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にも【ニモ】

デジタル大辞泉

に‐も
[連語]
《格助詞「に」+係助詞「も」》
格助詞「に」に並列・列挙や強調などの意を加える。「ぼくにもわかる」「被害額は数億円にものぼる」
「かばかり守る所に、天の人―負けむや」〈竹取
(「…にも…ない」「…にも…ず」の形で、下に上の動詞の可能形を置き)その動作がどうしてもできない、または、その動作をするのをためらう、という意を表す。「歩くにも歩けない」「笑うにも笑えず困った」
《接続助詞「に」+係助詞「も」》(多く「…うにも」の形で)逆接の仮定条件を表す。「運転しようにも車がない」
《断定の助動詞「なり」の連用形+係助詞「も」》…でも。
「あぢきなきすさびにて、かつ破(や)り捨つべきものなれば、人の見るべき―あらず」〈徒然・一九〉

出典:小学館
監修:松村明
編集委員:池上秋彦、金田弘、杉崎一雄、鈴木丹士郎、中嶋尚、林巨樹、飛田良文
編集協力:田中牧郎、曽根脩
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大辞林 第三版

にも
連語
断定の助動詞なりの連用形に係助詞の付いたもの
(「にもあり」「にもなし」などの形で用いられて)「でも(ある)」「でも(ない)」などの意を表す。 かきくらし降る白雪のした消えに消えて物思ふころ-あるかな/古今 恋二 敵に値ふべき者-なかりけれども/今昔 26

出典:三省堂
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にも
連語
格助詞に係助詞の付いたもの
時・場所・対象・比較の基準など、格助詞「に」の意味に、添加や許容など、助詞「も」の意味が加えられる。 仕事の合間-雑誌を読む アパート-住んだことがある 君-見せてやろう 親-できないことをする
尊敬の対象となる人物を主語として表すことを避け、間接的に尊敬の意を表す。…におかれても。 御一家御一同様-御健勝にお過ごしのことと拝察申し上げます
(「…にも…ず」「…にも…ない」など、同じ動詞を重ねて打ち消しの形にして)「どうしても…することができない」「…することがためらわれる」などの意を表す。 ひく-ひかれず 泣く-泣けないありさまだ

出典:三省堂
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にも
連語
希望の終助詞に詠嘆の助詞の付いたもの。上代語
他に対してあつらえ望む意を表す。…してほしいな。 ひとりのみ聞けばさぶしもほととぎす丹生にうの山辺にい行き鳴か-/万葉集 4178

出典:三省堂
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精選版 日本国語大辞典

に‐も
〘終助〙 (希望の助詞「に」に詠嘆の助詞「も」が付いてできたもの) 動詞の未然形に付いて、他人の行為についての希望を表わす。なも。
※万葉(8C後)一九・四一七八「一人のみ聞けばさぶしもほととぎす丹生(にふ)の山辺にい行き鳴か爾毛(ニモ)
[補注]未然形につく確例はないが、「なも」の異形と見て未然形につくとする。

出典:精選版 日本国語大辞典
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に‐も
[1] (格助詞「に」に係助詞「も」の付いたもの)
① 場所・時・対象・比較の基準など、格助詞「に」の意味に、添加や許容などの「も」の意味が加わったもの。
※万葉(8C後)四・五三一「梓弓つまびく夜音の遠音爾毛(ニモ)君が御幸(みゆき)を聞かくし良しも」
② 尊敬の対象となる人物を主語として表わすことを避け、間接的に尊敬の意を表わす。…におかれても。
※宇津保(970‐999頃)嵯峨院「帝、春宮にもいとになく思す御笛の師なれば」
③ (推量の助動詞「む(ん)」「う」を受けて) 「…する時でも」「…うとしても」の意の仮定の逆接条件を表わす。「渡ろうにも橋がない」
※足利本仮名書き法華経(1330)二五「おほきなるひのあなに、をしおとされむにも、かのくんをんを、ねんせんちからに、くはきやうへんして、いけとなりなむ」
④ 「…にも…れず」など、同じ動詞を重ねた形で、遂行できない躊躇(ちゅうちょ)のさまを表わすのに用いる。
※多情多恨(1896)〈尾崎紅葉〉前「折々名残惜しげに、傾く日影を見返っては、起つにも起たれぬ気色であったが」
[2] (断定の助動詞「なり」の連用形「に」に係助詞「も」の付いたもの) …でも。
※万葉(8C後)一五・三七二七「塵泥(ちりひぢ)の数爾母(ニモ)あらぬ我れ故に思ひわぶらむ妹がかなしさ」

出典:精選版 日本国語大辞典
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