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のに【ノニ】

デジタル大辞泉

のに[接助・終助]
[接助]《準体助詞「の」+接続助詞「に」から》活用語の連体形に付く。内容的に対立する二つの事柄を、意外・不服の気持ちを込めてつなげる意を表す。「東京は晴れなのに大阪は雨だ」「十分言い聞かせたのに理解していない」「九月だというのに真夏の暑さだ」
「それはまあ、よく忙しい―、気をつけておくれだ」〈人・娘節用・後〉
[終助]の文末用法から》活用語の連体形に付く。不平・不満・恨み・非難などの気持ちを表す。「これで幸せになれると思ったのに」「いいかげんにすればいいのに
「あれほど待って居てくんなといふ―」〈滑・浮世風呂・二〉
[補説]近世以降用いられ、近代になって多用されはじめた。他の逆接の助詞「けれども」「が」などに比べると逆接の意が強い。

出典:小学館
監修:松村明
編集委員:池上秋彦、金田弘、杉崎一雄、鈴木丹士郎、中嶋尚、林巨樹、飛田良文
編集協力:田中牧郎、曽根脩
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の‐に[連語]
[連語]《準体助詞「の」+格助詞「に」》
…時に。…場合に。「地震が来るのに備えておこう」
…のものとして。「儀式用のには不適当だ」

出典:小学館
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大辞林 第三版

のに
〔接続助詞「に」の前に準体助詞「の」が挿入されてできたもの。近世以降の語〕活用語の連体形に接続する。形容動詞型活用の場合、終止形に接続することもある。
( 接助 )
既定の逆接条件を表す。意味内容の対立する二つの事柄を、意外・不服の気持ちをこめてつなぐ。 「昔は静かだった-、今は自動車の洪水だ」 「一生懸命勉強した-、だれもほめてくれない」 「もうすっかり丈夫な(だ)-、旅行を許してくれない」 また、「というのに」「いいのに」の形で慣用的に用いられることもある。 「正月だという-、晴れ着も作れない」 「よせばいい-、無理するからよ」
逆接的な意味がほとんどなく、ただ二つの事柄をつらねて言い表す場合に用いられることもある。 「併しお前は上品だ-肌目が細かいから、汗なんぞをおかきではないね/人情本・英対暖語」
( 終助 )
における、前件に対する後件が省略されたもの〕
意外な結果に対する、恨み・不服の気持ちを表す。 「欲しいと言えば、買ってあげた-」 「ああ、せっかく学校が休みな-なあ」
相手の非を責め、なじる気持ちを表す。 「知りませんって言えばいい-」 「以前からのお知り合いでいらっしゃった-ねえ」

出典:三省堂
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のに
( 連語 )
〔準体助詞「の」に格助詞「に」が付いたもの〕
…のものとして。 「衣装などもこういう折-ふさわしいものではなかった」
…である場合に。…している際に。 「この暑い-、よく上着など着ていられるものだ」 「この雪の降る-、ずっと歩いて来たんですって」

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精選版 日本国語大辞典

の‐に
(格助詞「の(一)①」が接続助詞「に」の前に介入したもの) 用言の連体形を受ける。→語誌(1)。
[1] 〘接助〙
(イ) 予期しない結果に対して意外に思う気持を表わす逆接条件を形成する。
※狂言記・皸(1660)「ゆるすといふのにおわれをろ」
(ロ) 逆接的な意のない場合にも用いられることがある。
※人情本・英対暖語(1838)三「併(しかし)お前は上品だのに肌目が細かひから、汗なんぞをおかきではなひネ」
[2] 〘終助〙 (接続助詞「のに」の後件が自明の事として略されたもの) 予想に反した意外な気持や、期待外れの不満を表わす。
※歌舞伎・傾城壬生大念仏(1702)中「『それは戒名じゃ』『戒名は山田といふのに』『我が言ふは名字といふ物じゃ』」
※吾輩は猫である(1905‐06)〈夏目漱石〉六「そんなら、さう仰っしゃればいいのに」
[語誌](1)(一)(ロ)の挙例のように断定の助動詞「だ」および形容動詞に付く場合、古くは終止形を受ける。しかし、「だ」については古くは連体形の「だ」も考えられ、語源の上からも連体形接続とする方が考えやすい。→助動詞「だ」
(2)近代に入ると「色々な噂が耳に這入った筈なのに」〔或る女〈有島武郎〉前〕などのように「…なのに」という形が現われ始め、現在では「だのに」よりこの形の勢力が強くなっている〔湯沢幸吉郎「現代口語の実相」〕。
(3)「のに」は「に」に代わって元祿(一六八八‐一七〇四)の頃から現われるが数は少なく、江戸後期には多く使われるが、なお「に」の勢力も強い。現在では「のに」を用いるのが普通である。→接続助詞「に」
(4)まれに文頭に来て接続詞的に用いられる。「まだ間がある。のに日は落ちた」〔虞美人草〈夏目漱石〉一四〕など。
(5)「此暑いのに、何が楽しみで気のつまる本を見る」〔咄・聞上手‐格子作り〕、「昨日あの降るのに夜通し歩いて」〔人情・春色雪の梅‐四〕のような「のに」は、接続助詞ではない。「此」「あの」は下に体言を期待する語であるから「の」は名詞的性格を持つ格助詞であり、「に」も格助詞と見るべきである〔湯沢幸吉郎「江戸言葉の研究」〕。

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