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ひらかな盛衰記【ひらかなせいすいき】

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典

ひらかな盛衰記
ひらかなせいすいき
浄瑠璃。時代物。5段。文耕堂三好松洛,2世竹田出雲,千前軒 (1世出雲) らの合作元文4 (1739) 年大坂竹本座初演。源平の戦いを背景に,木曾義仲討死にとその残党樋口次郎兼光の復讐,梶原源太景季の出陣などの物語を展開。源太が母延寿から情けの勘当を受ける「先陣物語,源太勘当」 (2段目) ,樋口一家の身代り悲劇「松右衛門内,逆櫓」 (3段目) ,源太の愛人梅ヶ枝が,源太を出陣させるために,無間の鐘を突こうとする「神崎揚屋」 (4段目) が有名。歌舞伎でも上演。

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デジタル大辞泉

ひらかなせいすいき【ひらかな盛衰記】
浄瑠璃。時代物。五段。文耕堂三好松洛らの合作。元文4年(1739)大坂竹本座初演。源平の合戦を背景に、木曽義仲の遺臣樋口次郎兼光の忠義梶原源太景季と腰元千鳥との恋を中心に描いたもの。「源太勘当」「逆櫓(さかろ)」などの段が有名。

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世界大百科事典 第2版

ひらかなせいすいき【ひらかな盛衰記】
人形浄瑠璃。時代物。5段。文耕堂三好松洛浅田可啓竹田小出雲,千前軒(竹田出雲)による合作。1739年(元文4)4月大坂竹本座初演。〈ひらかな〉は仮名書きの意で,《源平盛衰記》を平俗にした意図を表す。源平の合戦中,義経の木曾義仲討伐から一の谷合戦までを背景に,樋口次郎の忠節と梶原源太・千鳥の恋愛とを焦点に脚色(源平合戦物)。角書に〈逆櫓松矢箙梅(さかろのまつえびらのうめ)〉とあるが,前者には樋口を,後者には源太をきかせ,本作の二つの眼目を暗示した。

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大辞林 第三版

ひらかなせいすいき【ひらかな盛衰記】
人形浄瑠璃。時代物。文耕堂・三好松洛・浅田可啓・竹田小出雲・千前軒作。1739年初演。梶原源太景季と腰元千鳥のちに遊女梅ヶ枝の恋愛と木曽義仲の忠臣樋口次郎兼光が主君の子を擁立する苦心を軸に構成したもの。現在は「源太勘当」「逆艪さかろ」「神崎揚屋」などが上演される。 → 逆艪

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日本大百科全書(ニッポニカ)

ひらかな盛衰記
ひらかなせいすいき
浄瑠璃義太夫(じょうるりぎだゆう)節。時代物。五段。文耕堂(ぶんこうどう)・三好松洛(みよししょうらく)・浅田可啓・竹田小出雲(こいずも)・千前軒の合作。1739年(元文4)4月、大坂・竹本座初演。『源平盛衰記』を通俗にしたという意味の外題(げだい)で、木曽義仲(きそよしなか)の滅亡後から一ノ谷合戦までの義仲一族と梶原景時(かじわらかげとき)一家の動静を描く。
 二段目(源太勘当)―源氏の本軍が木曽義仲を討った宇治川の合戦で、梶原景時の長男源太は佐々木高綱との先陣争いに敗れて帰還する。源太の恋人の腰元千鳥(ちどり)に横恋慕する弟平次は、母延寿(えんじゅ)の前でこれを暴いて辱める。源太は父景時が佐々木に受けた恩を返すため、わざと勝ちを譲ったのだが、延寿はやむをえず源太を勘当し、千鳥を供につけてやる。三段目(大津宿屋・笹引(ささびき)・松右衛門内(まつえもんうち)・逆櫓(さかろ)の松)―義仲の御台(みだい)山吹御前と若君駒若丸(こまわかまる)は、老臣鎌田隼人(はやと)とその娘腰元お筆に守られて落ち延びるが、大津の宿屋で追っ手がかかり、暗闇(くらやみ)のなかで、同宿の船頭権四郎(ごんしろう)の孫槌松(つちまつ)が駒若に間違えられて討たれ、山吹と隼人も死ぬ。権四郎の娘およしへ婿入りしていた船頭松右衛門とは、実は義仲の臣樋口次郎兼光(ひぐちのじろうかねみつ)で、舅(しゅうと)が孫と取り違えて駒若を連れ帰ったことから、偶然にも若君を守護することになる。お筆が訪れ、孫の死を知った権四郎は悲憤するが、樋口の真情込めた説得で納得する。樋口は逆櫓の漕法を覚え、義経(よしつね)一行を討とうと企て、露顕して大ぜいの討っ手に囲まれるが、権四郎と敵将畠山重忠(はたけやましげただ)の計らいにより、駒若を助けてもらって自分は縄にかかる。四段目(神崎揚屋(かんざきあげや))―お筆の妹である千鳥は、神崎の廓(くるわ)へ身売りして遊女梅ヶ枝となり、源太の出陣に必要な300両の調達に苦心するが、客になってようすをうかがっていた延寿の情けで、二階から金がまかれる。
 初演の翌年には歌舞伎(かぶき)に移され、その後、二、四段目の源太・千鳥の話と、三段目の樋口・お筆の筋は別々に上演されるのが例になった。「源太勘当」は「勘当場」または「先陣問答」ともいい、源太が千鳥と平次を絡ませて先陣争いの模様を物語るところが見せ場。「笹引」は、山吹御前の死骸(しがい)を笹に乗せて引くお筆の哀調を帯びた演技が中心。もっとも有名な「松右衛門内」から「逆櫓の松」にかけては、樋口の名のり、大ぜいの船頭相手の立回りなど、見どころ多く、「逆櫓」の通称で知られる。「神崎揚屋」は、千鳥が金欲しさに、無間(むけん)の鐘になぞらえて手水鉢(ちょうずばち)をたたくところが眼目なので、俗に「無間の鐘」ともいう。[松井俊諭]

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