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アスタチン

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典

アスタチン
astatine
元素記号 At原子番号 85。周期表 17ハロゲンの1つ。十数種類の同位体が人工的につくられているが,短寿命のものが多い。アスタチン 210 (半減期 8.3時間,α壊変および電子捕獲) と 211 (7.2時間,α壊変および電子捕獲) が最も長寿命で,普通に得られる。天然にはアクチニウム系のアスタチン 219,216,ウラン系の 218がわずかに存在することが認められている。 1940年 D. R.コーソン,E. R.マッケンジー,E.セグレによる 209Bi(α,2n)211At 反応により初めてこの元素が得られた。化学的性質ヨウ素類似し,常温単体固体,揮発性がある。

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デジタル大辞泉

アスタチン(astatine)
ハロゲン族に属する放射性元素の一。化学的性質は沃素(ようそ)に似るが、金属性がより強い。最も寿命の長い同位体半減期8.3時間)で質量数210。元素記号At 原子番号85。

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世界大百科事典 第2版

アスタチン【astatine】
周期表元素記号=At 原子番号=85電子配置=[Xe]4f145d106s26p5おもな酸化数=-I,I,III,V周期表VIIB族ハロゲン元素に属する放射性元素。1940年にコーソンD.R.Corson,マッケンジーK.R.Mackenzie,セグレE.Segrèが,30MeVのα粒子によりビスマスを衝撃して人工的につくり出した。のちギリシア語の不安定を意味するastatosにちなんで命名された。

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大辞林 第三版

アスタチン【astatine】
ハロゲンの一。元素記号 At  原子番号85。1940年、サイクロトロンを用いて人工的につくり出された。同位体はすべて放射性。のち、同位体が天然にもわずかに存在することが知られた。常温で固体。化学的性質はヨウ素に類似。

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日本大百科全書(ニッポニカ)

アスタチン
あすたちん
astatine
周期表17族ハロゲン元素の一つで放射性元素。古くモナズ石中からその存在が発見されたとしてアラバミンとよばれたことがあるが、これはその後否定され認められていない。1940年アメリカの放射線研究所(現、ローレンス・バークレー国立研究所)のコーソンDale R. Corson(1914―2012)とマッケンジーKenneth R. MacKenzie(1912―2002)とセグレは、ビスマス209に高エネルギーのα(アルファ)粒子を当ててアスタチン211を得た。不安定な同位体をもつ唯一のハロゲンなので1947年ギリシア語の不安定を意味するastatosにちなんで命名された。ウラン、トリウム系列の崩壊生成物として天然に極微量存在するが、いずれも半減期1分以下の短寿命である。約20種の同位体が知られているが、普通得られるのはアスタチン210(半減期8.3時間)およびアスタチン211(半減期7.2時間)である。
 化学的性質はヨウ素に似ているが、ヨウ素よりも金属性が強い。酸化数-、およびの化合物をつくる。単体は室温で揮発性のある固体。水に溶ける。水溶液は安定で、ベンゼン、四塩化炭素などで抽出できる。二酸化硫黄や亜鉛で還元されてAt-を生じ、水中で臭素あるいは鉄()で酸化されてAtO-を生成する。[守永健一・中原勝儼]

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精選版 日本国語大辞典

アスタチン
〘名〙 (astatine) 放射性元素の一つ。元素記号 At 原子番号八五。原子量二一〇。半減期八・三時間。ギリシア語の astatos (不安定)にちなんで命名された。

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化学辞典 第2版

アスタチン
アスタチン
astatine

At.原子番号85の元素.電子配置[Xe]4f 145d106s26p5の周期表17族人工放射性ハロゲン元素.ギリシア語の“不安定”を意味するαστατοσから名づけられた.1940年,カリフォルニア大学でD.R. Corson,K.R. MacKenzie,E. SegréによってBiをα粒子で衝撃して得られた.現在,知られている同位体核種は,194~223の範囲に核異性体を含めて41種.質量数210の核種がもっとも長寿命で半減期8.1 h.211Atは7.2 h,209Atは5.4 h.209Atと210Atは主として β 崩壊,211Atは β 崩壊とα崩壊がほぼ同じ割合で起こる.天然にも,ごく微量の218Atがウラン系列,215At,219Atがアクチニウム系列,216Atがトリウム系列の分岐中間崩壊生成核種として存在する.Biのα粒子衝撃後,ターゲットから昇華法で比較的長寿命の209,210,211Atが得られるが,化学実験用のトレーサーとしてしか用途はない.融点302 ℃,沸点337 ℃ のハロゲン.一般的性質はヨウ素に似るが,ヨウ素より金属性である.ヨウ素と同様,人体に入ると甲状腺に集中する.ハロゲン間化合物AtCl,AtBr,AtIが合成された.酸化数-1,1,3,5,7.水に微溶,ベンゼン,四塩化炭素,二硫化炭素に可溶.[CAS 7440-68-8]

出典:森北出版「化学辞典(第2版)」
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