを韻文に直す試みも何度か行われた。その代表的な例は2世紀のバブリオスの寓話詩である。また、ローマでは早くから紹介されていたが、帝政初期にファエドルスがラテン語の詩形で寓話集を発表した。これらの詩は、ビザンティン時代とヨーロッパ中世を通じて、イソップ集の伝承に大きな役割を果たした。
 このようにしてアイソポスの寓話集は、ギリシア民族の文学遺産だけにとどまらず、中世を経て、ルネサンス期における高い評価を得て、世界文学の一つとしての地位を占めるようになった。わが国ではすでに16世紀の末にローマ字で印刷された『エソポのファブラス』が出版され、続いて仮名草子として『伊曽保(いそほ)物語』も出版された。江戸時代を通じて、一般的にはならなかったようであるが、明治初期に、英語版の翻訳を通して再度イソップ物語が紹介され、小学校教科書に用いられるほど普及することになった。現在では、外国の、しかも古代ギリシアの話とは思われないほどに、日本人の心に身近な物語として親しまれている。わが国での受容のあり方からみても、アイソポスの寓話集が他に例をみない長い生命力を保ち、世界文学としての万人共通の深い基盤のうえにあることがうかがわれる。[橋本隆夫]
『山本光雄訳『イソップ寓話集』(岩波文庫) ▽渡辺和雄著『イソップ寓話集』全二冊(1982・小学館)』

出典:小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)
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精選版 日本国語大辞典

イソップものがたり【イソップ物語】
紀元前三世紀頃、イソップの作と伝えられる動物寓話集。はじめの部分にイソップの伝記があるが、後世の付加が多いと考えられ、原作がどういうものかは全く不明。イソップ寓話集。→伊曾保(いそほ)物語

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