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α崩壊【アルファほうかい】

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典

α崩壊
アルファほうかい
α-decay
放射性核種がα線を放出して自然崩壊する過程をいう。α線はヘリウム4の原子核より成るから,α崩壊によって,もとの原子核は原子番号が2だけ小さく,質量数が4だけ小さい原子核に転換する。α崩壊する放射性核種の大多数は原子番号が 83 以上のものであるが,60 のネオジム 144,62 のサマリウム 147 などもα崩壊する。α崩壊する核種は 400以上知られており,その半減期は 10-7 秒から 1026 秒以上 ( 204Pb ) に及ぶ。放出されるα粒子の運動エネルギーは数百万 eV で,崩壊後に生じる原子核がどの励起状態にあるかに対応して,いくつかの離散的な値をとる。α崩壊は,原子核中で2個の陽子と2個の中性子とが結合し,クーロン障壁量子力学トンネル効果で通り抜ける現象である。 (→ガイガー=ヌッタルの法則 )

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デジタル大辞泉

アルファ‐ほうかい〔‐ホウクワイ〕【α崩壊/アルファ崩壊】
放射性元素原子核α粒子を放出して、ほかの原子核に転換する現象。その際、原子番号は2、質量数は4だけ減少する。α壊変

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世界大百科事典 第2版

アルファほうかい【α崩壊 α‐decay】
放射性崩壊の一種で,原子核がα線(α粒子)を放出して崩壊する現象。1個のα粒子の放出によって,原子核は原子番号が2,質量数が4だけ少ない原子核に変化する。ビスマスより重い不安定な原子核の崩壊に多く見られ,とくに自然放射性崩壊系列はいくつかのα崩壊を含む。崩壊の速さは原子核によって異なり非常に広い範囲にわたっているが,崩壊定数λとα線の空気中の飛程Rとの間にはlogeλ=AB logeR(A,Bは各放射性崩壊系列に固有の定数)という簡単な関係(ガイガー=ヌッタルの法則)がある。

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大辞林 第三版

アルファほうかい【α崩壊】
原子核の放射性崩壊の一。原子核が α 粒子を放出して他種の原子核に変わる過程。主に原子番号八三(ビスマス)以上の原子核にみられる。 α 崩壊によって原子核の原子番号は二、質量数は四だけ減少する。 α 壊変。

出典:三省堂
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α崩壊

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日本大百科全書(ニッポニカ)

α崩壊
あるふぁほうかい
α decay
原子核がα(アルファ)粒子すなわちヘリウム原子核を放出して他の原子核に変化する現象。放射線の一つとしてα線があり、α線の正体はヘリウム原子から電子がはぎ取られた、裸の原子核である。これはα粒子とよばれ、陽子2個と中性子2個からなる原子核である。ある親核からα粒子が放出され娘核(じょうかく)ができる崩壊の一例を示すと

(半減期は1590年)となる。これは質量数226のラジウムがα粒子を放出してラドン222に変わることを示している。α粒子は質量数が4、陽子数が2だから、α崩壊で質量数が4、原子番号が2減った原子核に変わる。
 α崩壊がおこるのは、親核の結合エネルギーよりも、娘核とα粒子の結合エネルギーの和が大きい場合である。α崩壊がおこる確率は、親核の表面でα粒子が形成される確率と、α粒子と娘核とが分離できる確率の積で与えられる。後者はα粒子と娘核との間にはだかるクーロンポテンシャル障壁を透過する確率である。ポテンシャル障壁の頂上のエネルギーは、放出されるα粒子のエネルギーよりも大きい。この場合、古典力学ではα粒子の透過が禁止されるが、量子力学ではα粒子のもつ波動の性質によって透過する確率は、外部のポテンシャル障壁の大きさに強く依存する。実際、α粒子を放射する自然放射能系列の原子核の半減期は、地球の寿命より長い1010年から非常に短い10-6秒に至る値を示す。[池田清美]

出典:小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)
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